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池島炭鉱,軍艦島,そして長崎市内  [travel]

秋に長崎に行って炭鉱跡を見学してきました,
【池島炭鉱】
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目当てのひとつが池島炭鉱跡の訪問で,池島炭鉱体験ツアーに申し込みました.長崎市の中心地からは西海岸の外海沿いを北上する路線バスを乗り継いて二時間ほどで神の浦という港に着きます.神浦港から船で30分ほどかけて池島に渡ります.
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池島炭鉱は比較的新しい炭鉱で1959年から2001年まで採炭が行われました.炭鉱としては近代的設備を備えていたことから,閉山後は最近まで東南アジアなどの技術者に向けて採炭技術の研修施設として利用されました.現在はその役割も終えて,近代産業遺構として残されています.この島を採掘の拠点にして離島まで伸びる総延長90㎞に及ぶ地下坑道があったそうですが,そのほとんどは現在埋められているようです.良く知られる軍艦島が人工島であるのに対し,こちらは自然の島で,閉山後は大自然に還元されつつある情景を見ることができます.
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参加者7名で概要説明を受けたあと,ヘルメットやヘッドライトなどの安全装具を身に着けて出発です.野外のシェルターからバッテリーロコが牽くトロッコに乗車して坑内の見学が始まります.
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坑道に入って少し進んでから下車します.保存された採掘現場を歩いて回り,採掘の手順を詳細に説明していただきました.
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トロッコ列車は人車をはさんで両側にバッテリーロコが接続され,視界の良い往復運転に対応できる編成になっています.
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見学後の列車回収時の走行です.
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S字カーブの情景
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坑道に入っていきます.
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乗車場の近くには廃車になったバッテリーロコが置かれていました.
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脚こぎトロッコが放置されています.
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港には石炭船積み機が残されています.貯炭場から石炭をベルトコンベアーに載せる巨大なローダーが最近まで残っていたそうですが,風雨による倒壊が進み,安全にために撤去されていました.
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発電所を含む巨大な設備はかなり倒壊が進んでいますが,圧巻の情景です.
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午後は島内をまわるオプションツアーに参加しました.島の中央付近から第1立て坑の櫓が見えています.この島で生まれたという方の案内で,全盛期の様子を暮らしにまつわるエピソードを交えながら説明していただきました.社宅の内部や立坑の周囲も見て回ることができました.
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自然に緑の中に取り込まれていく廃社宅群の情景は印象的でした.
島内は解放されているところが多いので自由に歩き回る時間が欲しいところでしたが,帰りの船の時間の都合で切り上げました.
 
【軍艦島】
長崎に泊まって最初の訪問は世界文化遺産に登録されている端島炭鉱跡,軍艦島の見学でした,1974年に閉山したので来年2024年はちょうど閉山50年にあたります.いくつかのツアーがでてきますが,わたしが利用したのは長崎港ターミナルから出ている,やまさ海運のツアーでした.
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船は岸壁に横付けするので天候が荒れると出航しても上陸できないことがあるそうですが,幸い天候には恵まれました.公開されていないところ場所も含め写真は広く公開されているので,数枚だけにします.
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頂上にある貯水層まで陸から引いた水をあげていたそうです,
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奥に見えるアパートは風雨による崩壊が進んでいます.
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上陸できるところは限られており, 4班に分かれて案内に従う見学でしたが,栄えたころを偲ばせる寂寥感のある光景を満喫することができました.
 
【長崎の街中】
熊本や鹿児島には仕事でも出かけていましたが,長崎は高校の修学旅行以来の訪問です.
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長崎まで伸びる新幹線は諸事情でまだ新幹線網とは独立しています.博多からは在来線に乗り継ぎ,武雄温泉から西九州新幹線に取り換えて長崎に着きます,鉄道旅行としては在来線区間が車窓も楽しめてよかったです.
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整備中の長崎駅を出ると,ここで引き続き標準軌(長崎電気軌道)の電車に乗り換えて宿がある街中に向かいました.
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路面電車の路線図です(観光案内所配布地図より). 
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電車は頻繁に往来し,市街地は賑わっています.長崎電軌の車輛は大きく分けると,在来型,在来パーツを活用した80年代以降の1000番台の車体新製車,そして低床式新型車の3種類が走っています.他には西鉄で活躍したダブルルーフ車168号が保存されています.ちょうど長崎を離れた日が鉄道記念日にあたり,この車両が記念運行されたようでした.なお,標準軌とはいえ,車両限界の関係で新型車両も車体幅は2300㎜に収まっています.
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古い路線案内図を持参したのですが,川の上に載っている終点の一つは駅名が正覚寺下から崇福寺に替わっていました.1日乗車券を2日分買い求め,全線を見て回ることができました.
 
長崎市内を一望できる稲佐山には長崎ロープウェーで上がることができます.麓にある渕神社に出発駅がありました. 
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山頂駅から公園がある別の方角にはロープウェーとは別の長崎稲佐山スロープカーというちょっと変わった車輛が運行されていました.
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スロープカーは斜面を走行するモノレールですが,車体は水平に保たれていて2両連結だと上下にずれて走行します.ロープウェーもそうですが,奥山清行氏のデザインで近未来的なイメージを醸し出しています. 
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長崎市内は見どころが多くあちこち回りましたが,グラバー園周辺の散策は特に趣がありました.

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