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Plate Frame Simplex [O-16.5mm (On30, O16.5)]

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Wrightlinesから出ていたSimplexのメタルキットを組みました。Simplexは英国Motor Rail社が供給した軽量小型内燃機で、軍が発注した装甲型がよく知られています。出力や大きさの違いはありますが、エンジンを中央に設置し、ラジエターと運転席が何れも横向きに両側に配置されている独特の構造は終始一貫しています。ただし、フレームの形状から2種類に分けられていて、初期のものはchannel frame、1931年以降はplate frameになっています。このキットはplate frameの20HP仕様です。
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英国にはたくさん残っていて、これはWelsh Highland Heritage Railway
 (https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2017-10-21 )に数多くあったSimplex機の中でも一番モデルに近い仕様です。
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こちらの黄色い機関車は初期のchannel frame機で、ずいぶん前に組み立てました(TMS697、2002年6月号で紹介しています)。同じWrightlinesのキットですが、今回組み立てたモデルとは構造が異なり、エッチング板が主体になっています。動力は多少の加工で24.5㎜パワートラックが収まるようになっています。しっかりした設計で組みやすいキットでした。
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さて、今回のキットは設計者が異なるようで、すべてがホワイトメタルで構成されています(他には線材が入っています)。2002年の鉄模連ショーで購入しました。
動力は24.5㎜の天賞堂パワートラックもしくは自社製の同等品を使うようになっていますが、天賞堂製のほうが収まりいいようです。パワートラックは使い飽きていたので、より低速で安定した他の動力を検討したままストック品となっていました。中央のエンジンは隠れてしまうので、安定走行のためにアルパワーの使用も考えてみましたが、ウォーム軸が高いのでその部分を処理できるか悩んでいたところ、パワートラックがコアレスモーター仕様にリニューアルしたので走行性能の安定を期待して使うことにしました。先日軸距24.5㎜がようやく発売となり、早速入手して製作を開始しました。
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左が新製品のコアレス仕様、右が旧製品です。車輪の厚さが違いますが、本体も少し大きくなっています。日本型ボギー台車にはめる本来の使い方なら問題ありませんが、ナロー機キットは本体を囲むような設計が多いので、換装する場合は加工が必要となることが多いでしょう。このキットの場合は両側の張り出しを削りました。軸の先端も落とします。
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中央のエンジンの土台部分から組み始めます。
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エンドビーム(上)とカプラーポケット(下、表裏)です。上の二つのスリットはカプラーが入れやすいように裏面まで貫通させておきました。
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フレームはバラバラです、歪みのあるメタルパーツで正確なフレームを組むのは結構大変で、瞬間接着剤を少しつけて仮組しては外して調整ということを繰り返して何とか組み上げましたが、多少の歪は残っています。
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パワートラックを両端で固定するパーツが入っていましたが、新型は両端が旧型より突き出ていて使えないので、真鍮で新な押さえ板をつくりました。
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これでほぼ組立が終わりました。キャブ側面は片面が開放、エンジン側は下側がないので3面の位置合わせは屋根だけが頼りで組みにくく、歪みがでました。
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キャブとエンジンカバーは接着せずに載せてみました。落下せずに走行します。
車体は洗浄後、ミッチャクロンのスプレーでプライマー処理をして、下地色としてグレーのサーフェサーを吹きました。
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塗装はタミヤ水性アクリルのエアブラシとしました。フレームはフラットブルー、車体上部はスカイブルーです。ラジエターとエンジンを黒で筆塗して、窓ガラスをいれてから軽くウェザリングしました。
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キャブとエンジンカバーは当面固定しない予定です。
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カプラーはペアーハンズのダミーナックルカプラーをいれてありますので、ケーディー互換で即運用可能となりました。Diemaと同じ対応です。
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Channel Frame機と並べてみました。面白いことに運転席の向きが違います。写真にはありませんがどちらのキットにも運転手がついています。ただし減量!しないとキャブには収まらないと説明書に書かれていました。O-16.5のキットメーカーだったWrightlinesは廃業してしまいました。ただ問い合わせ先がネット上に残っているようで、そのうち再発売されることを期待したいです。
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新しい運転盤で走らせてみました。たまたまなのかもしれませんが、新型動力は低速走行で安定しないので、慣らしながら調整中です。
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