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2023年の模型工作 [model railway]

今年は受賞車両作品の雑誌記事と,レイアウトのギャラリー展示の二つでO-16.5mmの過去の作品を振り返る年となりました.
 
【雑誌掲載】
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過去の工作になりますが,2022年は鉄道模型趣味誌(TMS)75周年のアニバーサリーチャレンジ奨励賞をいただき,その内容を同誌の2023年6月,7月,8月号(976-978号)の3回にわけて掲載させていただきました.プラ板を使ったO-16.5mm車両の連作を紹介する内容です.
 また,Voie Libre113〈2023年4-6月〉号には2008年に製作したサンライズマウンテン鉄道
https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2021-04-14)が1ページで紹介されました.
 
【ギャラリー展示】
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2023年2月4日から19日まで,巣鴨の情景模型専門店さかつうギャラリーのスペースをお借りして過去に製作したO-16.5mm(On30)のレイアウトを展示しました
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展示にあわせて紹介ブックレットを作成しました.
 
【レーザーカット作品】
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O-9mmのレーザーカット車輛3点を製作し,キットを吉祥寺鉄道模型アートマルシェに出品しました.通販ではナローガレージさんで扱っていただいています.
レールカー“Village Buggy”:https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-03-25
小さな木製フレームのトロッコ,“ちびトロ” :https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-09-11
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12月に入って“物置のある小屋”を製作し,キットを12月の吉祥寺鉄道模型アートマルシェに出品しました.詳細は追ってブログに上げる予定です.
 
【キットの組み立て】
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O-9mmのキットを組みました.Jelly Models,トーマモデルワークス,松山町商工会,ペアーハンズ,城東電軌,ウサギミックの製品です.
3Dプリントのエアロコ,鉱車など:https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-08-02
松山人車軌道の人車:https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-08-07
細身の箱型ガスロコ:https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-08-11
Jelly ModelsのBox Tractorと貨車:https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-09-13
 
【レイアウト,情景】
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B4判パネル2枚で構成した“夏葉線” Natsuha Line https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-09-19
2023年8月に開催された国際鉄道模型コンベンション(JAM)のNGJブースに展示しました.
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併用軌道の組線路で囲われた情景セットhttps://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-11-28
12月に開催された吉祥寺鉄道模型アートマルシェに出展しました.
 
【カーモデル】
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1/25のアメ車プラモの製作を促進させたいところでしたが,今年の完成は1台だけでした.
’32年型フォードクーペ ('32 Ford Coupe,1/25 AMT kit):https://karatcreek.blog.ss-blog.jp/2023-11-07-1
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軽商用車に注目しているアシェットの1/43懐かしの商用車コレクションですが,めずらしいコニー360が4月に発売されました.
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年に3回,横浜で開催されるワンダーランドマーケットには今年も友人たちとでかけました.
面白いものや古いガラクタ品を見つけるのが楽しみです.
 
お付き合いいただき,ありがとうございました.
新しい年もよろしくお願いいたします.


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琵琶湖疏水船,石山坂本線,近江鉄道 [travel]

10月下旬に京都に所用で出かけていました.帰りは琵琶湖疏水船で大津側に出て,京阪電車,JR草津線を経由して貴生川から近江鉄道で米原にでました.その道中記です.
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琵琶湖の水を京都にひく疏水は東京遷都で衰退した京都の復興をかけた明治期の一大土木事業でした.蹴上に遺るインクラインは高度差がある疏水(水路)間で船を運ぶケーブルカーで,1948年まで使われた後は散策路になっています.広軌の複線のレールが寄っているので真ん中の2本のレールがナローゲージのようにも見えます.
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滋賀県の琵琶湖からくる船はインクラインの台車にのせて京都市内に入るのですが.その琵琶湖からの水路の航行をよみがえらせたのが観光で復活した琵琶湖疏水船です.6年ほど前に始まったようで今回ようやく乗船することができました.
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トンネルを出た水路の脇に優雅なレンガ建ての建物が見えます.これは京都御所に防火用水を運ぶためのポンプ室です.こちらに散策に来るときには良く眺めていた建物ですが,今回のツアーはこの建物の脇から出発します.
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蹴上からの乗船風景です.大津側からの乗船も可能です.今回は蹴上から大津までの片道を乗りました.船を安定させるために一人ずつ船の両側交互に乗っていきます.因みに水道水用にもう一本,トンネルだけの第2疏水がほぼ平行して通っています.
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出発しました.山科に向かってトンネル(第3トンネル)に入ります.
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山科側のトンネル出口です,ポータルの意匠はそれぞれに異なり,かなり凝っています.漢詩を刻んだ扁額が掲げられています.ポータルは陸路からも見られそうなのであらためてじっくりと観察したいものです.
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大津に向かう乗船は流れに逆らうため,エンジンをかけていますが,それなりにスピードを出さないと安定しないらしく,狭い水路でかなり波が立っている様子がわかります.
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第2トンネル,諸羽トンネル(湖西線のために1970年に新設),そして2.4㎞に及ぶ第1トンネルを経て大津側にでました.随所に興味深い歴史的建造物が見られました.
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乗船はここまでです.
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トンネルには扉がついていました.
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水位を調整して船を通す通路が分離しています.
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水位調整の仕組みに関する説明を受けて見学が終わりました.
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大津側の近くにあるのが京阪石山坂本線の三井寺駅です.
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坂本に向けて北上する電車が対向車線にやってきました.
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やってきたのは往年のびわこ号の名を冠した車輛です.
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往年のびわこ号にちなんで右から表記されています.
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浜大津を抜け,京阪石山で下車しました.ここでJRに乗り換えですが,草津線に入る列車は本数が少なくかなり待ちました.
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草津からJR草津線に入り貴生川で降りました.ここから近江鉄道本線に乗って米原に向かいます.近江鉄道では交通系カードは使えず,乗り換え改札で硬券切符を買いました.
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入線していたのはおーいお茶の塗装で,2両編成の向こう側はおーいお茶の薄緑,こちら側は濃い茶の色の2色編成です.
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近江鉄道は西武鉄道の傘下ですが,経営は厳しく,近々設備は地方自治体が担い,運行管理だけを引き継ぐ上下分離方式の運営に移行する予定らしいです. 確かに日中だったので乗客は少ないです.
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ローカル私鉄の情緒が満喫できます.
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軌間が草で覆われている箇所もあります.
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なつかしい西武色の電車がいます.
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謎のヘッドマーク,調べたらバーチャルYouTuberのクレア先生というらしいです.
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五箇荘と高宮の間は新幹線に沿って走ります.いつも新幹線から時折見ることができたローカル電車にやっと乗ることができました.JR在来線と接続する彦根ではしばらく停車します.
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終着駅の米原に到着です.彦根で10分ほど停車して貴生川から1時間40分かかりました.
ここからは新幹線で東京に帰りました.いつも京都へは新幹線往復ですが,初めてのんびりと帰ることができました.


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池島炭鉱,軍艦島,そして長崎市内  [travel]

秋に長崎に行って炭鉱跡を見学してきました,
【池島炭鉱】
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目当てのひとつが池島炭鉱跡の訪問で,池島炭鉱体験ツアーに申し込みました.長崎市の中心地からは西海岸の外海沿いを北上する路線バスを乗り継いて二時間ほどで神の浦という港に着きます.神浦港から船で30分ほどかけて池島に渡ります.
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池島炭鉱は比較的新しい炭鉱で1959年から2001年まで採炭が行われました.炭鉱としては近代的設備を備えていたことから,閉山後は最近まで東南アジアなどの技術者に向けて採炭技術の研修施設として利用されました.現在はその役割も終えて,近代産業遺構として残されています.この島を採掘の拠点にして離島まで伸びる総延長90㎞に及ぶ地下坑道があったそうですが,そのほとんどは現在埋められているようです.良く知られる軍艦島が人工島であるのに対し,こちらは自然の島で,閉山後は大自然に還元されつつある情景を見ることができます.
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参加者7名で概要説明を受けたあと,ヘルメットやヘッドライトなどの安全装具を身に着けて出発です.野外のシェルターからバッテリーロコが牽くトロッコに乗車して坑内の見学が始まります.
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坑道に入って少し進んでから下車します.保存された採掘現場を歩いて回り,採掘の手順を詳細に説明していただきました.
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トロッコ列車は人車をはさんで両側にバッテリーロコが接続され,視界の良い往復運転に対応できる編成になっています.
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見学後の列車回収時の走行です.
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S字カーブの情景
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坑道に入っていきます.
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乗車場の近くには廃車になったバッテリーロコが置かれていました.
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脚こぎトロッコが放置されています.
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港には石炭船積み機が残されています.貯炭場から石炭をベルトコンベアーに載せる巨大なローダーが最近まで残っていたそうですが,風雨による倒壊が進み,安全にために撤去されていました.
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発電所を含む巨大な設備はかなり倒壊が進んでいますが,圧巻の情景です.
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午後は島内をまわるオプションツアーに参加しました.島の中央付近から第1立て坑の櫓が見えています.この島で生まれたという方の案内で,全盛期の様子を暮らしにまつわるエピソードを交えながら説明していただきました.社宅の内部や立坑の周囲も見て回ることができました.
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自然に緑の中に取り込まれていく廃社宅群の情景は印象的でした.
島内は解放されているところが多いので自由に歩き回る時間が欲しいところでしたが,帰りの船の時間の都合で切り上げました.
 
【軍艦島】
長崎に泊まって最初の訪問は世界文化遺産に登録されている端島炭鉱跡,軍艦島の見学でした,1974年に閉山したので来年2024年はちょうど閉山50年にあたります.いくつかのツアーがでてきますが,わたしが利用したのは長崎港ターミナルから出ている,やまさ海運のツアーでした.
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船は岸壁に横付けするので天候が荒れると出航しても上陸できないことがあるそうですが,幸い天候には恵まれました.公開されていないところ場所も含め写真は広く公開されているので,数枚だけにします.
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頂上にある貯水層まで陸から引いた水をあげていたそうです,
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奥に見えるアパートは風雨による崩壊が進んでいます.
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上陸できるところは限られており, 4班に分かれて案内に従う見学でしたが,栄えたころを偲ばせる寂寥感のある光景を満喫することができました.
 
【長崎の街中】
熊本や鹿児島には仕事でも出かけていましたが,長崎は高校の修学旅行以来の訪問です.
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長崎まで伸びる新幹線は諸事情でまだ新幹線網とは独立しています.博多からは在来線に乗り継ぎ,武雄温泉から西九州新幹線に取り換えて長崎に着きます,鉄道旅行としては在来線区間が車窓も楽しめてよかったです.
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整備中の長崎駅を出ると,ここで引き続き標準軌(長崎電気軌道)の電車に乗り換えて宿がある街中に向かいました.
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路面電車の路線図です(観光案内所配布地図より). 
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電車は頻繁に往来し,市街地は賑わっています.長崎電軌の車輛は大きく分けると,在来型,在来パーツを活用した80年代以降の1000番台の車体新製車,そして低床式新型車の3種類が走っています.他には西鉄で活躍したダブルルーフ車168号が保存されています.ちょうど長崎を離れた日が鉄道記念日にあたり,この車両が記念運行されたようでした.なお,標準軌とはいえ,車両限界の関係で新型車両も車体幅は2300㎜に収まっています.
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古い路線案内図を持参したのですが,川の上に載っている終点の一つは駅名が正覚寺下から崇福寺に替わっていました.1日乗車券を2日分買い求め,全線を見て回ることができました.
 
長崎市内を一望できる稲佐山には長崎ロープウェーで上がることができます.麓にある渕神社に出発駅がありました. 
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山頂駅から公園がある別の方角にはロープウェーとは別の長崎稲佐山スロープカーというちょっと変わった車輛が運行されていました.
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スロープカーは斜面を走行するモノレールですが,車体は水平に保たれていて2両連結だと上下にずれて走行します.ロープウェーもそうですが,奥山清行氏のデザインで近未来的なイメージを醸し出しています. 
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長崎市内は見どころが多くあちこち回りましたが,グラバー園周辺の散策は特に趣がありました.

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