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再びウェールズへ(10)ウェールズを離れて路面電車博物館へ [railway visit]

【Crich Tramway Village】
7日目はロンドンに移動するため,朝にウェールズを出発しました.この日はスケジュールがオープンだったのでTさんの提案で路面電車博物館(National Tramway Museum, Crich Tramway Village)を訪ねることになりました.クライチ(Crich)はDerbyの北にある小さな町でMachynllethからはバーミンガムを経由して220㎞,3時間ほどかかります.
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米国では路面電車博物館をよくまわりましたが.最近はちょっと関心が遠のいていて,ましてや英国型は特殊なので,まったくの予習不足で訪ねることになりました.
博物館は結構辺鄙なところにあります.Crich一帯はかつて石灰鉱山が広がっていて.鉄道の父といわれるGeorge Stephensonがあたりの鉱山の経営にも関与しています.1435㎜という妙な標準軌をつくったのは彼ですが,ここで建設された鉱山鉄道はなせか英国では珍しいメーターゲージです.建設に関わった技師がベルギー人だったからではないかということです.この鉱山鉄道が廃止された後,レールの多くを引き取ったのは復興中のタリスリン鉄道ですが,跡地利用を考えたのは路面電車の復興団体でした.1959年に残されたレールを利用して標準軌を敷設し,路面電車の動態保存が進められたようです.
そして今日では英国型を中心に50台以上の車輛が集められた屈指の動態保存博物館となっており, 20世紀前半の街並みを模したテーマパークのCrich Tramway Villageとして公開されています.現在1.4㎞ほどの路線で運行されています.日本の明治村のような印象です.
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▲終端のTown End. Chesterfieldの2階建てとベルリンの単車が待機しています.ドイツ型はめずらしいですが,2階建てのポールと大きなパンタが同居するというのも模型的で愉快です.
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▲Town Endから併用軌道の石畳の道が広がります.古い看板や建物が情景を演出しています.
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▲左側奥がTown Endです,右側に修理庫,車庫,保存館が並んでいます.
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▲修理庫は上からレストア中の車輛をみることができます.
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▲車庫の一部は開放されています. BlackpoolのToastrackです.
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▲屋内の展示博物館は路面電車の歴史が一目でわかるように馬車軌道から,英国最後の市街鉄道として1962年まで存続したグラスゴーの電車までが順に展示してあります,ちょっと余談になりますが,グラスゴー市電は1416㎜という特殊ゲージで,動態のものは標準軌に改軌されています.この2㎝狭い理由が意外でした.軌道に標準軌の貨車を通すためらしく,路面電車と比べて高めの貨車のフランジを路面レールの側溝にはめる必要があったからだそうです:
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▲台車もいくつか並べられていました.
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▲2階建てのデッキにのり,車庫方面を眺めます.
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▲陸橋をくぐる部分は2本の線路が寄せられたガントレットになっています.
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▲車庫近くから陸橋方面を眺めます.
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▲オープンデッキの2階建てはLondon市電
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▲切符切りの車掌さんが回ってきます.Village入場の際には古いコインが一枚渡されます.それを使って一日切符を手に入れるという手の込んだ演出です.
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▲路面電車はGlory Mineに向かいます.木立の隙間から鉱山設備が見えますが,稼働しているのでしょうか?
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▲終点のGlory Mineで折り返し,一駅手前のWakebridgeで降りました.
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▲線路脇に鉱山設備が並べられています.
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▲趣のある釣瓶です.
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▲小さな機関車です.
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▲あたりは自然公園として整備されています. 
 
ほかにも興味深い産業史展示や設備がたくさんありました.詳しくはこちらのサイトからどうぞ:
 
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▲このあとはバーミンガムでレンタカーを返し,列車でロンドン・ユーストン駅に着きました.
 
以上が旅の見聞録です.
英国とりわけウェールズの鉄道には今まで縁のなかった私ですが,一人旅のあと1年たたないうちに同好の友人たちと再びでかけることになるとは思ってもいませんでした.詰め込みすぎた見聞を消化するのにはまだ少し時間がかかりそうです.
おつきあい,ありがとうございました.


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再びウェールズへ(9)タリスリン鉄道の一日 [railway visit]

【Talyllyn Railway】
6日目は一日タリスリン鉄道(Talyllyn Railway, TR)で過ごしました.(昨年のようすはこちらです:
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▲カンブリア線に隣接して(写真左方向)TRのTywyn Wharf駅があります.
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▲出発の準備をしていたのは1号機Talyllynの編成です.これに乗って往復します.
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▲途中で給水です.
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▲終点までは55分.機回し中
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▲戻りの準備中です,帰路はAbergnynolwynで30分休憩します.
平地ではトンネルのような石橋が随所にありますが,車輛限界は結構ぎりぎりです.最後部で見送っていきます.
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▲様々な形状のアーチをくぐりながら起点に帰ります.
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▲Wharf駅に戻ると3号機Sir Haydnがいました.これはCorris Railwayから来た一台で2012年からボイラーの修復に入って,4月に戻ってきたばかりです.まだ慣らし運転でしょうか?
このシーズン,まだ平日は2往復で,この日の牽引は1号機Talyllynに任されたようです.そこでこの後は午後の便を車で追うことになりました.
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▲車でBrynglasに向かい,やってくる午後の列車を待ち構えます.
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▲駅に入ってくるところをみんなで撮影します.
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▲道路と並走し,この先は山合に入っていきます.
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▲背景画にしたい風景が広がっています.
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▲Abergnynolwynから終点のNant Gwernolまであと少し.木立の中を進みます.
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▲降りてくる列車を車庫のあるPendreで待ちます.
Pendreでは車庫を案内していただきました.
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▲昨年まで赤色で活躍したAndrew Barclay 製6号機Douglas(絵本のDuncan)は青色に塗り替えられて車庫の中です. RAF100のステッカーが貼ってあります.
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▲そもそもこの機関車は空軍基地に収められたもので,今年は英空軍(RAF)ともに誕生百年を祝うため,青色に変えられたのでしょう.Airservice constructional corps 1号機の銘板が誇らしげにつきました.
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(▲参考までに昨年(2017.7.26)のDouglasです.)
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▲車庫前には2号機Dolgochがいました.やたら動軸の間隔があいている特徴的な形をしています.
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▲Dolgochは本日の仕事を終えたTalyllynに押されて車庫へと向かいます.
Sさんのビデオクリップはこちらです:https://twitter.com/sugaharu58105/status/1005713305074143232
 
このブログをあげる前の週末は機関車総動員のイベント,その少しまえは青く塗られたDouglasと戦闘機Spitfire(レプリカ)を並べて空軍の百年祭の行事が行われたようです.Webにはライブ映像がありますので,時刻表を確認しながら見るのも面白いです.
 
今回のウェールズ保存鉄道の訪問はこれで最後です.帰路はちょっと違うところに寄ります.


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再びウェールズへ(8)町を散策 [railway visit]

【Machynlleth】
5日目からはMachynllethに2泊しました.マッキンレーと書かれているものもありますが,発音に近い表記はマッハンスレス? 正しくはこちらをお聞きください:
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▲宿泊した街中のホテルでゆっくり夕食をとることにしました.
すると隣の席では地元の人たちが仲間の誕生日を祝って盛り上がっています.そして一人の方にこちらの旅の目的を話すと,みんなにお土産があるので5分ほど待ってくれとのことです.
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▲これが5人でいただいたお土産?です.なんでもコルリス鉄道(Corris Railway, CR)にまつわるものとのことです.その愉快な方は骨董屋さんのようでした.
そのコルリス鉄道(Corris Railway, CR)ですが,かつてはこの町周辺までカバーしていた路線でタリスリン鉄道(TR)と同じ2ft3inゲージです.国有化後すぐに廃線となり,間もなく復興が始まったTRに機関車が引き取られています.こちらは遅れて保存鉄道としての復興が始まっています.是非訪ねかったのですが,週末だけの運行で調整がつかずに断念しました.サイトはこちらになります:https://www.corris.co.uk/
 
Machynllethは歴史的な街並みが残っているので少し散策してみました.なお,街並みはchitetsuさんが特に関心を持たれているので,こちらのブログに今回の旅で回った街並みや建物のことが綴られています:http://tatemonomeguri.blogspot.com/
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▲宿泊したホテルです.
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▲町の中心にある時計塔です.
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▲右側がお土産を持ってきてくれた骨董屋さんのお店のようです.朝の撮影なのでお店はしまっています.
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▲何気なくのぞいた建物ですが,歴史的な議事堂でした.
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▲こちらは古い商家です. https://en.wikipedia.org/wiki/Royal_House,_Machynlleth
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▲どれも店構えが絵になります.
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▲かなり大きな生協のスーパーですが,古い建物を利用しています.
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▲廃墟もありました!
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▲ホテルの裏側にある駐車場からのアプローチです.配管がすごいですが,窓と配色を合わせています.
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▲駐車場側にあった建物です.表面は木の下見板,石,土が組み合わされています.
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▲看板にCentre for Alternative Technologyとあります.”代替技術センター”として日本語wikiがありました.
水槽バランスによるケーブルカーもあり,時間があればいってみたいところです.
 
ということで,鉄道の写真は一枚もありませんが,ここを拠点してタリスリン鉄道を訪ねます.


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再びウェールズへ(7)鉱山用蒸機の宝庫 [railway visit]

【Bala Lake Railway】

フェアボーン鉄道を後にして,次は内陸にあるベラ湖畔鉄道の起点Llanuwchllyn(スランイウフスリン)に向かいました.こちらは597㎜などの変則ゲージではなく,産業用の標準機2ft(610㎜)ゲージです.ハンスレの鉱山用蒸機が集まっていて現役で活躍しています.


(前回の訪問記はこちらです:2017-10-25

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▲到着すると出発列車が待機していました.当日の牽引は赤いGeorge B (Hunslet #680, 1898年製).昨年レストアされたばかりです.出発前に車庫を案内してくれることになりました.


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▲Maid Marian (Hunslet #822, 1903年製)は整備中のようでタンクがはずされていました.

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▲Alice (Hunslet #780, 1902年製)はいつでも出動できそうです.

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▲昨年,車のミニとトラクターが置かれていた場所には妻板のようなものが置かれていて作業中の模型のようです.

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▲昨年活躍していたWinifred (Hunslet #364, 1885)は車庫に入口にいました.その他のハンスレ機は客車の車庫のほうに入れてあり,順番に写真に収めることができました.

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▲Holy War (Hunslet #779, 1902年製)です.

以上,動態で保存されている鉱山用ハンスレ機5台をすべて確認することができました.5台中3台がオープンキャブです.

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▲もう一台の蒸機はPeckett 製の0-6-0,Triassic (#1270, 1911年製)です.FRのボストンロッジにも貸し出されたことがあり,個人コレクションの博物館として知られるStatford Barn Railwayにも車庫が手狭な時期に移されていたようです.ハンスレ機と比較するとサドルタンクの形状が半円なのがなじみやすく,模型でほしい一台です.

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▲Ruston & Hornbyの内燃機,Lady Madcapです.名前が愉快です.

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▲さてGeorge Bの牽引で湖畔にそってBalaまでを往復します.終点で機回し中

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▲折り返しの準備が整いました.

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▲湖畔を往復しました.


Sさんのビデオクリップはこちらです:https://twitter.com/sugaharu58105/status/1005034251572531200


タリスリン鉄道と同様,こちらの蒸機たちも絵本になってキャラクター化されています:


それにしても絵本サイトにしてはURL名にびっくりします!


もう少しゆっくりしてもよかったのですが,訪問時は時々雨が降るあいにくの天気.最終日に予定していたレイドール渓谷鉄道の訪問が時間的にきびしいことがわかり,せめて走行風景を追いかけようと,向かいました.


【Vale of Rheidol Railway】

(前回の訪問記はこちらです:2017-11-05

レイドール渓谷鉄道(Vale of Rheidol Railway, VoRR)はこの日2往復の運行で,17:15にアベリストウィス(Aberystwyth)に帰ってくる列車なら間に合うというTさんの提案で一駅手前のCapel Bangorを目指しました.

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▲横の黒いラインがVoRRの路線で,ローカル線とAberystwyth に向かって並行しています.Capel Bangorは地図右の赤丸のあたりです.

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▲列車がCapel Bangorに入ってきました.渓谷から戻る列車は脇にはりだしたキャブ側が進行方向になるので正面方向から見ると武骨な表情です.

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▲駅に停車中です.

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▲そのあと列車のあとを追ってアベリストウィスに向かいました.国鉄併合時代があったからか機関庫などの設備が立派で大きいです.

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▲アベリストウィスは前回3泊したところ.ローカル線の列車も到着していました.

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▲一日の仕事を終え,間もなく車庫に収納されます.


Sさんのビデオクリップです:https://twitter.com/sugaharu58105/status/1005390957297074177


このあと宿泊先のMachynllethに向かいました.




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再びウェールズへ(6)何度かゲージを変えたミニ鉄道 [railway visit]

【Fairbourne Miniature Railway】

5日目は3泊したポースマドッグを離れて,車で巡ることになりました.まず訪れたのはポースマドッグから50kmほど走った海岸沿いにあるフェアボーン鉄道(Fairbourne Miniature Railway, FMR)です. 



ゲージが311mm(12・1/4in)というライブスチームのようなミニ鉄道です. 

フェアボーンと河口の対岸にあるバーマス(Barmouth)は砂浜が広がる保養地で,フェアボーン側は砂州のようになっており,対岸に渡るフェリー乗り場までをつなぐ3.2kmの路線になっています.ローカル線(Cambrian Line)は遊歩道を備えた橋Barmouth Bridgeが河口に架かっていますが,車の場合,かなり内陸まで迂回する必要があります.前回は内陸側にあるベラ湖畔鉄道を訪問してから海岸沿いのバーマスにでて,そこからフェアボーンにフェリーで渡る計画だったのですが,汐の関係で乗り場が移動しており,遊歩道があるにせよスーツケースを転がしていく気力はありませんでした.結局,時間の関係でカンブリア線にのってフェアボーンは通過したので今回の訪問を楽しみにしていました.


ゲージに関しては複雑な変遷を経て今日の姿があります.

もともとは対岸への舟の渡し場までの馬車軌道として1895年に2ftゲージで開業しています.そして1916年に15inゲージの鉄道としてBassett Lowke製の蒸機が導入されます.ロムニー鉄道と同じゲージですね.その後オーナーが代わったりしますが,蒸機は増備されていきます.1926年には18inゲージの車輛が導入され,途中駅まではデュアルゲージとなりました.しかし,このゲージの車輛には走行上の問題があり間もなく廃止,全体の運行も大戦中の1940年に休止となります.1947年には再興されるのですが,70年代になって観光客の減少に悩まされます.

一方,1978年フランスで311mm(12・1/4in)ゲージの鉄道が開業します.廃止された鉄道の路盤を利用して5㎞の区間で開業されましたが,諸事情で1年後には廃止となりました.そのオーナーがフェアボーン鉄道を買い取り,保管車輛を走らせるために 311mm(12・1/4in)ゲージへの変更工事を行い1986年再開したのが現在の姿らしいです.フランスでの様子についてはこちらに記載されています.


不要になった15inゲージの車輛はあちこちに引き取られたようで,そのうちの一台Ernest W. Twiningは修善寺虹の郷にきています.


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▲車でフェアボーンに到着,カンブリア線の駅に隣接して車庫と出発駅(道路向こう側の手前)があります.

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▲車庫とのぞき込んでみると,出発準備の車輛がいました.縮小コピーですが,標準軌ではなく,ナロー機が対象なので,ロムニー鉄道のようなミニチュアライブのような雰囲気ではなく,一人前の鉄道の雰囲気です.

そして奥にダージリンの機関車を見つけました.

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▲1/2サイズのダージリンの蒸機が目当てできましたというと,わざわざトラバーサーのところに出してくれました.このダージリン機はフランスからの発注で名称もFranceだったのがこちらに来てSherpaとなりました.1978年製

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▲Sさんがショーティの模型を持参していたので一緒に記念撮影!

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▲ハンスレのコピー機Qwrilはバテロコらしいです.

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▲ヤードには4半円のターンテーブルと移動式の分岐があります.

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▲これはFlexitrackで,部分線路をずらして分岐先を選択します.

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▲当日の牽引はYeo.これもフランスから渡ったもので元の名はJubilee,1978年製

フェスティニオグ鉄道にもあったLynton & Barnstaple RailwayのManning Wardle機がプロトタイプということで人気があるんですね.

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▲蒸機がつながって出発準備が整いました.手前の線路のように途中まで15inとのデュアルゲージが続いていますが,線路は錆びていて最近使われた形跡はありません.

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▲車内の様子です.海岸に近い草地の中を走行します.

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▲終点近く.遠方に見えるのが河口を横断するカンブリア線の鉄橋Barmouth Bridgeで遊歩道があり,両岸を往来する散策コースがあります.


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▲終点駅に到着.ここからは対岸にわたるフェリーがでています.この日は寒さが戻ったような天候で,人出は今一つでした. 

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▲終着駅はループ線になっているのですが,当日の運行は折り返しでした.出発側のターンテーブルは90度しか回らないので機関車の向きを変えたいときに使うのでしょうか?

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▲向こうにみえるのが対岸バーマスです.

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▲機回しが終わり,戻る準備です.

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▲こんな風景が続きます.

極端なミニゲージですが,ナローの車輛をモデルにデフォルメされていて,運転席がキャブ内にあるので,ライブスチームの感覚ではなく,立派な鉄道の雰囲気がありました.ただし,一両だけ標準機のミニチュアを保有しているようです.


Sさんのビデオクリップがこちらにあります:



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再びウェールズへ(5)ボストンロッジの車庫 [railway visit]

【Boston Lodge】
フェスティニオグ鉄道(FR)はハーバー駅(Porthmadog Harbour)を出発するとCobと呼ばれる干拓用築堤を渡りますが,渡りきったところに車庫と工場を兼ねるBoston Lodge Worksがあります.ウェルシュハイランド鉄道(WHR)も同じ事業体ですので,この車庫は両線の現役車輛や修理中の車輛が保管されています.見学は予約が必要とのことで,前回訪問時は切符売り場で問い合わせ先の電話番号を書いた紙を渡されたのですが,時間がなく,築堤から写真を撮っただけでした.今回も同様の対応で,電話番号を教えてもらったのですが,Tさんが朝から何度か電話してもつながりません.結局FR線で戻る途中,Boston Lodge駅で降ろしてもらい,事務所で事情を話したところ見学の許可がもらえました. 
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▲Boston Lodgeの駅から上がったところです
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▲この工場・車庫はCobを建設するために土砂を切り出した跡地に建てられています.多くの建物がならんでいて,その一部とヤードを見学しました.
なおFRが保有する車輛についてはこちらに一覧と解説があります:
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▲ラジエターにPlanetというブランドがついていますが,1954年Hibberd 製のディーゼル機Upnor Castleです.英空軍で使われのち,いくつかの路線を経て1968年にやってきて2ft.6in.ゲージから改軌されています.
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▲1965年Hunslet製の8.5トン機Moel y Gestです.前述の機関車と同様,英空軍で使われのち,2004年にやってきて改軌されています.
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▲モザンビークからの注文流れ品で,1983年Baguley-Drewry製のディーゼル機Harlech Castleです.
これらの珍しい内燃機の維持は結構大変そうで部品取りの機関車もあるようです.
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▲機関庫の前には機関車の下回りや車輪が転がっています.ゲージが狭い(597mm)からか車輪が模型並みに厚く見えますね.
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▲車庫からの眺めです.
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▲2010年にここで製造された2-6-2型蒸機Lydが車庫にいました.2台のフェアリー機とともに旅客輸送に稼働中です. Lynton and Barnstaple Railwayで使われたManning Wardle製機関車のレプリカでSouthern Railwayの塗色で仕上げられています.
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▲1893年Hunslet製の2-4-0 Lindaはオーバーホール中
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▲これは最近引退した双頭フェアリー機Earl of Merionethの下回りでしょうか?新しく建造予定の機関車に流用されるのかもしれません.
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▲ナミビアのダイアモンド鉱山用に南アフリカで1993年につくられたB-B型のディーゼル機Vale of Ffestiniogです.
この写真の反対側にはFRの開業時の蒸機でリビルドされたPrinceなど貴重な機関車がいくつか保管されていましたが,収蔵庫の照明がなく,撮影はあきらめました.アメ車もあったはず.
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▲これは中国の蒸機,C2型0-8-0のキャブとテンダーの残骸です.全くの予習不足で実機のことを良く知らないのですが, Tさんが車庫の外に放置されているのを見つけて教えてくれました.そのWebサイトには作業状況が記されています:
それぞれの復元事業はプロジェクト制になっていて車庫も別にして収納されているため,担当者に会うことができないと進行状況などを確認することは難しいようです.
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▲客車用の車庫です.
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▲この車庫ですが,手前に開いている扉に注目です.スパイラルのところの建物もそうでしたが,窓枠は描かれたものです!
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▲車庫を見て回っている途中で築堤から列車がやってきました.
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▲15:50発のBlaenau Ffestiniog行きの最終列車です.
 
【築堤を渡ってハーバー駅へ】
Boston Lodgeから起点のハーバー駅まではCobが2㎞ほど続きます.線路脇が遊歩道なので歩いて戻ります.
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▲一日の仕事を終えたガーラット機が回送されてきました.Cob脇の遊歩道で列車の通過を眺めながら,ゆっくりとハーバー駅に向かいました.
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▲ハーバー駅に戻って一息つきます.やがて18:30着の最終列車が返ってきました.
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▲駅の奥は蒸機のメンテ場所になっています.灰落としと給炭を済ませるとBoston Lodgeの車庫に回送されます.
 
ハーバー駅構内は模型,書籍を扱う売店とビールを飲みながら食事ができるバーが隣接しているので夜までゆっくり過ごせる楽園です!ポースマドッグはもう1泊して明日は移動します.


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再びウェールズへ(4)縦釜とスパイラル探訪 [railway visit]

【De WintonのVertical Boiler】
前回の旅ではタリスリン鉄道のTywynの博物館とBrecon Mountain RailwayのPontsticillの博物館の2か所でDe Wintonの縦釜機を見ることができました.この縦釜はWrightlinesのOスケールの模型を持っているので特になじみがあります.今回はどこかで一緒に写真を撮りたいと思って模型を持ってきていました.そしてWHRのDinas駅構内に展示されている一台を見つけました.
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▲これはLlanfairの名称がある3ftゲージ機です.野外展示は写真を撮るのには好都合ですが,保存状態は今一つでピストンなどの一部分は木製の張りぼてで補修してありました. 
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▲Oスケールモデルを載せて撮った一枚です.実機は全部で8台残っているようです.
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▲De Wintonとはどんな会社だったのか,検索したところカーナーヴォンと縁が深いことを知りました.カーナーヴォンのお城からWHRの駅に沿う海岸沿いはDe Wintonの工場群がかつてあったところです.駐車場の向こうに三角屋根の建物が見えますが,これはWHRの駅事務所です.その向こうに今も一つだけDe Winton社の建物が残っています.
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▲これがその建物で現在は配管設備の会社が使っています.
De Wintonはカーナーヴォンの市長も務めた人物で,ガス灯の柱から船舶用蒸機機関などの製品を製造し,スレート産業に必要な機材や設備を供給していた会社です.スランベリスの国立スレート博物館は巨大な水車を動力源にしていますが,これも同社が供給した設備を復元したものです.19世紀後半に町とともに栄えた企業であったわけですが,Hunsletなどの新しい鉱山用蒸機に押されて1901年には倒産しています.蒸気機関の産業というと一つにまとめてとらえがちですが今日のIT産業と同様,栄枯盛衰が激しい時代だったわけです.
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▲現地で買い逃した本を早速注文しました.もう少し詳しく知りたいと思います.
 
【フェスティニオグ鉄道のスパイラル】
現地4日目はもう一日ポースマドッグに滞在してフェスティニオグ鉄道(Ffestiniog Railway, FR)を訪ねました.前回の訪問(訪問記はこちら2017-10-11
でスパイラルループを確認しているので,見どころではないかと押さえていました.しかし,車でのアプローチは難しそうです.そこでFR線に乗車してスパイラルの中にあるDdualltで降ろしてもらうことになりました.FRを保存鉄道として再興する折,発電ダムにより一部水没していた部分を路線変更で新設することになり,このスパイラルが敷設されたということです.この辺りの経緯はこちらにあります:
  
では,ハーバー駅出発の様子から.
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▲双頭フェアリー型の10号機Merddin Emrysの列車で出発です.
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1879年製ですが,1988年にリビルドされたという銘板がついています.
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▲WHRのガーラットがいます.
▲終点のBlaenau Ffestiniogより5㎞ほど手前のところにスパイラルがあります.
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▲スパイラルの中にあるDduallt駅に臨時停車してもらい,一行5人だけ下車しました.
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▲当日は雨であたりには何もない寂しいところです.
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ホームの先は右に旋回してスパイラルを登っていきます.
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▲右に曲がらず直進する旧ルート跡(地図の破線)が残っています.上に見えている路盤がスパイラルを回って上昇した現在の線路です.スパイラルがなくてもすぐに高さが追いつけそうですが,そうもいかないのでしょうね!
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▲ホームの前に一軒だけ建物があります.Rhoslyn Cottage と呼ばれており,宿に改装される予定もあったようです.現在はFRが所有するも使用されておらず,裏側は沼地になっています.窓には板が張ってあり,窓枠の桟はペンキで書かれたものです!ストラクチャーづくりの参考になります(笑)
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▲しばらく待つと折り返した列車がループを降りてきました.
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▲交差するRhoslyn橋を渡っているところです.
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▲そしてホームにやってきました.
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▲橋の下をぬけていきました.スパイラルの外にでて少し登った方が良い撮影ができたはずですが,あいにくの天候だったので足をのばすのはあきらめました.
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▲我々は1時間すこし滞在し,やってきた12号機 David Lloyd Georgeの編成にのりこみ.終点Blaenau Ffestiniogに到着.
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▲この日は4往復のダイヤで,2機の双頭フェアリー機を稼働させていたことになります.双頭フェアリー機は現在これらの2機だけが稼働中で,昨年見た緑色のEarl of Merioneth(2017-10-1)は引退して,代わってその下回りを流用した新作の一台が間もなく登場するようです.
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▲このあと機回しされます.
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▲1時間停車して13:40発で戻ります.終点Blaenau Ffestiniog駅には標準軌のConwy Valley線が接続しており,手前がそのホームです.3時ごろまで列車はこないので,車両をみることはできませんでした.


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再びウェールズへ(3)ガーラットを追って [railway visit]

【ガーラット撮り鉄三昧】

現地三日目の午後はウェルシュハイランド鉄道(WHR)で活躍しているガーラットの編成を追いかけました.(前回の訪問記はこちら:/2017-10-08

全長41.4㎞の路線で前回の訪問ではCaernarfonからPorthmadogまでの移動手段として利用しましたが,今回は車なので往復が可能です.しかし同行のみんなはガーラットの走行風景を撮影したいということでPorthmadog12:55発,Caernarfon15:10着の列車を車で追いかけることとなりました.TさんがGoogle Mapで丹念に撮影箇所を探しながら車を運転してくれたおかげで,要所で撮影を楽しむことができました.ではその様子を追ってみることにします.

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▲緑の143号機の編成は平地を抜けてPont Croesorを過ぎたあたりから道路と並走する区間がありました.

道路は空いていたのでTさんの運転でSさんがビデオを構えて動態を収めることに.我々は並走が終わる地点で待ち構えました.Sさんの動態クリップはこちらにあります:


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▲やがて森に覆われた渓流沿いに走ります.Aberglaslyn Pass,渓流はゆるやかで,キャンプやピクニックを楽しんでいます.ここから少し登り坂に入りますが,最高地点の標高は197mなのでそれほどの坂ではありません.

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▲最高地点に達するとまた緩やかな平地になります.線路にいる羊たちを追い払いながら前進します.

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▲道路をくぐると交換のあるRhyd Dduまではすぐそこです.

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▲同じ場所で少し待つと交換で87号機の列車がやってきました.

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▲引き続きなだらかな地形を進む列車を追いかけています.

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▲Dinas駅に到着.ここから終点のCaernarfonはもうすぐです.元々のWHRはここが終端駅でCaernarfonまでは標準軌の路線跡を利用して延長されたとのことです.このDinas駅も標準軌駅の跡地利用のようで広々とヤードが広がっていました.

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▲こうして追って撮影してきた列車は終端のCaernarfon駅に到着していました.ここから3人は折り返し列車の乗車を楽しんでもらうことにして,配車担当のTさんと私は再びPorthmadogに向けて車で追うことになりました.

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▲折り返しCaernarfonを出発した列車です.美しいお城が見えます.前回はこのCaernarfonの町に宿泊しています.

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▲Waunfawrの駅の陸橋から到着を待っています.

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▲Rhyd Dduで再び87号機の編成と交換しました. 

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▲古い村落があるBeddgelert駅に進入

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▲Porthmadogの街中に入ってきました.まもなく終点です.

ガーラットの撮影三昧でこの日を終えました.


【そのほかのガーラット機】

WHRに在籍するガーラット機についてはこちらに記載されています.


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ガーラット機にはいくつか種類があります.最初に生産された軸配置0-4-0 + 0-4-0のKクラスはBackwoods Miniaturesのキットがあり,これは持参された2台を客車のテーブルで写したものです.赤い塗装で完成しているのがSさんの作品,もう1台はTさんが製作途上のものです.残念ながら現在は運用されておらず,Dinasの車庫にしまわれているとのことで見ることはできませんでした.

現在は軸配置2-6-2 + 2-6-2のNGG16クラスの3台で運用されているようですが,昨年も今回も稼働していたのは緑の143号機と濃紺の87号機でした.ガーラットに頼っている以上, 3台では限界なので早々に増備されるものがあるようです.立ち寄ったDinasのヤードにはスクラップ状態で解体されたガーラット機が置かれていました.劣化が進んでいて使えないボイラーなどは新しくつくられているようです.

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▲これはボイラーの部分です.

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▲こちらはタンクやキャブの部分で,背後にはフレームなどが散在していました.


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