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ギャラリー展示 A判パネルに広がる情景 [O-16.5mm layout]

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2023年2月4日から19日まで,巣鴨の情景模型専門店さかつうギャラリーのスペースをお借りして過去に製作したO-16.5mm(On30)のレイアウトを展示しています.
題して:A判パネルに広がる情景,Oスケール・ナローゲージの小レイアウト
 
(2月24日追記)展示は無事終了しました.多くの方にお越しいただき,誠にありがとうございました。
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展示しているレイアウトはA1サイズ3点,A2サイズ1点,そしてHO-9mmのA3サイズ1点です.
これらのOスケールのレイアウトについてはブログでご紹介済みなのでそれを参照しながら,あらためて気づいた点を綴りたいと思います.
先ずはA1サイズ3部作です,
 
氷取沢鉱山濁河線
O-16.5mm A1サイズ
製作: 2000年 掲載:“Oナローゲージ・トロッコモデリング”(機芸出版社2000)
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車両やストラクチャーの同人会誌への連載が出発点ですが,本(現在は絶版)にまとめて20年以上たちました.かなり設計に時間をかけたことが思い出されます.ポイント切り替えを電動にしていますが,ほとんど使うこともなく,以降の作品はすべて手動になりました.シーナリーは今も続けている手法とさして変わりなく,進歩がないことを痛感しています.オランダフラワーの樹木を補修したぐらいで特に破損もなく維持できています.
 
アリアケセントラル鉄道
O-16.5mm A1サイズ 製作: 2004年 掲載:鉄道模型趣味728(2004年8月)号
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バックマンのポーターが手軽な完成品として出回るようになり,それにふさわしい情景として製作しました.外周は200Rと,前作よりも多少ゆったりしています.線路配置は単純ですが樹木を配した情景が気に入っているので撮影背景としても使っています.
 
サンライズマウンテン鉄道
O-16.5mm A1サイズ 製作: 2009年 掲載:鉄道模型趣味790-791(2009年1-2月号)
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Bトレインシーティー用の100R長円セットを3つ組み合わせたHO-9㎜ のサンセット(3セット)マウンテン鉄道のOスケール版として製作したものです.勾配があるので走行は安定しませんが,一番見ていて楽しいレイアウトです.ストラクチャーは検討用の工作用方眼ボール紙のモックアップにそのまま利用し,壁面を貼り付ける方法で製作しています.
 
かたばみ軌道
O-16.5mm A2サイズ 製作: 2009年 掲載:とれいん416(2009年8月)号
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エンドレスループだけの線路配置で、右奥に切通し、中央にちょっとした塚を配し、小川が流れる木橋があるというのはA1判のアリアケセントラルの縮小版のような構成です。コンパクトに収納するために中央のシンボルツリーは外して別に保管していますが,ツリーの保管が一番面倒でかなり傷んでいます,
 
からくり鉱業叡山線
HO-9mm A3サイズ 製作: 2012 掲載:“ナローゲージ模型入門”(Neko Mook 1835, 2012)
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このレイアウトは展示した中で唯一のHOスケール作品で,ナローゲージモデルのムック本に掲載した作品です.グラントラインのパーツを利用した18インチゲージのトロッコラインが残る坑口を情景に加えています.エンドレスのみですが,このサイズでまとめられるのでHOも続けていくつもりです.
 
レイアウトの保管
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入手しやすいパネルを利用しているので天板に同じパネルを使い,正面をアクリル板,三方をべニア板で覆い,木ねじ止めしています.たくさんは重ねられませんが,運搬には十分です,収納方法にてついてはこちらで少し詳しく述べています.
 
情景集の作成
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今回の展示にあたっては24ページのブックレットを作成しました.展示した以外に最近の2点を含めた6点のO-16.5mmレイアウトの情景集になっています.また,レイアウト展示にあわせて“からくりラボ”のレーザーカットストラクチャーの作例を並べています,同キットもさかつうギャラリーで扱っていただくことになりました.
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A2サイズのレイアウト かたばみ軌道再訪 Katabami Line [O-16.5mm layout]

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A2判(420x594㎜)でまとめた“かたばみ軌道”です。とれいん416(2009年8月)号に掲載されました。エンドレスループだけの線路配置で、最小半径は140㎜、線路はMicro Engineeringの70番レールを使っています。右奥に切通し、中央にちょっとした塚を配し、小川が流れる木橋があるというのはA1判のアリアケセントラル(https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2021-04-26)の縮小版のような構成です。
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高さ15㎝と、低くコンパクトに収納していますが、中央の木は突出しているので外して別に保管しています。
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前面の広場です。The Model Companyキットを組んだBrookville機を久しぶりに走行させました。
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ワールド工芸の足尾のフォードも久しぶりの走行です。
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車庫と工場には電灯が灯ります。Walthers HOの笠付ランプがちょうどよい大きさです。
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この“てっちゃんの小屋”はOスケールプラ板ストラクチャーの最初の作品で、同人誌に型紙を載せました。とれいん誌にもついています。
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Boulder Valley Modelsの箱型レールカーが工場の前を通過。
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波板張りの機械工場です。壁面の波板はPlastructの1.25㎜ピッチの素材です。フォームシートなので重ね張りができます。屋根は一体成型のドイツ製の素材を使いました。
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工具や工作機械が並ぶ機械工場の内部です。
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背面からの眺めです。
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Grandt LineのOn3モデルを改軌したCovered Speederが木橋を渡します。
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木橋は3か所にありますが、橋の下に水の流れはなく、枯れています。
 
A2サイズは電車などの公共交通機関での可搬性を考えると最適なサイズです。そのために、なるべくかさばらずに垂直に収納しても大丈夫な構成を考えていくようになりました。


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A1パネル3部作から 氷取沢鉱山濁河線再訪 Nigorigo Line [O-16.5mm layout]

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 “氷取沢鉱山濁河線”はA1サイズで製作した最初の作品です。A1判(594㎜x841㎜)は両手で抱えながら部屋間を水平のまま移動するのに限界のサイズで、パネルが手に入りやすいこと、軽量化できることも利点なので、連作することになりました。
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製作法は拙著“Oナローゲージ・トロッコモデリング”(機芸出版社)としてまとめています。出版して20年になります。
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線路配置は上下2段になっており、それぞれエンドレスに引き込み線がついています。勾配をつけず、なるべく車両の見せ所を盛り込みたいということからこの欲張った線路配置となりました。曲線の半径は150㎜と200㎜で、PECOのYポイントを3本使っています。
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久しぶりにカバーをはずして取り出してみると、樹木がいくつか折れていました。それらを修復し、枕木の色調を抑えるために軽くウェザリングを施しました。
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ポイントは電動で、脇にスイッチを並べています。あまり使うことがなかったので、以後の作品はすべて手動になりました。
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右側にある駐泊所と作業所方面を見渡します。
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下部軌道がトンネルから顔を出す中央の部分です。
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上部軌道の列車が作業所を通り抜けて木橋に差し掛かります。
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木橋が車両の見せ場です。Oナローの車両として初めて組み立てたGrandt Lineのプリマスが走ります。
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プラ板KATOタイプも久しぶりに走らせてみました。
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下部軌道を走るのは11号内燃機で、Oナローのプラ板自作一号機です。
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上部軌道左側の積み込み棟に進入します。
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積み込み棟手前の側線にはU字型のなべトロが放置されています。
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積み込み棟から出てきたKATOの編成
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Simplex機がなべトロのおかれた側線に待機中。ポイントにはCaboose IndustriesのHO用転轍機を装着していますが、PECOの電動スイッチを入れているため、連動をはずしたダミーです。普段は手で直接転換しています。
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積み込み棟を見渡します。
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上部軌道の駐泊所です。下見板は一枚ずつプラ板を貼っています。安全第一の札は経年変化でよれよれになっています。最近製作した自作動力“プラパワー”の内燃機が並びました。
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箱型DLが駐泊所の脇をかすめます。
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このレイアウトを製作して20年が経ちました。現在と技法はほとんど同じで、進歩がありません。そのあとは手抜きの手段ばかりを考えてきたようで、反省しています。置き場所を考慮して古いレイアウトを整理しようかと思い立ち順番に取り出していますが、どれも愛着があるので大切に残し、時々取り出しては走行を楽しむことになりそうです。


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A1パネル3部作から Ariake Central R.R. 再訪 [O-16.5mm layout]

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今回とりあげるA1サイズのレイアウトはアリアケセントラル鉄道で、TMS728(2004年8月)号に発表した作品です。
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線路配置は待避線が一本ある単純なエンドレスですが、待避線は建物を抜けるようになっているので、建物を車庫と見立てて2列車を交互に運転することができます。曲線の半径は左側が200㎜、右側が2本とも175㎜になっています。ポーター0-4-0による米国風編成が似合うレイアウトということで製作しました。
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小さな山を中央に配置し、右側は切通にして鉱山からの渡り廊下を配しています。このようにして前面と背面の風景を分けています。
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このレイアウトのストラクチャーはすべてプラ板で製作しました。右側に配する建物は資材管理棟で、車両の駐泊所を兼ねていて通り抜けができます。蒸機2機はともにBachmannのHO 0-6-0を下回りに用いた入換機です。
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Bachmannの0-4-0 Porter のタンクを小さな物に載せ替え、キャブの屋根を改造した3号機はこのレイアウトに似合う大きさです。
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外側にいるのが純正のBachmann 0-4-0 Porter13号機です
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Bachmann Rail Truck(https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2020-03-27)を利用した南米風レールカーが建物から出てきました。
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もう一台のBuick Rail Carが左側のカーブに入ります。
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このジャンクの下に終電用の端子が隠れていますが、二つに分割した金網にクリップをかけて給電できます。
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左側のカーブを進む3号機の編成です。
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裏側の情景です。
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レールカーが小川を渡ります。
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Climax-Mini(https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2020-06-15)は風景によくなじみます。しかし、残念ながらカーブは前台車のリンクを外しても最低半径225㎜必要で、このレイアウトを一周させることはできません。
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給水塔に差し掛かるVulcan風0-6-0(https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2020-07-01)の編成です。
 
天然素材を用いた木々に囲まれた情景に満足しているので、撮影台としてこれからも取り出してみたいと思います。


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A1パネル3部作から Sunrise Mountain R.R.再訪 [O-16.5mm layout]

A1サイズのパネルを用いたレイアウトは3作あって、ずっと収納したままでした。そのうちの一つを久しぶりに取り出して走らせてみました。
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O-16.5mmのサンライズマウンテン鉄道です。TMS790-791(2009年1-2月号)に掲載されました。
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線路配置は長円のセットを3つ組み合わせた構成ですが、16.5㎜ゲージで半径140㎜の組線路があるはずもなく、Micro Engineeringのコード70番のフレキシブルレールを敷設しています。島の丘陵地帯の土木工事用に敷設され、観光鉄道になったという想定です。
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このレイアウトの特長は一本のエンドレスでいろいろなところから列車が顔を出す面白さにあります。立体交差が複雑に絡み合っていることから高低差が大きく、速度を一定に保つのは難しいのです。特に、プラ板製で重量が軽い動力車の編成は貨車2,3両の牽引が限界です。新しい車両も増えたのでいろいろと走らせてみました。
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風景を区切るのに有効なのでよく取り入れている渡り廊下が右側にあります。その下を通ります。
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中央の部分です。左側の建物は集荷場という設定です。
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このあたりが一番高い地点です。
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白い南欧調の建物は売店がある乗降所になっています。
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右の下位部分から手前にやってくる編成。
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手前右側の部分です。青い番小屋はボール紙の上にプラ板の破片を貼っています
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手前中央に段違い屋根の小屋があります。シャベルや鎖が壁にぶら下がっています。
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小川を渡ります。石橋はプラキットを利用しています。
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左側側面は緑豊かな丘陵です。
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丘陵を抜けて奥の作陶工場に近づく編成
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作陶工場はWaltherのレンガ建物の壁面を展開した形になっています。その右側の建物はローレリーフです。
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線路の入り組んだ配置をみます。
 
久しぶりに取り出しましたが、特に傷みもなく、線路を軽くクリーニングするだけで復帰できました。走行が安定している車両が増えたこともあり、どれも快走してくれました。


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なべトロ列車の自動往復 奥岳(置くだけ)軌道シャトル線(模型芸術祭2021展示) [O-16.5mm layout]

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昨年は中止となった池袋の東京芸術劇場で開催される鉄道模型芸術祭ですが,今年は開催されるのか様子が分からない中,Narrow Gauge Junctionのブース展示用に準備したレイアウトです。最終的に開催の運びとなり,展示することができました。
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しばらく小車輛運転で卓上に出していた半径150㎜のトラックモジュールです。
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この組み合わせはエンドレス運転用です。
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これを組み替えて往復運転にしてみました。アルモデルのなべトロを使った転倒の仕掛けとタイマー回路による自動往復は個別に展示したことはあったのですが,今回はこれを組み合わせてなべの転倒自動往復をしてみることにしました。名付けて“奥岳(置くだけ)軌道シャトル線”。
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ホッパーのあるところはパネルを新しくつくりましたが,他には新作のセクションはありません。両端はダイオードが入っているので,停止したあとタイマー回路による極性反転を待つという単純な仕掛けで,センサーもデジタル回路も使っていません。シャトル運転についてはこちらで説明しています:
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自動往復には安定した動力が必要です。モーターが大きく,重量のある車輛としてアルモデルの扁平モーターを搭載したBタンクを主な動力にしました。
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ストラクチャーやアクセサリーを配置しました。
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手前がなべの転倒装置になります。
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6両のなべトロ編成ですが,出し入れで不自由なく転倒,復帰します。転倒装置の構造についてはこちらで説明しています:
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ホッパー側です。ダイオードが入っているところで停止し,タイマー回路による極性反転を待ちます。鉱石の積み下ろしは自動では難しいのでしません。
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奥にあるシュートは鉱石を中に落とし込めば出てくるようにはなっていますが,こぼれたものを回収しないと走行に支障がでます。
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右手前のカーブは山とジャンクパイル,小屋を並べています。
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左奥のカーブには木を植えた半円形のパネルを載せました。
模型祭にはこのような内容で臨むことにしました。
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レイアウトパネルとシーナリーの小物を5つの小箱に収めました。
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スーツケースにこれらを入れ,電源関係を隙間に収めました。
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車輛はプラケースにいれてリュックサックで運びます。
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鉄道模型芸術祭でのナローゲージジャンクションの展示全体はこんな感じです。コロナ禍がまだ収まっていない時期でしたが,適度の来客数で模型仲間との久しぶりの交流をたのしむことができました。
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コの字型ブースの内側からです。
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鉱石(バラスト)の積み下ろしは想像していただくしかないのですが,なべの転倒・復帰は多くの来場者に楽しんでいただきました。
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二日間の展示期間中,特にトラブルもなく自動往復をこなしてくれました。
いままでの分割式パネルレイアウトの公開展示についてはこちらでも触れています:


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奥岳線の半円線路パネル:B3判、半径225㎜ [O-16.5mm layout]

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シーナリーを並べるだけの運転盤の話です。普段机上に置いてあるのは奥岳線(置くだけ)と呼んでいるフラットパネルの組み合わせです。あたらしくB3判のパネルを用意しました。
 
HO-9mmは小半径の組線路が揃っているのでいいのですが、O-16.5㎜には同様の製品がないので、固定のものを用意しているわけです。基本にしているのが半円の線路パネルです。半円のメリットは間にパネルをはさんでエンドレスを延ばせる拡張性を保ちつつ簡単に設置できることにあります。
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3種類の半円パネルを並べています。半円といっても接続側は一部直線になっています。写真中央にあるのはB4パネルの半径150㎜、右側はA2パネルの半径250㎜です。半径250㎜のパネルは組み立て式(木尾根坂線)のものとプランは同じですが別に用意してあります。そして左側が新しく準備した地面未加工のB3パネルの半径225㎜です。
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寸法を示す図です。左上にA3パネルはプランだけで製作はしていません。半径150㎜はトロッコ車輛を走らせるのには十分で、場所もとらないので重宝します。しかし軽便鉄道となると厳しいので半径250mmを別に用意してきました。ただしこちらは常設には少し大きいので邪魔な時は片づけています。おもに運転会出動用です。250mmでも一般的には小カーブの部類になりますが、Cタンクやボギー車輛も対応できるものを中心に選べば十分です。250㎜となったのはA2判の大きさによる制限には違いないのですが、線路をパネルの縁にぎりぎりまで寄せても風情がないと考え線路中心は縁から47㎜離れています。
しかしこのことは接続する分岐(ポイント)を半円の間にはさみ、分岐を外側に向けた場合、側線をはめる余裕がないので斜めにカットしたパネルで対処してきました。変則的なほうが風景的には変化があっていいのですが、パネル接続の融通性は失われます。
 
A2判の組み合わせでも室内のテーブル上に収まるものの占有されてしまうので、この度少し小型化したB3判のパネルの利用を検討しました。B3パネルの縁から線路中心までの距離を32㎜として半径225㎜の半円線路を敷きました。
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これがB3パネル2枚を接続した状態です。小型のCタンクやボギー車も扱えそうな大きさです。
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そして長さ方向がB判とおなじ364㎜(幅は128.5mm)のパネルの中央にYポイントを取り付け、幅69.5㎜の平行分岐を促す配置をつくりました。これで分岐はどちら方向にも使え、外側にむけて平行なパネル接続が可能になります。
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PECOのOナロー用ポイントは通電フログで分岐方向内側レールの極性が変わるので、自由な接続ができるように分岐レバーは6p(2回路)スライドスイッチを使って分岐側の通電を切り替えています。
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ポイントパネル裏側の配線です。
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これは一つを内側への分岐にした接続です。内側分岐はコンパクトな点がいいのですが、汎用パネルとして使いたい場合は分岐側線の固定(右側のパネルに延長した内側の線路)をどうするかが課題です。
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これは2本の分岐を何れも外側に分岐した場合で持ち出しの展示などで便利な配置です。
 
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90㎝x120㎝が模型用の常設テーブルです。B3パネル3枚分でも手前を作業スペースとする余裕が十分あります。当面この新作の奥岳線が机上に置かれることになりそうです。他のパネル同様に重ねても影響のない範囲で地面は仕上げます。簡単な地面の仕上げは敷く、塗る、撒くのどれにするかこれから考えますが、たぶんこれらの併用になる見込みです。
大きさが多少異なるだけで代わり映えのしない運転盤ですが、ミニカーやストラクチャー類を並べてみるだけで情景が浮かび、車輛工作に着手する気力が湧いてくるのが不思議です。ただし組立未着手のままの2台のクライマックスはこのカーブは無理です。


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レイアウトの収納 [O-16.5mm layout]

作ったレイアウトは一旦収納してしまうと触る機会もなく放置状態になりがちです. トロリーのミニレイアウトやセクションは傷みもあったので,すでに破棄していますが,ナローのレイアウトは殆どが残してあります.せっかく作った作品なのでたまには走らせてみたくなります,そのためにはどのような収納がいいのか,実践例をまとめてみました.
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整理中の一枚ものの小型レイアウトの数々です.
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これはナロー物として初めて雑誌に掲載したHO-9mm Karat Creek Mining Co. です.
唯一コンテストに応募して入選した作品です.大きさは棚に収まる465x846mmで収納ケースはありません.カバーがない上に,一枚板を使っていて見かけの割に重いので移動や収納に苦労します.
 
【パネル箱組】
レイアウトはなるべく軽くしたい,パネルの加工を避けたい,いつでも補充しやすい規格品を使いたいとの思いから写真パネルを利用したレイアウトを連作するようになったのですが,これにはもう一つカバーが作りやすいという利点があります.
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ここにあるのはA判サイズのカバー付きレイアウトです.O-16.5mm/A1サイズ3部作,濁河線(本にしたレイアウト),Ariake Central, Sunrise Mountain R.R. とO-16.5mm/A2サイズのかたばみ軌道そしてHO-9mm/A3サイズのからくり鉱業叡山線です.軽い写真パネルをつかっているので,天板に同じサイズのパネルを使い,側面と背面にべニア板,前面はアクリル板(べニア板でもOK)を使うことで簡単に箱を作ることができます.板は厚さ2ミリでも大丈夫でカッターで簡単に切断できます.アクリルの切断はちょっと大変ですが.木ネジだけでとめていて,側板が薄いので多少ぐらつきますが,積み上げない限り支障ありません.そして展示の際は板に分解されるので保管にも困りません.これは車での運搬の際非常に便利で,収納時も軽いものなら上に重ねてものを置くことができます. 
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このSunrise Mountain R.R. と濁河線は高さ32㎝のカバーがつきます. 
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ひとつだけ,Sunrise Mountain R.R.と線路プランを同じくするHO-9mmのSunset Mountain R.R. はA2判のパネルを使っているにもかかわらずパネル箱組を怠けて適当な段ボール箱で間に合わせていたのですが,つい扱いが雑になってしまい傷んでいます.寸法にあったパネルによる箱組が必要なようで補修後に用意する予定です.
 
【向かい合わせ箱組】
パネル箱組収納に満足してきたわけですが,運搬は水平維持で車を利用するのが前提です.
そこで電車,バスでの運搬を考えるようになりました.
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A2判を向かい合わせで組み,その中に補助パネルをいれた4段箱組にした分割レイアウトがこれです.しかし,分解組立が面倒なものはどちらかの状態に放置されがちで扱いやすいものではありません.後に述べるようにこの組み立て式レイアウトはストラクチャー類の取り外し収納方式に至ります.
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これはA2判向かい合わせ箱組で,立てても大丈夫なようにストラクチャー類の軽量化を考えました.
この方式は収納がコンパクトになる上,扱いやすいので現在も活躍している2分割レイアウトです.
 
【分解収納】
パネル枚数の多い分割レイアウトを多段箱組にするのは手間がかかることからストラクチャーや樹木の取り外し式にしたのがこの分割レイアウトです.
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パネルもストラクチャー類も一つのスーツケースに収まるようになっているわけです.
この分解式は運搬には便利ですが,収納はやはり手間がかかり,パネル箱組よりも面倒です.
 
【置くだけパネル収納】
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分解収納方式はストラクチャーの設置が決まっていて土台をきちんと用意しています.それに対して運転盤に近く適宜ストラクチャーやシーナリーのユニットをその都度自由に配置するだけしたものがたくさんあります.二つのスーツケースは祖父が使っていた古いものでA2判が緩衝材をいれてちょうど5枚収まるのでパネル収納に利用しています.
 
知らず知らずのうちに増えていくレイアウトです.しばらくは増やさないで補修に努めようかと思っています.現在向かい合わせ箱組レイアウトの再開発を進めているところです.


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B4判の組線路パネルをアタッシュケースに収める [O-16.5mm layout]

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昨日のナローゲージャーの集まりに持参した半径150mmカーブのO-16.5mm組線路パネルです.(ストラクチャーや車輛の一部はお仲間の作品です)
このパネル類をアタッシュケースにいれて持っていきました.
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利用したのはこのアタッシュケースです.B4が収まる標準サイズですが,その構成は極めてシンプル.持ち手の部分も本体と同じモールド,つまりモールド二つを金属の軸でつないでいるだけです.これを手に入れたのは随分前の話で,先日整理中にでてきました.レイアウトを仕込むつもりで買ったと思うのですが,シーナリーを組み込むのには厚さが足りないのでそのまま忘れていました.調べてみたらこの製品は社名がかわりましたが,今でも売られていてplasticase 639となっています.
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今回取り出してみてB4サイズ厚さ25㎜(パネルと線路の高さを合わせて)なら緩衝材をいれても3枚収まることがわかりました.そこで,“パネルの組み換えでシャトル”(2016-10-10)で紹介したB4の線路パネルを並べてみるとうまく収まることがわかりました.
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ピッタリB4サイズ3枚分と短い延長が一本収まります.
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これがエンドレス構成です.B4判3枚ですから364㎜x772㎜になります.
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これがS字シャトル運転の構成です.ダイオードが入れてあるので,タイマーを使った自動運転が可能です.本来は手前の半円の左側に地面パネルが入りますが,アタッシュには入らないので除外しています.また木々やストラクチャーを配置する場合は別の荷物になります.
線路パネルの内容についてはご紹介ずみですが,B4サイズの線路パネル3枚がアタッシュケースにぴったりと収まるということに今になって気づいたというご報告です.


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分割式フラットパネルレイアウト(池袋鉄道模型芸術祭2019) [O-16.5mm layout]

“分割式パネルレイアウトの公開展示を振り返って(2018-08-03)”の続きになります.分割式パネルレイアウトは3つに分類しています:
1)フラットパネル構成
 地面付のパネルで,ストラクチャーや地形物はその都度載せる.普段は運転盤の役割.
2)箱組
 レイアウトとして完成させて箱組にして簡単に運べるようにしたもの.
3)シーナリー分解収納
 レイアウトとしてまとめていますが,ストラクチャー類は取り外して収納することにより容易に運べるようにしたもの.
 2019年3月の池袋鉄道模型芸術祭(NGJ出展)ではこの1)の分類に相当するものを展示しました.
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つまり置いて並べるレイアウトです.
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今回の基本プランはこちらです.両側のパネルは曲線半径250ミリで,シーナリー付のものもありますが,それとは別に運転盤として使っているもので,何回も表面の仕上げは変えています.上下の分岐は150R半円B3パネルと組み合わせるためにつくったものを共用しています.そして今回新しく用意したのはオレンジ色の中央部分(349x417ミリ)です.これは線路がないので厚さ2センチの青い建材用スチレンフォームを使いました.この組み合わせ全体で横幅は119センチになります.
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スチレンフォームパネルの表面には軽くプライマースプレーをかけたうえで木工用ボンドを水で引き伸ばしながら塗布,その上に薄く溶いたトミックス・シーナリープラスターを筆で塗りつけて地面としました.
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中央の地面の塗色はこの段階でまだ薄めですが,染料系のWoodland Scenics Earth Undercoat (KATO扱い)とアクリル塗料のTamiya Buffを主に使って色調を調整していきます.
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緑化に関してはturfを撒き,部分的にその上から静電気植草器をつかった繊維系の植草を施しました.自由にストラクチャーやシーナリーユニットを置きたいので表面はなるべく凸凹が少ないようにしています.
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シーナリーユニットやストラクチャー,ジャンク類,車,フィギュアを置いたところです.
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右側にはトンネルと樹木ゾーンを置いています.樹木ゾーンはべニア板の破片に3本の木がのったものです.
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左側と中央のパネルをまたぐように丘のユニットが載っています.ジャンク置き場はRusty Railの製品です.
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収納ですが,重ねてスーツケースにいれて電車,バスで運べます.
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地形ユニットです.
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フィギュアには0.8ミリの真鍮線を埋め込んでいます.べニアパネルには孔をあけて簡単に差し込めますが,中央のスチレンフォームパネルは簡単に孔が広がってしまうのでほかの設置方法に考えた方が良いようです.
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イベント展示では分岐の先は手持ちの延長部を付けましたが,自宅のテーブル上ではスペースの制限があるので,奥左手の分岐用に新しい側線パネルを検討しているところです.


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