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琵琶湖疏水船,石山坂本線,近江鉄道 [travel]

10月下旬に京都に所用で出かけていました.帰りは琵琶湖疏水船で大津側に出て,京阪電車,JR草津線を経由して貴生川から近江鉄道で米原にでました.その道中記です.
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琵琶湖の水を京都にひく疏水は東京遷都で衰退した京都の復興をかけた明治期の一大土木事業でした.蹴上に遺るインクラインは高度差がある疏水(水路)間で船を運ぶケーブルカーで,1948年まで使われた後は散策路になっています.広軌の複線のレールが寄っているので真ん中の2本のレールがナローゲージのようにも見えます.
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滋賀県の琵琶湖からくる船はインクラインの台車にのせて京都市内に入るのですが.その琵琶湖からの水路の航行をよみがえらせたのが観光で復活した琵琶湖疏水船です.6年ほど前に始まったようで今回ようやく乗船することができました.
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トンネルを出た水路の脇に優雅なレンガ建ての建物が見えます.これは京都御所に防火用水を運ぶためのポンプ室です.こちらに散策に来るときには良く眺めていた建物ですが,今回のツアーはこの建物の脇から出発します.
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蹴上からの乗船風景です.大津側からの乗船も可能です.今回は蹴上から大津までの片道を乗りました.船を安定させるために一人ずつ船の両側交互に乗っていきます.因みに水道水用にもう一本,トンネルだけの第2疏水がほぼ平行して通っています.
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出発しました.山科に向かってトンネル(第3トンネル)に入ります.
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山科側のトンネル出口です,ポータルの意匠はそれぞれに異なり,かなり凝っています.漢詩を刻んだ扁額が掲げられています.ポータルは陸路からも見られそうなのであらためてじっくりと観察したいものです.
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大津に向かう乗船は流れに逆らうため,エンジンをかけていますが,それなりにスピードを出さないと安定しないらしく,狭い水路でかなり波が立っている様子がわかります.
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第2トンネル,諸羽トンネル(湖西線のために1970年に新設),そして2.4㎞に及ぶ第1トンネルを経て大津側にでました.随所に興味深い歴史的建造物が見られました.
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乗船はここまでです.
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トンネルには扉がついていました.
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水位を調整して船を通す通路が分離しています.
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水位調整の仕組みに関する説明を受けて見学が終わりました.
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大津側の近くにあるのが京阪石山坂本線の三井寺駅です.
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坂本に向けて北上する電車が対向車線にやってきました.
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やってきたのは往年のびわこ号の名を冠した車輛です.
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往年のびわこ号にちなんで右から表記されています.
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浜大津を抜け,京阪石山で下車しました.ここでJRに乗り換えですが,草津線に入る列車は本数が少なくかなり待ちました.
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草津からJR草津線に入り貴生川で降りました.ここから近江鉄道本線に乗って米原に向かいます.近江鉄道では交通系カードは使えず,乗り換え改札で硬券切符を買いました.
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入線していたのはおーいお茶の塗装で,2両編成の向こう側はおーいお茶の薄緑,こちら側は濃い茶の色の2色編成です.
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近江鉄道は西武鉄道の傘下ですが,経営は厳しく,近々設備は地方自治体が担い,運行管理だけを引き継ぐ上下分離方式の運営に移行する予定らしいです. 確かに日中だったので乗客は少ないです.
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ローカル私鉄の情緒が満喫できます.
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軌間が草で覆われている箇所もあります.
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なつかしい西武色の電車がいます.
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謎のヘッドマーク,調べたらバーチャルYouTuberのクレア先生というらしいです.
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五箇荘と高宮の間は新幹線に沿って走ります.いつも新幹線から時折見ることができたローカル電車にやっと乗ることができました.JR在来線と接続する彦根ではしばらく停車します.
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終着駅の米原に到着です.彦根で10分ほど停車して貴生川から1時間40分かかりました.
ここからは新幹線で東京に帰りました.いつも京都へは新幹線往復ですが,初めてのんびりと帰ることができました.


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