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B4判パネル2枚の"夏葉線" 背景をつけて箱組にする [O-9mm]

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B4判パネル2枚で構成したO-9mmのレイアウト“夏葉線”(https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-09-19
はフラットなパネルにシーナリーを並べて置くだけのかたちで制作しました.しかし今後収納のことを考えると樹木類の取り外しが面倒になるので,パネル2枚を対面で箱組にして収納する方式にまとめることにしました.この方式は既にO-16.5mmのA2パネル2枚からなるレイアウトで実践済みです(持ち運べるレイアウトhttps://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2016-09-11).
この際,背景板がつくことになるので写真を使ってみることにしました.
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少し高めの樹木が収まるように周囲の板は高さ20㎝にしました.長手方向の板には背景となる写真を貼りました.近くの井の頭公園の池越えで見渡す木々の写真を撮っておいたので,組み合わせて使うことにしました.写真修正のソフトの使い方に慣れていないので,よく見ると不自然なところが残っていますが,A4の少し硬めの紙に印刷して組み合わせました.木々の形状は,スーパーツリーと呼ばれる回転草の素材からつくる細長い模型の樹木とのマッチングもよさそうです.
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樹木素材は大量にまとめ買いしてあったもので,ストックから取り出すのは久しぶりです.素材の色は明るい(右)ので茶系,灰色のスプレーで暗い色(左)に着色しておきます.
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以前はマットメディアムを吹き付けてスポンジフレークの葉を付けましたが,周囲がかなり濡れるので最近はお手軽なマットスプレーで葉をつけています.スプレーをかけてはフレークを振りかけることを数回繰り返しました.
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背景に合わせて少し暗めのフレークを使いました.
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木は3本ほど既に植えてありましたが,新しくつくった中から5,6本選んで追加植樹しました.樹木の幹は折れやすいので幹の太さに応じて0.5㎜から1㎜径の真鍮線を1㎝ほど入れ込んでから地面に差し込みます.葉の色が明るいものは以前に植えたものです.背景の樹木とも溶け合ってよい感じです.
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左側のパネルに建物やジャンクを置いてみました.
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右側のパネルにも情景をセットしました.
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2枚のパネルの接続はレールジョイナーだけでは弱いのでねじを入れています.ただし差し込むだけで,ナットで止めてはいません.
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電源端子です.
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短辺の側板を付けた状態です.写真を貼ってもいいのかもしれませんが,窮屈になるので普段は外すことにしています.
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これで箱組ができます.
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箱組にするからには樹木だけでなく,ストラクチャーなどの配置を考えて固定する予定です.
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箱に組みあがりました.
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257㎜x364㎜x200㎜の箱です.高さ20㎝のB4判です.
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ストラクチャーやジャンクを並べて左側の情景です.背景の写真が雰囲気を盛り上げてくれます.
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これからストラクチャーや情景パーツの固定を考えていく予定です.
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こちらは右側の情景です.
コンパクトな箱組にできたので収納時だけでなくイベントへの持ち出しが楽になるはずです.


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HO MantuaのCテンダーをOナローに [O-16.5mm (On30, O16.5)]

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HOのC型テンダー完成品を改造してOナロー機にした2014年の作品です.
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利用したHOの完成品は安く手に入ったMantua製のセンターキャブロコです.2013年のJAMで購入したGoatの愛称で呼ばれている機関車です. 
センターキャブを外してキャブをつくりかえてOナロータンク機にしようという目論見だったのですが,テンダーから片側の集電をとる構成なので簡単にテンダーを切り離すことはできません.眺めているうちにスロープバックのテンダーはそのまま使ってキャブだけ新製してもそれなりの形になるのではないかということで改造に着手しました。
センターキャブは簡単に外れます.外した部分のボイラーまわりにはディテールがなく,ボイラーも裾が絞られていないのでよく見るとおかしいのですが,ここは目をつむることにします.
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載せ替えるキャブは改造で余っていたバックマンの0-4-0ポーターのものがちょうど良いサイズです.
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屋根を削り,金属屋根のように両側を絞り込んだ形で仕上げた上,ボイラーの受け入れ部分を丸やすりで削りこみ,高さと位置を決めました.
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側板の下部はリベット打ちのプラ板で鋼板張りを表現しました.
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キャブをセンターから通常のボイラーのバックエンド側につけるため,テンダーは本来の接続よりも後退させる必要があります.コネクターを支えるピンを外して8㎜ほどテンダーを後退させるとちょうど良い間隔になりました.
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サンドドームとスチームドームは真鍮製のパーツを利用しました.
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サンドパイプも真鍮線でつくってあります。煙突はバックマンOn30ロコのオプションパーツに煙突の先端が外れるものがあり、それを載せてみると見事にぴったりと合いました.
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キャブは赤色に塗装しました.キャブ以外は黒を吹き,軽くウェザリングをして完成です.
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バックマンの最近の製品と比較するとロッド類をはじめとした出来に古さを感じますが,走行は問題ありません.数量の貨車や客車を引かせてのんびりと走らせています.
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さて,もう一台0-4-0のセンターキャブがあります. 
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動輪が3軸ではなく2軸であるほかはほとんど同じ構成のMantuaの製品で,キットの形態で購入したものです.
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こちらは1989年に購入しているので,モーターは旧式のオープンフレームです.
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これも同様にキャブを外してOナローにしようかと考えましたが,問題はモーターです.前述のC型機はモーターが新しくなっていますが,こちらの古いモーターのままでは走行が安定しません.モーターを交換した場合の取り付け方法を考えながらそのままになっています.


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ブローニー・スターレットカメラ [gadget]

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誰でもシャッターボタンひと押しで簡単に写真が撮れるスナップカメラはカメラ専業メーカーよりも写真の普及を願うフィルムメーカーが製品化に力を入れてきました.世界有数の写真フィルムメーカーであったコダック社はブローニーカメラというシリーズで長らくスナップカメラを作り続けてきました.
これは1960年,米国に滞在していたときに父に買ってもらったコダックブローニー・スターレットカメラです.
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レンズ外枠はぶつけてしまい少し歪んでいます!フィルムを巻いてシャッターを押すだけですが,絞りだけはレンズに下にレバーがあってカラーか白黒かを選択するようになっています.絞りが2種類あるのはカラーフィルムのほうが,感度が悪いからで,したがって暗いときにはカラー絞りの設定で撮影しました.
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フィルムは我が国でブローニー判と呼ばれる120フィルムではなく,ベスト判と呼ばれた127(4cmx4cm)ロールフィルムを使います.当時使っていたコダックのフィルムは白黒のヴェリクローム(Verichrome Pan)12枚撮りでした.その他にカラースライド用のエクタクローム,カラーネガ用のコダカラーがありましたが,まだまだ高価で子供だった私は使わせてもらえませんでした.127フィルムは現在市販されていません.
感光サイズは4cmx4cmの真四角です.広く使われてきた35mm判のフィルムよりも大きいのですが,カメラがプラスチック製で軽すぎてぶれやすく,レンズの性能もいま一つ,というより撮影テクニックが未熟であったためシャープな写真は残っていません.
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カメラにはフラッシュ撮影用の端子がついており,フラッシュユニットも手に入れています.Kodalite Midget Flasholderです.フラッシュバルブは1回ずつ焼き切れて消耗するタイプですから,大切にしました.大切にしたあまり,フラッシュ撮影は10回ぐらいしかしていません.フラッシュバルブはSylvania M-2です.
 
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さて,日本では同じくフィルムメーカーの富士フィルムが普及型のカメラ,フジペットをだしており,ベストセラーになりました.これは公園のカフェに展示してあった一台です.フジペットも35mmではなく大判の120判フィルムが使われています.
 
(コダックカメラの現物は東京情報大学に展示してあります)


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‘32年型フォードフェートン 1932 Ford Phaeton Custom, 1/25 AMT Kit [1/25 car model アメ車プラモ]

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フェートンは2列シートのオープンカーです.クーペの組み立てについてはこちらに書きました.
その続きということになります.フェートンのキットは1968年が初版です.
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取り上げるのは2002年のパッケージです.箱はストリートカスタムと名打っていますがストック(オリジナル)やフェンダーレスロッドも組める内容になっています.エンジンの積み替えとホイールを替えたマイルドカスタムとして組むことにします.
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クーペの記事で述べたようにインテリアはビクトリアのものが間違って梱包されていました.そこでプラ板をつかって改造しました.現物合わせです.
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1/4円柱材をボディの内縁に貼り,インテリアがうまくはまるように調整します.
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上がオリジナルのラジアスアームとデフまわりですが,カスタム仕様のものを使いました.
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パーツの塗装を済ませました.サーフェイサーを吹いたあと,ボディはタミヤライトメタリックブルーの缶スプレーを吹きました.
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上回りははめ合いを確かめ,シャーシーには車輪をはめました.カスタムのホイールとワイドタイヤです.
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カスタム仕様の排気管を取り付けます.
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エンジンはカスタム用のOHVです.
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幌とフロントウィンドウです.ウィンドウは3種類入っていますが,上段のものは使いません.中段がストック.下段がチョップしたものです.幌の高さは後部のパーツで変えられます.ストックで組みました.
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フロントウィンドウの取り付けが手を焼くところです.位置決めとなるスロットはなく,支える部分のウィンドウフレームの下側両端はボディのカーブとは合っていません.多少はカーブを修正しましたが,瞬間接着剤を使って隙間に流し込む要領でなんとか固定しました.
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組みあがりました.余ったフォード伝統のフラットヘッドエンジンは展示台に載せます.トロフィーがついてきました.
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外観はそのままですが,ホイールの変更と派手な塗色のマイルドカスタム仕様として完成しました.
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ストックではドアハンドルが付きますが,カスタムではつけない場合が多いようです.ドアハンドルのモールドは幾分傷んでいるうえに取り付け位置のスロットがないので面倒な行程を省略することができました.
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ファイヤーウォールはカスタム仕様です.
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このあたりのキットはエンジンのオプションやトロフィーのおまけがついているのがうれしいです.さらに余ったほうの展示台がついてくるキットはそれほどありません.
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異なる仕様のインテリアが間違って入っていたため,適当にインテリアをまとめましたが,幌を被せるので細かいところは大目に見ることができました.
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後部マウントのスペアタイヤはストックタイヤのサイズなので,お飾りといったところです.
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フロントタイヤはステア(操舵)しませんが,軸が通った下回りは安定していて安心して触れます.
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クーペと並べてみました.
32年型のフォードはまだビクトリアのキットやレベルのロードスターホットロッドのキットが控えています.


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A型フォード ピックアップ Revell Model A Custom Pickup [1/25 car model アメ車プラモ]

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レベル(Revell)の1929年式フォードA型ピックアップです.
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このモデルは初期ホットロッド仕様で1987年にリリースされていますが,パッケージは1996年の製品です.
初版は1965年でクローズドキャブとオープンキャブがついていて,ストック(オリジナル)かタイヤやエンジンをチューニングしたカスタムが選べる仕様だったようですが,このキットはストックのタイヤ周りがなく,カスタムのみです.赤色にモールドされています.
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2001年になってラットロッドをうたったキット(左)として再販されていますが,中身はいくつか相違点があります.
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違いの一つがキャブの後ろ窓の大きさが違うことです.他にはホイールやエンジンフードのルーバーの有無などが異なります.
では,説明書にしたがって組んでいきます.
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レベルらしく,部品は細かく分かれています.フロントサスペンションを組みましたが,前輪片側のスピンドル(回転軸)をうっかり紛失したり,タイロッドのピンを割ったりとトラブル続きで,真鍮線で修復しました.
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フロントとリアのサスペンション周りは先に組み立ててからフレームに取り付けるように指示されていていています.プラの後輪軸は真鍮線に変えましたが,タイヤを押し込みすぎた状態で接着したため,フレームに取り付けたショックアブソーバーが接触してしまい切り落とす羽目となりました.
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エンジンフードの側面には本来ルーバーがありますがカスタム仕様でフラットになっています.実物を模して折り畳みできる構造です.関節は0.5ミリ径の突起で支えますが,組み立てた後に折れた個所は真鍮線で修復しました.
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クローズドキャブで組みます.オープンのほうも組立てて載せ替えできるようにしておきたいところですが残念なことにキャブ型に取り付けるドアヒンジは一台分しかありません.
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下回りをフェンダーに接着したらエンジンとラジエターを取り付けます.
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前輪は操舵(ステア)します.排気管を付ける前です.
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エンジンの積み替えはなく.4気筒のオリジナルで仕上げることも可能ですが,ツインキャブ仕様にしています.
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キャブを接着します.シートはカスタム仕様です.
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側面に突き出た排気管を取り付けて下回り完成です.
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完成です.50年代前半のマイルドなホットロッド仕様です.
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左側のドアは開閉しますが,右側は調整中にヒンジが欠けてしまい修復しましたが開閉は無理です.
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荷台のテールゲートはFordの陽刻が消されており,デカールを貼ります.
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真横です.付属のデカールを貼りました.
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エンジンフードを取り付けてからラジエターの位置を調整します.
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フードの開閉はうまくいきました.
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せっかく機能別にパーツが分かれているこだわりのキットなのにヘッドライトレンズがクロームメッキの一体モールドとは片手落ちですよね.
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このキットは赤色にモールドされています.タミヤのブライトレッドで塗装しましたが,発色を活かすことができればと考えサーフェイサーは使わず,裏側にグレーをあっさりと吹きました.しかしこのグレーの吹き加減によって赤の発色が微妙に異なります.せっかくの赤のモールドがもったいないとはいえ,表面にサーフェイサーを吹いておくべきでした.
 
可動部分が多く,下回りが華奢な構造なので組立には手こずりました.組みやすいAMT/MPCのA型とは少し印象が異なりますが,こちらのほうがより実車を忠実に再現しているそうです.


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野外作業場 Field Workshop [O-scale structures]

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ミニアート(MiniArt)は主に1/35スケールのミリタリーモデルを展開するメーカーです.1/35で建物や路面電車,トラクター,アクセサリーに至るまで品ぞろえが充実しています.このメーカーからドラム缶などのアクセサリー類に限りますが1/48の製品がでています.メーカーサイトは直接販売をしていないので,扱ってくれるところを探しました.幸いにも一番身近な販売店“ヨドバシカメラ”の通販ページにあがっていることを知り,早速数点注文しました.

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その一つが野外作業場”Field Workshop”です.メーカーはウクライナが本拠地のようですが,製品はポーランド製です.

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キットにはエッチングパーツが入っています.ところがキットに含まれていたのは梱包ミスのようで他のキットに使われる板でした.メーカーのサポートに連絡したところ,本来のパーツをポーランドから送ってくれました.

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机,いす,脚立,溶接ボンベ,ドラム缶,工具箱,工具類,バケツなど,幅広い工作用具が入っています.ランナーのまま適切な色を吹き付けてから細かい塗分けを行い組み立てました.

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パーツが細かいです.この両手引き鋸は歯と金具がエッチング,持ち手がプラです.

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鋸はエッチングの持ち手と歯が別パーツ,金鋸の歯と小万力の回転レバーはエッチングの別パーツで取り付けに苦労します.

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机が2卓あるので工具類を並べました.万力は大小あります.

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青く塗った工具箱が良い雰囲気です.

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溶接のマスクもあります.

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脚立や溶接ボンベなどを並べました.バケツの取っ手は芋付け状態なのですぐに外れそうです.

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夏葉線(https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-09-19)に並べました.

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小物が用途を問わず盛沢山なので作業場の雰囲気を盛り上げてくれます.

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ミニアートのアクセサリーキットはケーブルドラムなども確保しているので,もう少し増えそうです.


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リンドバーグのラットロッド Lindberg Rat Rod [1/25 car model アメ車プラモ]

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リンドバーグ(Lindberg)のホットロッドキット,1929 “T” Rodをラットロッドに仕上げてみました.ラットロッド(Rat Rod)とは経年変化で傷んだ状態で表現されるホットロッドの一形態です.
オプションパーツが豊富なAMT,シンプルで組みやすいモノグラム,複雑で組みにくいレベル,とは初期のキットの印象ですが,初期のリンドバーグ製品は”箱絵にだまされるな”とでも言いたい二級品のイメージがあります.しかしそうとも限りません.リンドバーグはプラモデルの総合メーカーで,カーモデルは様々なスケールを展開してきました.またパイロ(Pyro)の製品も引き継いでいます.パイロの1/32キットは良くできていますが,1/25は初期の素朴な縦割りモールドで出来は今一つです.箱は実車のカラー写真だったりするので箱を開けてがっかりということもあります.玩具会社Lloydの傘下になるとHawk,Testor,IMCのモールドもリンドバーグ・ブランドになるのでどこが原型をつくったかでモデルの構成や質が異なります.また,比較的新しい製品は質が高く,1953年式フォードなどがあります.最近リンドバーグがAMTなどと同じRound 2傘下になったことで53年式フォードなどの後期製品はブランドがAMTに移行されています.かつてAMTからLindbergにモールドが買い取られた秀作1932年式フォードピックアップもAMTにブランド名が戻っていて再販されています.
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さて,このモデルは元々日本のプラモデルのようにモーター走行のキットとして1965年に発売されたキットが原型です.キットは2009年の発売で,一部部品を入れ替えたと思われる純粋なプラモデルです.AMTなどと同じサイズの箱に入っていますが,中の部品は少なく,ちょっとがっかりします.クロームメッキのパーツが含まれますが,他は白色とクリアのパーツで,タイヤはビニールでなく白色のスチレンパーツというのも珍しいです.
名称ですが,1929年はA型の時代でT型は終わっています.ラジエターシェルはA型ですが,後部が丸くなったボディがT型ということでしょう.フレームはホットロッド用の別物のようです.
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説明書の注意書きは日本語が入っていますが,自動翻訳にかけたままのような...
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パーツの全容です.ボディを除いて白色パーツは黒色にしました.パーツはかなり大味です.ネットの書き込みを見たのですが,AMTキットからのコピーが随所にみられるということです.
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ラットロッドにすることにしたので,ボディはつや消しの黒,ホイールとエンジンブロックはダルレッド,ラジエターシェル,ヘッドライトリムとタンクはシルバーに塗装して組み立ての下準備ができました.
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元の設計がモーター走行仕様だったからか,トランスミッションはなく,エンジンはボディのファイヤーウォールに差し込んで固定します.
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タイヤだけではなく,車軸も太いスチレンパーツで素朴な印象です.
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仮載せして位置関係を確かめます.
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ユニット別に出来上がったので組み上げます.エンジン後部がファイヤーウォールに支えられるので,ボディから先にシャーシに接着します.
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完成です.AMTやレベルだとエンジンの素性が付記されていますが.これは説明がないのでわかりません.
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ウェザリングはBragdonの茶系パウダーを擦り込んでいます.
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デカールは先に組み立てたモノグラムのBlack Widow(クロゴケグモ)付属のものを貼りました.
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A型初期のラジエターシェルが好ましいです.
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後には燃料タンクが鎮座します.
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仕上げ直前になって,ステアリングホイールとシフトレバーが見当たりません.AMTの同類のキットだとどれかにカスタムのオプションパーツが入っているので流用しました.
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裏側です.トランスミッションとドライブシャフトはありません.キットのルーツがモーター走行対応だったからだと思います.
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シンプルな設計なので壊れにくく安心して展示できます,ストレートに組んで,ウェザリングするだけで最近の流行であるラットロッドに仕上がります.


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32年型フォードセダン・ショーロッド ”Lime Crate” [1/25 car model アメ車プラモ]

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レベルの1932年式フォードセダンをボディにしたホットロッドキットを組みました.
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レベルのOrange Crate(オレンジ木箱)です.キットはオレンジではなくライム色に仕上げたのでLime Crateと名付けます.
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AMTが32年式フォードの改造キットを各種リリースしていた1963年にレベルから発売されたキットです.AMTのホットロッドはストックを改造してつくる自由形なのに対し,こちらは実物が存在しました.ドラッグレースで実走し,かつショーロッドとしての美しい仕上がりで賞を獲得してきたモデルです.ショー向けにボディが持ち上がります.それに加えて模型はドアが開閉します.そこまで可動にしなくてもと思いますが,シンプルな構造のAMTのモデルに対抗しているのでしょうか?凝りに凝った構造になっています.
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今回作るのは2012年に再販されたものですが,1965年に初版のキットを組んでおり,その時の説明書が残してあります.当時は実車の所有者の名を冠していましたが,再販では車名だけになっています.中学生のとき友人と競作を始めるきっかけとなったモデルでした.京都の河原町通りにあったアサヒ模型で購入しました.2ドルの輸入キットの定価は1200円,レベルは代理店があったので720円,それがセールで480円だったのです.この手のキットは売れなかったのでしょう.当時のキットはモールドがオレンジ色で,フレーム周りはクロームメッキになっていたので,塗装せずに組みました.しかし,作りが華奢なので,壊れやすく最後はエンジンを他のモデルに流用した記憶があります.今回はオリジナルに拘らない仕上げにします.
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まずエンジンを組みます.カムシャフトまで表現されているのにオイルパンで塞いでしまうのがもったいないです.ブロックは1960年のオールズモビル製とのこと,
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エンジンを組んだら次がフレームです.パーツが細かすぎるのと,モールドが古いのでかなり傷んでおり,組み上げに苦労します.
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上左がキットの前輪,上右がキットの後輪です,この後輪はドラッグレース専用のスリックタイヤです.ストリートでも走行できる仕様にするためにAMTのキットで余ったワイドタイヤに交換することにしました.下側の4本です.裏側のホイールリムは加工が必要でした.
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前輪は操舵せず固定です.凹部をピンに接着する華奢な構造です.
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後輪の車軸はプラでしたが,真鍮線に変えました,しかしあれこれ補正しながら組み立てているうちにダンパーやサスペンションとつながる部分が折れてしまい,片側が浮いています.
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サスペンション周りに続いて,運転席,ステアリング,排気管,フロアパンとつけていくのですが,位置決めが説明書ではわかりにくく,手直しをしながら下回りを仕上げます.
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ブロアーが前に突出したエンジンが魅力的です.
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座席は中央に配置されています.
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チューブフレームのドラッグレーサーとしてまとまっているので,他のボディも架装できそうです.
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このモデルのラジエターシェルにはグリルがなく,車名に由来するミカン箱の絵(デカール)を貼ることになっています.やはりグリルが欲しいのでエバグリーンの筋入シートで作成し,はめこみました.
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ボディはサーフェイサー塗布のあと,タミヤのキャンディーライムグリーンの缶スプレーで塗装しました.ボディに内装とファイヤーウォールを取り付けます.
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ドアはピンをヒンジに差し込む方式ですが,ボディにつくヒンジが別パーツになっていて,しかも型がつぶれかけていました.補修を試みましたが,左ドアの下側は失敗しました.そこで左ドアはボディに接着します.
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ボディを下回りに載せます.ボディにつけたリンクを,エンジンをまたぐヒンジにはめてボディを持ち上げます.またラジエターシェルは前方向に回転するように端面のチューブフレームにはめ込みます.
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さて,これでフードがちゃんと収まるのか?
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かなり不安定ではありますが,まとまった形になりました.
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ヘッドライトが欲しいところですが,適当なものが見つかりませんでした.ライト類が一切ないのでストリート走行はこのままでは無理ですね.
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ボディはセダンの高さを切り詰めたチョップドボディですが,後輪まわりはフェンダーというか僅かな張り出しが追加されています.
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きらびやかなショーロッド”Lime Crate”ができました.かなり脆弱なつくりなのでいつまで形を保てるか,保管に気を使いそうです.


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物置のある小屋   [O-scale structures]

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脇に物置を備えた小屋をつくりました.1/48(Oスケール)レーザーカット作品です.
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小さなレイアウトに置けるように奥行を短く設計しました.また廃屋としても作れるように簡易な骨組を施し,外壁がはがれて柱が露出するようなつくりにもできる構造にしてみました.2例の作品を紹介します.
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内壁と柱を組み合わせた基礎部分を組み立てています.物置と2畳の部屋は仕切っています.
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垂木をのせた状態です.垂木は屋根側に接着します.
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外壁は簡素な縦板張りで随所に傷んだ切り込みを入れてみました.これはその部分を切り落とした状態です.
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そのまま組み上げ,補修した板材を貼り付けています.
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グレーのサーフェサーを吹いたあと,緑のウェザリングパウダーを擦り込んでみました.
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現役小屋の完成です.
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併用軌道の組線路の情景セットに配置してみました.
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屋根のタイルは外れやすい仕様にしましたので,もう一棟は屋根が傷んだ状態にしました.
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風化した状態で仕上げたつもりですが,廃屋感を出すためにはもう少しダメージの演出が必要なようです.
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キットは2023年12月に開催された吉祥寺鉄道模型アートマルシェに出品しました.手に入れた方々の素晴らしい作品がSNS上にあがり始めています.


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モノグラム1/24 ブラック・ウィドウ (Monogram 1/24 Black Widow) [1/25 car model アメ車プラモ]

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モノグラム(Monogram)が1959年に発売した1/24のホットロッドですが,2010年に復刻キットが出ました.レベル社のもと,モノグラムブランドのSSP(Selected subjects program)シリーズとして発売されました.T型フォードをベースにしたロードスター・ピックアップです.
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懐かしい箱絵がいいです.
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このキットは通常版のほかに日本のプラモデルのようなモーター走行の仕様が別にあり,その名残をとどめています.この少しあとにレベルやAMTが凝ったホットロッドキットを展開しますが,モノグラムのキットはシンプルで部品点数が少なく,ディテールも大雑把です.そのかわり,カラーモールドされていて,塗装しなくても組める点が評価されてきました.
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ボディとピックアップベッドは一体化していてモーターが収まるモールドが残っています.磁石が突起したモーターの型になっています.
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荷台には単3を2本収める型の跡があります.客室にはドアのスリットがありません.ドアが溶接された飛び乗り仕様ということでしょうか?後輪は太いプラのシャフトにはまるのですが,このシャフトはボディとフレームに挟み込む単純な構造です.
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前輪はサスペンションに付いている突起に差し込むだけです.操舵しません.
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車体やフレームはモールドと同色の黒ですが,塗装を済ませて組み上げていきます.
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後輪軸を挟んでフレームをボディに接着します.エンジンにはトランスミッションやドライブシャフトはありません.モータードライブ仕様から派生したキットだからでしょう.
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車体が組みあがりました.
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シートなどの内装を取り付けます.デカールはいくつかオプションがあり,火炎模様にしました.
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完成です.米誌Scale Autoのキットレビューにはスランプバスタービルド(“slump buster” build)と書かれていました.凝ったキットの組み立てに滅入る中でシンプルなキットはスランプを吹き飛ばしてくれるということでしょうか. 
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モノグラムからは同じ時期にグリーン・ホーネット(Green Hornet)というT形フォードのロードスター・ホットロッドのキットを出していてモデルとした実車があります.しかしこのブラック・ウィドウの実車モデルがあるのかどうかはわかりません.モノグラムはそのあとも色を車名にしたホットロッドキットを展開しています.
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2024年,最初の工作となりました.


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