2022年の模型工作 [model railway]
1年の模型工作を振り返ります.
工房に通いながらレンタルで利用してきたレーザー加工機ですが,試行錯誤の多い車両工作を進めるにあたっては自宅にもあったほうが便利です.そこで新春早々にショールームでのデモを予約し,即購入を決断しました.出力も欲しかったのでCO2レーザーですが購入時点では一番コンパクトなモデルです.
工房のほうも並行して利用していますが,自宅と工房ではデータの変換方法が異なる点が少々面倒です.工房では図面をepsファイルに変換しイラストレーターで編集して出力するのに対し,自宅では図面をsvgファイルに変換し,専用ソフトで編集して出力します.購入後にインタビューを受けました.こちらです:
(リンク先更新2023.1)
今年はO-9mm(On18)を始めた年となりました.まず在庫のあるポケットライン動力の利用を考えました.ポケットラインの動力はHO-9mmに転用するにも車輪径の割にホイルベースが長く,利用が限られるのですが,O-9mmまでになると零細工場や遊園地などの特殊用途を想定して自由に設計することができました.
その1号がバテロコです. 人車や無蓋車なども併せてつくりました.
年末には似た設計になりますが内燃機(愛称”COMBU”)をつくりました.ポケットライン動力の消化が目的だったのですが,走行が大幅に改善された新型動力を使う羽目になり旧型動力は相変わらず多くが眠っています.
ペアーハンズが優れたプロトタイプ物をだしているので,ニチユの2tバテロコと細倉に保存されているGLを作りました.
O-9mm貨車のスタートはグラントラインの Gilpin 2ft用のボギー鉱車に9㎜のアーチバー台車をはかせることでしたが,走行が安定しないので最初から休車状態です.
レイアウトは旧作のA2判運転盤をO-9mm(On18)用にアレンジし,トンネルと山を配置, Cape Pine Mineral Springs (松ヶ崎鉱泉)と名付けました.
車の工作としてはタミヤやFROGの1/48Jeepとその仲間を組み立てました
今年のストラクチャーの新作は二帖の門番小屋でした.
レーザーカットの車両とストラクチャーは吉祥寺鉄道模型アートマルシェに出品しました.わたしの組み立てよりも優れた仕立ての作品をSNS上で拝見しています.またナローガレージさんの通販でも扱ってもらうことになりました.
自分でつくったわけではありません.友人と訪ねた”スモールワールド”で自身の全身スキャンから3Dフィギュアを作成してもらいました.送られてきたのは1/35モデルでしたが追加で1/48をオーダーし,レイアウトに配置しました.モデリングの未来をいろいろと考えさせてくれます.
お付き合いいただき,ありがとうございました.
新しい年もよろしくお願いいたします.
ポケットライン・ナロー(3)O-9mm内燃機関車”COMBU” [O-9mm]
小さな鉱山での利用,あるいは遊覧列車の牽引用としてスリムな機械室を持つデザインの内燃機関車をつくりました.
レーザーカットによるO-9mmの機関車第1号はバテロコでした.
前作と同様にKATOのチビ凸用動力(新旧)を加工なしではめ込む設計です.
下回りは前作のバテロコとほぼ同じですが,軸受けまわりのデザインを少し変えました.
【組立】
キャブを組んでいます.
箱型に組みあがりました.
機械室の基礎です.
側板,天板,ラジエターを取り付けていきます.ラジエターの保護柵,手すり,ドアハンドルなどはステープラー(ホッチキス)MAX No.35の針を使いました.
T字のパーツは車体に接着し,下回りを通じて動力のスロットに入れて固定します.
完成した下回りです.
排気管やライト類をつければ完成となる塗装前の状態です.
ヘッドライトレンズはアクリルシートをレーザーカットしました.
【完成】
上回りはサーフェイサーを吹いた後にガルグレー,下回りは黒の下地に赤を吹き付けました.
少しタッチアップをして完成です.
色違いの機関車です.上回りはサーフェイサーを吹いたあと,タミヤのライトグリーンを吹き付けました.
【LEDライト】
ヘッドライトは照明も可能なように貫通にしました.そこでラジエター側にLEDを入れてみました.新型の動力は旧型にように帯板が露出しておらずダイキャストブロックになっています.そこでプラスチックフレームとの隙間に0.6ミリほどの孔をつけて,抵抗を入れたLEDのリード線を差し込むようにしました.
LEDは100円ショップで売られているデコレーションライトを使いました.6~8個のチップLEDがモールドされて並列に配線されているので,切り離して使うと便利です.
【愛称COMBU】
さて機種に愛称をつけておこうと思い,“COMBU”としました.内燃機関Internal COMBUstion engineの略称になるのですが,今年5月に天寿を全うした我が家の愛犬が保護施設にいたときの名前が“コンブ”でした.その思い出の意味もあります.
【レーザーキットの頒布に関して】
この作品はレーザーキットとして2022年12月2-4日にRail Classicさんが主催した吉祥寺鉄道模型アートマルシェにて頒布しました.
なお,レーザーカットキットに関しては遠方の方から入手方法を聞かれることがありますので,この度ナローガレージさんで扱っていただくことになりました.ご関心のある方はこちらをご覧ください: