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野外作業場 Field Workshop [O-scale structures]

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ミニアート(MiniArt)は主に1/35スケールのミリタリーモデルを展開するメーカーです.1/35で建物や路面電車,トラクター,アクセサリーに至るまで品ぞろえが充実しています.このメーカーからドラム缶などのアクセサリー類に限りますが1/48の製品がでています.メーカーサイトは直接販売をしていないので,扱ってくれるところを探しました.幸いにも一番身近な販売店“ヨドバシカメラ”の通販ページにあがっていることを知り,早速数点注文しました.

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その一つが野外作業場”Field Workshop”です.メーカーはウクライナが本拠地のようですが,製品はポーランド製です.

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キットにはエッチングパーツが入っています.ところがキットに含まれていたのは梱包ミスのようで他のキットに使われる板でした.メーカーのサポートに連絡したところ,本来のパーツをポーランドから送ってくれました.

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机,いす,脚立,溶接ボンベ,ドラム缶,工具箱,工具類,バケツなど,幅広い工作用具が入っています.ランナーのまま適切な色を吹き付けてから細かい塗分けを行い組み立てました.

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パーツが細かいです.この両手引き鋸は歯と金具がエッチング,持ち手がプラです.

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鋸はエッチングの持ち手と歯が別パーツ,金鋸の歯と小万力の回転レバーはエッチングの別パーツで取り付けに苦労します.

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机が2卓あるので工具類を並べました.万力は大小あります.

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青く塗った工具箱が良い雰囲気です.

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溶接のマスクもあります.

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脚立や溶接ボンベなどを並べました.バケツの取っ手は芋付け状態なのですぐに外れそうです.

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夏葉線(https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-09-19)に並べました.

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小物が用途を問わず盛沢山なので作業場の雰囲気を盛り上げてくれます.

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ミニアートのアクセサリーキットはケーブルドラムなども確保しているので,もう少し増えそうです.


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物置のある小屋   [O-scale structures]

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脇に物置を備えた小屋をつくりました.1/48(Oスケール)レーザーカット作品です.
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小さなレイアウトに置けるように奥行を短く設計しました.また廃屋としても作れるように簡易な骨組を施し,外壁がはがれて柱が露出するようなつくりにもできる構造にしてみました.2例の作品を紹介します.
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内壁と柱を組み合わせた基礎部分を組み立てています.物置と2畳の部屋は仕切っています.
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垂木をのせた状態です.垂木は屋根側に接着します.
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外壁は簡素な縦板張りで随所に傷んだ切り込みを入れてみました.これはその部分を切り落とした状態です.
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そのまま組み上げ,補修した板材を貼り付けています.
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グレーのサーフェサーを吹いたあと,緑のウェザリングパウダーを擦り込んでみました.
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現役小屋の完成です.
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併用軌道の組線路の情景セットに配置してみました.
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屋根のタイルは外れやすい仕様にしましたので,もう一棟は屋根が傷んだ状態にしました.
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風化した状態で仕上げたつもりですが,廃屋感を出すためにはもう少しダメージの演出が必要なようです.
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キットは2023年12月に開催された吉祥寺鉄道模型アートマルシェに出品しました.手に入れた方々の素晴らしい作品がSNS上にあがり始めています.


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二帖の門番小屋 [O-scale structures]

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1間四方,一坪の小さな小屋をつくりました.一坪小屋といったほうがいいのですが,このサイズの建物はまだまだ増えそうですので,今回は二帖小屋と名付けています.鉄道施設の踏切番や門番小屋として広く存在します.
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前年出雲大社に行ったときにすでに構想があったので似た形のものを写真に収めていました.境内にはこのような番小屋が数軒置かれていて,そのうちの一軒です.四方を自由にみられる環境に置かれたものはそうはありません.
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本体の大きさは約4㎝x4㎝です.屋根はいつもの作品より少し軒を深くしてみました.
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レーザーカットで4面が揃ったところです.
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室内が見えやすい小品なので机と椅子を用意しました.
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組みあがったところです.
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調色スプレーのウッドブラウンとマホガニー(屋根)で塗装し,ウェザリングしました.
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この作品は2022年5月に開催された鉄道模型アートマルシェにてキットとして出展させていただきました.
 
ペーパーストラクチャーを風化した感じに仕上げる技法はまだ習得できていません.
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こちらは以前に紹介した私の小屋第1号です.
この小屋のサイズは約4㎝x5㎝,したがって二帖半小屋です.図面はとれいん416号(2009年4月)に載せてあります.プラ板ストラクチャーの先駆けとなった作品です.プラ板を使った風化技法は慣れているのですが,ペーパーにはそれなりの難しさがあるようです.


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レーザーカットによるストラクチャーキットの展開 Laser Cut Structures [O-scale structures]

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レーザーカッティングを近所の工房を利用して始めることになった経緯はこちらに書きました。 
家屋の模型を作る際、やはり一番手間がかかるのが窓の桟の切り抜きなのでレーザーカッティングはありがたい手段です。Oスケールの小レイアウトやジオラマに置けるのは小さな建物なので、小屋を中心に作り続けているため、仲間内では小屋模型クラブ(KMC)などと揶揄される始末です。
 さて作図データがあることから、それらのストラクチャーをキット形式で頒布することを思い立ち、Rail Classicさんが主催する鉄道模型アートマルシェに出品させていただきました。購入してくださった方々には厚くお礼申し上げます。今年(2021)は6月に九品仏で、12月には吉祥寺で開催されました。12月の吉祥寺で出品した作品を振り返ってみたいと思います。
 
■詰所 Lineside Cabin  
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これはスピーダートロッコスターターセットとしてレーザーカットをスタートさせたときの最初のストラクチャーになります。こちらで紹介しました。
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線路際の詰所ですが、応用範囲の広い6畳の日本型の建物です。プラ板などでいくつか似たようなものを作っていて、窓枠は標準パターンとしてデータ化してあるのでそれをそのまま利用することができました。本来ならば下見板の壁面になりますが、横筋をいれた簡素のものになっています。
 
■番小屋 Small Hut      
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フランスの模型誌Voie Libre 105号にスピーダートロッコスターターセットを寄稿する際に追加した小型の建物です。最近の実物の小屋/倉庫の組み立てキットにもみられるような国籍不問のデザインにしています。簡素ながら垂木をいれています。
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■庇のある小屋 Cottage with Porches  
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傾斜のある屋根を備えた縦板張りの小屋は米国の森林伐採などの飯場(bunk house)にみられる形態で、以前にバルサ張りで自作しています。
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これを形の基本におきながら日本風にも西欧風にも使える応用範囲の広い建物にしてみたものです。脇の庇には道具類を並べるといいと思います。
 
■車庫 Car Shed 
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ナローゲージの小さな内燃機のための車庫です。1/43のミニカーの車庫としても利用できます。
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MDF板を使った骨組で組んでいますので、壁面を作り変えることができる仕様にしてみました。
 
■裏庭のコテージ Backyard Cottage  
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庇のある小屋と同じ形状をもとに、上げ下げ窓を配した洋風な家を設計しました。
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ドールハウス的な味わいにしてみました。
 
■方丈庵 Hojo-An
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一丈四方の小屋です。モジュラー構造の壁面を持つ小さな建物で、モダン仕様や老朽化した小屋などの様々なヴァリエーションをつくることができます。
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これについてはこちらにまとめてあります。
 
いずれも簡素な設計になっており、趣向に沿って作りこみができるような仕様にしました。
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こちらが製品のロゴになります。暫定のページはこちらです。
 
鉄道模型アートマルシェですが、2022年には5月と12月に吉祥寺での開催が計画されていますので、引き続き出品させていただく予定です。
(2022年12月31日キットロゴ,ページ情報修正)

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方丈庵三態  Tiny square hut “Hojo-An” and its variations ♯エア軽便祭2021 [O-scale structures]

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方丈記を著した鴨長明が隠棲した庵を想定して復元したものが京都の下鴨神社内にあります。その姿を参考に組みやすい模型にしてみました。ただし建築の歴史を振り返るような意図ではなく、これを基本プランに様々なかたちにしてみたいとの思いからでした。モジュラー構造の壁面を持つ小さな建物で、外装を変えて近代型や補修した姿にしてみました。レーザーカット作品です。 
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扉がある側の2面です。板張りで突き出しの窓が三か所、引き戸が2面にあります。歴史的な復元としては壁面は竹編みのようですが、同じ大きさの縦板張りのパネルを上下にはめ込むような形にしてみました。
 
【方丈庵 原型】
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 パネル類を貼るまえの状態です、これらはすべて1ミリ厚の紙で構成しています。垂木は仮に差し込んだ状態で、屋根板と接着して取り外しできるようにしています。
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扉類をとりつけて、未塗装完成です。突き出し窓の一つは上端をテープでとめて、ピンを使って解放にしています。
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扉の反対側はパネルで覆われています。
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調色塗料の吹き付けとウェザリングで完成しました。
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【方丈庵 モダン仕様】
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最近の小屋ムーブメントにあわせて壁面のモジュラー構造を活かした仕様を検討してみました。ガラスの突き出し窓は現在でも使われる形態で、枠を透明シートに付け替えました。二か所にあった入口の一つはパネルで塞ぎ、妻面の扉は幅を少し詰めて、引き戸ではなくガラスの開き戸になっています。塗色は白い枠にコーラルブルーのパネルという構成で、明るい感じに仕上げました。
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売店や軽食スタンドなどにも使えそうです。開放的なので内装が欲しいところです。
 
【使い古し仕様】
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骨組がしっかりしているので、壁面を変えることができます。そこで腐った壁面をトタン波板に置き換えて耐えてきた倉庫小屋に仕立ててみました。妻面の木戸の片側も傷んだので固定し、波板を貼っているという想定です。
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波板は使い慣れたPlastruct のフォームシートではなく、紙に徹することにしました。北雪エンボスストライプというものです。彫りは浅いですが、塗装でそれらしくなります。また切断面はつぶれてしまうので、裏面に丸いやすりの先のようなものを当てて波型を戻すようにしてみました。
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下地塗装のあと、パステルで着色しました。
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使い古された倉庫小屋の雰囲気は出ているかなと思います。
 
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3様並べて使うことはないと思いますが、どれもレイアウトには活用できそうです。


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古びた小屋 Small old shack [O-scale structures]

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古びた小屋のレジンキットを組みました。おおよそ6cmx8cm で6畳小屋ですね。
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前回紹介したRusty Railのレジンキットです。壁面には、たらいやランプ、ガラクタが載った棚がモールドされているのが楽しいです。HOではWoodland ScenicsのMini Scenesのメタルキットのディテールに見られますが、このメーカーもジャンクパイルが得意なだけあって、凝ったディテールが随所にあります。小屋のほかにもいくつかの小パーツが入っていました。小屋の側面は僅かですが不揃いに歪んでいて床板もないので上下の合わせ位置がはっきりしません。傷んだぼろ小屋として組立を楽しむことにします。
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説明書によると、製作者はモールドの洗浄はしたことがなく、量販店にあるラスト・オリウム・カモフラージュなるプライマーを下地として吹き付けているとあります。ホームセンターでこの商品を見つけましたが、錆びたものの上に直接吹き付ける塗料で、メタリックや黒などしか見当たらず、値段も結構するので従来の方法で仕上げることにしました。
方法は前回のウィンチと同じです。プライマーとして軽くミッチャクロンを吹いたあと、塗料の代わりにグレーのサーフェイサーで全面を覆い、部分的にウッドブラウンをスプレーしました。屋根はレッドブラウンを吹いています。
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少し白い塗装が残っている感じにしようと思い、白のウェザリングパウダーを軽く擦りこみました。そのあと、墨汁のタミヤX20A割を溝に流し込んだ結果、全体的にグレーの基調になりました。
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たらい、ランタン、ラジエターグリル、鎖、棚にある小物などを塗っていきます。
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壁は歪んでいるので上端を合わせる感じで、プラ板で用意した床板を入れてゴム系接着剤で箱組にします。
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ほぼ固まった段階でさらに瞬間接着剤をながして固定しました。
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屋根の頂上にはドラフティングテープを貼りました。
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5ミリのプラ丸棒で2枚の屋根を接着しています。
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ウェザリングパウダーで屋根を仕上げました。
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小屋の基礎として5ミリのプラ角棒を入れました。このような基礎にすると壁面にもたれかかっている斧やラジエターが浮いてしまうので、その下の板になるような張り出し部分を付けました。
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付属品とともに完成しました。
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ドアは少し開いた状態で固定しています。
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こちらの壁面の小物はすべて壁面と一体モールドですが自然な感じです。
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こちら側には板を渡して壁面にモールドされたラジエターや斧を支えるとともに小物を置きました。
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ジオラマ台に置いて撮影しました。
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車体は歪んでいたりすると気になりますが、ぼろ小屋なら、それも味の一つでレジンモールドの対象としてはいい題材かと思います。
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バルサによる自作“ポーチのある古家” https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2019-08-10
バスウッドキット“森の居住小屋” https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2020-05-31
と続いてレジンキットではほとんど塗装仕上げだけの作業となりました。Rusty Railの小屋キットはもう一種類確保してあります。

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ジャンクモールドを仕上げる:Abandoned steam winch [O-scale structures]

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廃棄されたロギング用と思しきスティームウィンチです。二本の切り株の間に放置されています。
捨てられた機械類のシーンは密度が濃くそれなりに部品を集めなければならず自作するのは簡単ではありません。そこでジャンクモールドが用意されていて、実感的なシーンを簡単に演出することできます。HOではWoodland Scenicsのメタルキットにはジャンクモールドが豊富に入っていてよく利用します。Oスケールだとレジンモールドがあり、気に入っているのがこのRusty Railの製品です。
 
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これは8年ほど前に新額堂さんで入手して仕上げたものです。既にレイアウトに組み込んだものもありますが、大半はその都度置いて使っています。
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棚もこのような感じで使いこなした味わいがでています。
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モールドはこのようなレジンで、組立てる部分はなく、塗装して仕上げることになります。いわば立体塗り絵です。
  
この度、また仕上げてみたくなり、ストラクチャーキットを含む数点をRusty Railに直接注文しました。その中の一つ、スティームウィンチのジャンク(Old abandoned steam two drum winch)を早速仕上げましたので、手順を書いておくことにします。
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まずは洗浄したあと、プライマーとしてミッチャクロンのクリアスプレーを軽く吹きました。前回はこのようなプライマーを吹いた覚えはなく、入り組んだところには手が届かず剥離を気にすることもないので、省略してもよいかと思います。
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そのあとスプレー塗料を使って塗装します。ベースとなるのはグレーで、サーフェーサーでも塗料でもいいと思います。これを一様に覆ったあと、Mr. Colorのウッドブラウンをグレーの部分を不規則に残して変化をつけながら吹きました。このウッドブラウンが錆びの下地色になっています。黒もアクセントに少し吹いています。
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吹き付けが終わったら筆でアクセントをつけます。まず墨汁のX20A割を溝や隙間に流し込みます。そのあと錆び色のウェザリングパウダー(BragdonのLight Brown)を筆や綿棒、指ですり込みました。
そしてチェーンやギア、ボルト頭を部分的にエナメルの銀で軽くドライブラシしました。
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最後に地面となる部分にシーナリーボンドの水溶液を塗り、土や雑草となるターフ(Wooodland ScenicsのBlendとGreen)を固着させました。これで仕上がりです。
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運転盤に置いて様々な角度から眺めてみました。往時の伐採作業が偲ばれます。モールドには何も手を加えていませんので立体塗り絵を楽しんだということになります。
 
実際に放置されたジャンクはチェーンなども同様にさび色に変化していて、そこだけ銀色ということはないのですが、想像の世界ではアクセントになっていいのではないかと思います。
 


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屋根だけで1キロ超える駅舎キット Rocky Flats Station [O-scale structures]

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整理中のストラクチャーキットの続きです。今回はプラスターキットを取り上げますが、紹介だけということになってしまいます。
丸い石造りの塔がついた駅舎として知られているのがメインに存在した2ftゲージの鉄道、Sandy River & Rangeley Lakes RRの駅舎Marbles Stationです。なかなか味わい深い形態です。宮野忠晴さんはSn2の作品として、この駅舎を模したものをウォーブル駅として自作されています(ナローゲージブック2所収)。模型としてはこちらのフォーラム:
にキット化されたものが紹介されています。キットではトムヨークのRubbles Depotがコンパクトにデフォルメされて好きですが、入手する機会はありませんでした。そのうちDowntown Decoから原型に近い寄棟の駅舎がRocky Flats Stationの名のOスケールキットとして発売になりました。それを練馬の模型屋さんで偶然見つけることができ、手に入れました。
 
Downtown Decoはその名のとおり、都市型の建物のプラスターキットで知られています。このような田舎の駅舎というのも意外だなと思っていたのですが、説明書を見て事情がわかりました。それによると、これは同社のオーナーが設計し型取りしたものではなくて他のメーカーとの取引で扱ったもので、いままでのキットとは組立の手順が違うらしいのです。
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これがその中身です。プラスターモールドが中心のキットです。
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壁面はこんな形で組むことになります。
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屋根を載せてみました。
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屋根ですが、寄棟も丸い屋根も無垢のモールドで、ずっしりとした重さがあります。
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窓枠類はレジンモールドです。歪みを修整する必要があります。
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ハイライトはこの塔の部分です。深い彫りでいいですが、気泡が結構残っています。
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問題はこの屋根です。無垢のため、やたらに重く、目方を測ったら屋根だけで1.05kgありました!組み上げてしまうと横にすると屋根だけずれて落ちそうで、常設でない限り保管が難しそうです。方策としてはこの屋根を発泡スチロールのブロックで作り直し、ボール紙にshingle roof paperを貼って被せてはどうかと考えています。そこまでするのなら別にコンパクトなものをまるごと自作する手もあり、もう少し考えてみることでまた箱に眠ることとなりました。
 
ところでこの駅舎のプロトタイプは多少の改築はあるものの湖畔の貸別荘として残っているようです:


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森の居住小屋Greeley’s Place [O-scale structures]

切妻の小屋は単純な造形ながら、それぞれに趣があり、自作やキットの在庫が増え続けてきました。先日自作した作業小屋は切妻側に入口とポーチがありますが、(https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2019-08-10 )ポーチが横についているキットを組んでみました。

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B.T.SのGreeley’s Placeというレーザーカットのキットです。B.T.Sはテーマ別にストラクチャーキットをだしていますが、これはCabin Creek Seriesの小さな小屋です。Greeley氏が製材所の廃材をもらって作った森の居住小屋で、最近は留守気味という想定になっています。

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説明書によると、パーツ切り離しの前に下地塗装をしておくようにとのこと。説明書が文書主体でパーツ番号を確認する上で直前まで切り離さない方が分かりやすいのでそれに従いました。

色褪せた緑色が仕上げ例として書かれていたので、下地塗装に壁面はタミヤの水性アクリル明灰白色を、床板は木甲板色を軽めにエアブラシしました。

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建物、床板を形にしました。

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縦板の目板張りということなので目板を一つずつ貼っていきます。

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目板もレーザーカットなので縁は焦げ目で協調されます。明灰白色の手塗で覆うことにしました。

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屋根やポーチ屋根の垂木は建物に差し込むような構造になっています。

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はめ込んで全体の具合を確認します。

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屋根は付属の黒い紙を使ったタールペーパー仕上げです。この上にパステル粉をすり込みます。

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鎧戸やドアを取り付けました。

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この上にDoc O’brienのウェザリングパウダーPatina Greenをすり込むことにしました。

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すり込んだだけでは粉っぽいので、下地色の明灰白色の薄い液や黒の汚しを適度に加えながら退色し、傷んだ感じになるようにしてみました。筆、綿棒や指を使いながらの作業となりました。当初は墨汁アルコール薄め液で全体を汚す予定でしたが、退色した感じを出すには暗くなりすぎるので、ほとんど使いませんでした。

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屋根は両面を一体に固定して茶系のパウダーをすり込みました。窓をはめて一通り組立が完了です。

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この状態から組み上げますが、接着しないので分解ができます。

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これで完成です。

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煙突はメタル製のものが付属していました。

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何にでもなりそうな小屋です。

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ポーチの工作は柱を整えたりするのが面倒な設計が多いですが、簡易ながら手間のかからないよくできた構造になっています。

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付属する椅子とゴミ箱を配置しています。鳥も3羽ついていましたがまだ仕上げていません。




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踏切小屋 [O-scale structures]

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Bar MillsのCrossing shantyを組んでみました。最小の部類に入るレーザーカットのストラクチャーキットで入門用の役割も担っているようです。
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壁面は3ミリ厚の板で構成されています。
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角に3ミリの角材をあてる構成になっています。
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窓枠は2段になっていませんが、メリハリがあります。垂木がついています。
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壁面は下地塗装としてタミヤ水性の明灰白色をエアブラシし、塗色にパウダーを使ってみました。パウダーはMicro Markが扱っているDoc O’Brien’s weathering powderのfaded blueを使ってみました。原色系のウェザリングパウダーはあまり使う機会がなく持て余し気味だったので、試しにやってみることにしました。筆と指を使ってすり込みました。パステルを粉にして使えば同じ効果になると思われます。
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窓枠ですが、粘着テープがついていることに後から気づきました。ただし貼り付ける透明シートはカットする必要があります。
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窓枠、ドアは白色としました。垂木は屋根側に接着し、取り外せるようにしました。レーザーカットの窓用換気扇は別に使う予定です。
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屋根のシートは付属の粘着シートは使わず、手持ちの濃い灰色の紙を使い、茶系のウェザリングパウダーをすり込みました。
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建物はアルコール系の黒汚し液を塗布し、マットフィニッシュのスプレーで保護しました。
キットにはメタルの煙突とレジンの石炭庫がついています。
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完成写真です。付属の石炭庫を配しています。
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踏切小屋としての用途はなく、目的不明の小屋となっています。
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