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ポケットライン・ナロー(1)国籍不明な木造車輛 [HO-9mm]

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KATOのポケットラインの動力を使った国籍不明(からくり鉱業仕様)な木造車輛の話です.
 
【ゲージ換えしたスイス風凸電】
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この赤い小さな電機は24.5WBのパワートラックを使ったHO-16.5mmのモデルです.1987年の正月明けに完成しました.しかし,この作品はもともとポケットラインを利用したナロー電機でした. 
スイスのメーターゲージ,ヴェヴェイ電鉄(CEV)の凸電で,キャブの角を斜めにしたところにドアがある腰の低い機関車のデザインを参考にして2輌,ポケットラインの下回りを利用した凸電をつくってみることにしました.
車両と同時にレイアウトにも着工し,A2判のパネルを利用し,エンドレスと引き込み線を備えたプランとしました.登山鉄道風に勾配を入れ,観光地になっている石造りの塔の廃墟のプラキットがファーラーから出ていましたので,それを中心にシーナリーのイメージを練りはじめました.とりあえず線路を敷き,試走を繰り返してみました.しかし,勾配をいれたことと,ポケットラインの動力性能や,軽すぎる車体が災いして,満足いく走りが得られません.結局,シーナリーに手をつけるところまでには至らず,解体してしまいました. 
わたしのナロー1号レイアウトは幻(写真もプラン図も残っていない)となってしまったのですが,この凸電は塗装を除いてほとんど完成していました.当時HOの小レイアウトがありましたので,せっかくならと16.5mmに改軌することを思い立ちました.この車両の車体幅は24mmですが,中心部の幅が28mmになるパワートラック用の下回りにのせてもバランスが保てる見通しがたちました.しかし,ポケットライン用の床板は既にキャブに接着済みです.そこで床板ごと新しい下回りにのせることにしました.
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ポケットライン用フレームと比較してみました.赤い電機の機械室の裾にある板はポケットライン動力にのせた床板と同寸で,このナロー用の床板がそのまま残っているのがわかると思います.
こうして凸電はパワートラックを動力とした標準軌車両として完成し,今日に至っています. 
 
【木造キャブの機関車・レールカー】
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ナローゲージを本格的に再開してからは,またポケットラインを動力としたものをいくつか試みてきました.ホイルベースが長く車輪径が小さいので,機関車には不向きで単端の下まわりに利用するのが一般的ですが,わたしが試みたのは特殊な形態のものばかりでした.いずれも試作段階で中断したままジャンク箱に放置されてきました. 
 最近になって,ポケットラインの動力はBトレインショーティーの動力として再び脚光をあびるようになりました.また,小型電車動力と称するポケットラインと似た規格のボギー動力も登場し,充実したものになってきています.また,トミックスからミニカーブレールが登場したこともあり,広く普及したこれらの製品を使って何かつくりたくなってきました.
 そこで思いついたのが木造キャブの車両やウェスタン風レールカーです.鉄道のコンセプトはまだ明確ではないのですが,車輛に関してはなんとなくイメージが固まっています.中米や南米にありそうな産業軌道用動力車輌といったところです.
 木造キャブをつくるのにふさわしい素材はエヴァグリーンの筋入りプラシートで,厚さは0.5mmと1mm,筋の間隔は1mm,1.5mm,2mmを用意しました.こういう材料を使うということは図面貼り合わせによる切り抜きではなく,直接,素材をけがくことになります.mmといっても正確にはインチ規格ですので,あくまで素材の筋目にあわせて,設計することになります.
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こうして機関車とレールカーをつくりました.
  
【ディーゼル機関車18号と19号】
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凸電(チビ凸)用動力を使った機関車です.本来なら凸電にすべきスタイルですが,内燃機です.エンジンフードの反対側は,一両はスロープのある機械室,一両は作業員も乗れる荷台付きとしました.
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【レールカー20号】
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コロラドナローのCasey Jonesからヒントを得たレールカーです.動力はBトレインショーティー対応の小型車両用動力(11-107)を使っています.
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窓の間隔は筋目に沿ったものなので,シートの現物あわせです.内側から貼り付ける窓枠の寸法は切り抜いた車体の開口部をシャープペンシルでなぞって割り出し,切り抜くという横着な方法ですが,簡単でうまくいきます.ラジエータやエンジンフードも適当につくりました.前方の傾斜した屋根は曲線をつけてカットして面あわせをしただけですが,何とかなりました.屋根に載っているヘッドライトは銀河モデルのパーツです.
ボギー動力だけあって片台車駆動とはいえ,こちらのほうが走行は安定していますね.
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【レールカー21号】
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こちらはチビ客車の動力を使ったレールカーです.エンジンフードは20号と共用で,デザインも20号と似ていますが,客室の窓が開放なので屋根付きトラックといった類いです.
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【アルモデルキット改造のレールトラック22号】
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さて,プラ板ものを4作つくったところで,アルモデルのレールトラックのキットに手を加えることにしました.エンジンフードはT型フォードと思しき小さなものがついていますが,アルモデルが分売しているA型フォード用をあてがってみるとこれがぴったり.さらにシンプルすぎるキャブですが,プラ板の貼り付けによって前作同様の木造キャブに仕立てました.さらに荷台には屋根をつけ,人員輸送トラックもしくは遊覧レールカーということにしました.
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これらの作品は2009年に製作しました.


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