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再びウェールズへ(2)ポースマドッグ周辺 [railway visit]

【ハーバー駅の朝】
3日目です.まずウェルシュハイランド鉄道(Welsh Highland Railway, WHR)とフェスティニオグ鉄道(Ffestiniog Railway, FR)の起点であるPorthmadog Harbour駅を訪れて始発列車の準備風景を眺めました.
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みんなが一番楽しみにしていたのがWHRのガーラット機です.
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ガーラットの編成は9:40にCaernarfonに向けて出発しました.ガーラットはのちほどじっくり堪能することにします.
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左側はガーラットがひくWHRが停泊していた線路ですが,つぎに築堤Cobの向こうの車庫からやってきたのはFRの列車を引くFairlie機のようで,ホームの右側に入っていきます.
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客車はすでにホームに待機しているのですが,増結車輛を拾いにむかいます.
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また何やらやってきました.
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小さな鉱山用Hunslet機で,Hugh Napier(オープンキャブ)とLillaの2両編成です.FRもWHRも勾配があるので客車編成を牽引するのは無理でしょう.
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Hunsletの鉱山機の編成はホームで出発準備が整ったFairlie機が引くFRの編成に並んで止まりました.きょうは祝日なのでファンサービスで駅にとどまるのでしょうか?
10:05発のFRの列車を見送ると,ひとまず駅を離れて次の訪問地に向かいました.
 
【ヘリテージ鉄道とその周辺】
次に訪ねたのはカンブリア線の駅の近くにあるウェルシュハイランド・ヘリテージ鉄道(Welsh Highland Heritage Railway, WHHR)です.(WHHRについての前回訪問記:2017-10-20 ~2017-10-21
当日は自慢の蒸機Russelがまだ点検を終えたばかりで,ディーゼル機の編成が待っていました.売店で切符を売ってくれたおばさんがここはウェルシュハイランド鉄道WHRではないよ,と念を押します.車掌をつとめるのは息子だそうで,小さな孫まで連れてきていて案内役をしてくれるそうです.前回一緒だった犬も家族だと話してくれました.家族でやっているみたいです.
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牽引してくれるディーゼル機はHunslet製. ロンドン地下鉄延長工事のために1994年に製造された11トン機Emmaです.2003年にやってきたもののオリンピックの準備に関連したロンドンの高圧ケーブル埋設工事に一旦貸し出されて2008年に戻ってきたという現役バリバリの機関車です.
さて,1.2kmほどの短い距離を乗ったあとの帰路,Gelert’s Farmでしばらく停車して車庫見学というコースになっているのですが,前回は立ち入りが制限されているヤードとその奥にある修理庫の見学許可をもらって,次の便まで滞在させてもらいました.ところが今回はまだシーズン始まりで車庫の見学案内の常駐者が不在のため,停車時間内での見学となりました.修理庫へは機関士の方が直接案内してくれることになり,急いて見てまわることになりました.
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▲Gelert's Farmの構内は車庫が点在しています.
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▲これは日本にも導入されたこともあるOrenstein & Koppelの内燃機ですが,For Saleになっていました.他にレストアするものがたくさんあるので,特にこの地になじみのない本機は手放して資金にしたいようです.よかったらどうですかと言われましたが,値段は聞いていません!
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▲日本から持ってきたSimplexの模型を手に同類機に座らせてもらいました. 
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▲このBarclayの機関車の機関室の側板ですが,木製でした.
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Cambria線の駅はWHHRの出発駅の道路を隔てた反対前にあり, Arriva Trains Walesのディーゼルカーが出発を待っているのが見えます.位置関係がわかるように地図を載せておきます.
location-map-whhr-v2.pnghttps://www.whr.co.uk/より転載)
この地図黒い太線がWHHRになります.出発駅がCambria線(横に走る縞模様が路線)に接していますが,車庫のあるGelert’s Farmから先はウェルシュハイランド鉄道線(WHR,縦に走る縞模様が路線)に接しているのがわかります.つまりGelert’s Farmの南側に標準軌と狭軌が平面交差する地点があるわけで,翌朝その場所を確かめることができました.この Cae Pawb crossingについての詳細はこちらにあります:
上の地図の右下にFfestiniog Harbourの名称で記載されているのが起点のPorthmadog Harbour駅で,道路を横断して北方向に延びるのがWHR,そして右方向に築堤Cobを渡っていくのがフェスティニオグ鉄道(FR)です.
そして次はガーラットの撮影に向かいます.


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再びウェールズへ(1)天候に恵まれたスランベリス [railway visit]

昨年夏にウェールズを訪ねたばかりですが(http://karatcreek.blog.so-net.ne.jp/2017-08-06~/2017-11-23),昨年コロラドのナローゲージを旅した4人の模型仲間が5月にウェールズを回るというので同行させてもらうことになりました.見どころを案内させてもらいながら,前回見逃したところを訪れることにしました.また,昨年の一人旅は鉄道とバスを使いましたが,今回は車を使った移動なので,走行シーンが見られることを期待しての旅となりました.同行の仲間であるchitetsuさんのブログ:http://tsurikakedensha.blogspot.com/2018/05/blog-post_30.htmlにも旅行記が連載されますので,併せてご覧ください.


【スランベリスの遊歩道散策】(地図と前回訪問記はこちらhttp://karatcreek.blog.so-net.ne.jp/2017-10-06

イギリス到着日はバーミンガムで先発のTさんが準備したレンタカーに乗り込み,Chesterに直行し宿泊しました.翌朝は古い町並みをざっと眺めたあと一路Llanberisの国立スレート博物館とスランベリス湖畔鉄道(Llanberis Lake Railway,LLR)の拠点Gilfach Dduへ向かいました.昨年夏は雨でしたが,今回は天候に恵まれました.

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▲LLRではHunsletの3号機Dolbadarnが活躍中で湖畔を往復しました.

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▲終点のPenllynで機回し中の3号機.

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▲Gilfach Dduの駅の裏側にあるVivian採石場です.池に宙づりにされている鉱車ですが,綱渡り芸人の名にちなんでBlondinという設備名称がつけられていることを知りました:https://en.wikipedia.org/wiki/Blondin_(quarry_equipment)

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▲スレート博物館に隣接する車庫の前にあったのは7号機Topsy.1961年Ruston Hornsby製のディーゼル機です.

同行の皆さんがスレート博物館を見学している間,私は単独でスレート鉱山のインクラインの周りの遊歩道を散策しました.

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▲インクラインのひとつがきれいに整備,保存されています.前回は下から見上げるだけでしたが,今回は散策路を少し登ってみることにしました.

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▲インクラインの上からスランベリス湖畔鉄道(LLR)の列車が通過するのを眺めます.

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▲整備されたインクラインの上にさらに何段かインクラインの跡が残されています.

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▲上段に残されているケーブルの巻取りドラム小屋の遺構です.

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▲ダイビングスクールになっているVivian鉱山跡を見下ろしたところです.散策路はこの鉱山の反対側に降りるコースになっていますが,時間が余りないので戻ることにしました.


【登山鉄道でスノードニアを見渡す】

同じLlanberisから出発するのがスノードン登山鉄道(Snowdon Mountain Railway, SMR)です.スノードニア一帯が見渡せる人気のある観光鉄道で,ちょうど頂上までの運行が開始された時期でした.ツアーにも組み込まれているので観光客が多いですが,客車は1両しか引けないので,蒸機列車は予約が必要です.出発前に日本から15:30発の列車を申し込んでいました.当日は暖かく天候が良く,しかも翌日の月曜が祝日ということもあって沿線のハイキングコースは多くの人でにぎわっていました.昨年夏は悪天候で断念したので,今回は念願の頂上往復を果たせたわけです.しかし蒸機列車は往復指定なので頂上には30分しか滞在できず沿線散策の時間はありません.もう一度行くとしたら, 1日かけて散策し,列車には乗らずに走行風景を眺めたい気持ちです.

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▲麓駅で出発準備中の6号機Padarn.

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▲一度給水があります.

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▲途中交換したディーゼル機の編成が山を下りていきます.

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▲気候に恵まれて沿線はハイカーでにぎわっています.

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▲頂上に到着

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▲Snowdon山,頂上からの眺め.この時期としては暖かく,ハイカーの多くは半袖姿でした.

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▲犬も頂上にいます.

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▲我々が乗った6号機の編成は頂上で30分の休憩です.

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▲6号機Padarnは1922年に増備された1台.8台の蒸機はいずれもスイス製で4台が稼働中.

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▲頂上駅からの風景です.

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▲頂上で入れ違いに発車した列車の動力はディーゼルの11号機Perisで1991年製.登山機としてディーゼルが導入されたのは1980年代で, 4台が稼働中です.製造はHunslet,エンジンはロールスロイスという純英国製.一時期はレールカーが導入されたようですが,現在は使われていません.

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▲麓に帰ってきました.蒸機は車庫に戻されます.

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▲辺りには美しい湖とスレート鉱山跡が広がっています.

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▲鉱山跡のハイキング案内書があり,手に入れてしまいました.

この日はPorthmadogに向かい,街中のホテルで3泊します.


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