ウェールズ・ナローゲージ探訪(8)2ftゲージのベラ湖畔鉄道 [railway visit]
現地5日目(2017.7.24月)はBala Lake Railway(べラ湖畔鉄道)を訪ね,次の宿泊先であるAberystwyth(アベリストウィス)に向かいました.
【Bala Lake Railway (ベラ湖畔鉄道BLR), 610mmゲージ, 路線距離7.2km】
いままで訪れた4路線LLR,WHR,FR,WHHRは,いずれもゲージは2ftより僅かに狭い597mm=1ft1½inでした.そしてここではじめて産業用の標準である610mm=2ftゲージの鉄道Bala Lake Railway (BLR)を訪ねることになります.細長い湖畔の鉄道という点ではスランベリスのLLRに似ており,ここも同様に観光鉄道として再建されたものなのです.元の標準軌の路線は1965年に廃線になっていますが,そのすぐあと1972年には一部区間でナローゲージの観光鉄道としての再興が始まっています.産業用のナローゲージの標準である2ftゲージを採用したためか鉱山用小型蒸機を多量に供給してきたHunslet製の小型機がたくさん集められている点が特徴です.車庫のある拠点はLlanuwchllyn(スランイウフスリン)側にあり,終点のBala(ベラ)まで25分かけて走行,そこで折り返します.今後はBalaの町の中心部に乗り入れる計画が進められているようです.
この日はバス便でBLRを目指します.宿の前を出発するバスにのってFRの終点Blauneau Ffestiniog(ブライナイ・フェスティニオグ)まで行き,そこからDollgellau(ドルゲラウ)に行きに乗り換え,そこからさらに乗り換えてLlanuwchllyn(スランイウフスリン)までとバスを3便乗り継ぐ計画だったのですが,都合よく最初のバスはBlauneau FfestiniogについたらDollgellau行きになるということで1回の乗り継ぎで目的地につくことができました.
▲Dollgellauで乗り継ぎのバスを待ちます.バス停前の花屋さん.
▲Llanuwchllynで下車すると,あたりはのどかな住宅地です.そして少し歩くとBLRの駅が見えてきました.
▲これが出発駅です.廃止された標準軌線施設の再興なのでゆったりしています.オープンキャブのHunslet機がけん引しています.
▲オープン客車にのりましたが,犬連れの乗客でにぎわっています.
▲LLRを訪れた時は雨でしたが,ここでは晴天に恵まれ,湖畔の景色を楽しみました.
▲終点Balaで折り返しのため付け替え移動中のHunslet機.オープンキャブにベレー帽の機関士とイギリスらしい風情です.この日フル出動だったのは1885年製のWinifredです.50年ほどアメリカで保管されていて2012年に戻ってきたそうです.
▲付け替え完了です.
▲終点のホーム上には古い陸橋がかかっています.
▲起点に戻って水と石炭の補給です.
▲最後部の客車だけべニア板とアルミサッシでつくったような車輛です(笑).
▲許可をもらってヤードの散策です.
▲珍しいボギー台車のディーゼル機関車Meyrionnyddがありました.Severn Lambというレジャー施設向け移動機器メーカーによる1973年製.標準軌機関車のかたちに似せて作られたようです.復元された蒸機に混じってこのような創作機関車がいるのが面白いです.
▲小さな客車(あるいは車掌車)がありました.
▲張り上げ屋根の有蓋車です.
▲車庫の脇には古いトラクターとレストア中のミニがひっくり返っています!模型で再現したくなります.
▲1939年製のRuston & Hornsby内燃機”Chilmark”です.
▲さて,機関庫の中は色とりどりのHunslet機がたくさんいました.入ってみたいところですが,ロープが張られていて関係者が出払ったまま戻ってきそうにもないので外からの拝見です.屋根付き,オープンを合わせて同じスタイルのHunslet機だけで5両持っているようです.
▲信号所の中は見学できるように整理されています.
▲ホームで昼食をとることができるのでのんびりと過ごしました.
そのあと,バスでBarmouth(バーマス)にでました.砂浜が広がっていて賑わっている観光地です.河口の対岸に行けばミニゲージのFairbourne Railway(フェアボーン鉄道)がありますが,時間の関係であきらめ,ローカル線のCambrian Line(カンブリア線)を乗り継いて宿泊予定の保養地Aberystwyth(アベリストウィス)にむかいました.
2017-10-25 11:05
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