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車幅を狭めたり、広げたり [model railway]

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自由形の日本型トロリーラインをやっていたころ、市販のキットを加工して、想定した車輛規格にあった車両にするということを試みました。車輛の車体幅を狭くしたい場合、俗に唐竹割というのがあります。よく知られた作品としては赤井哲朗氏がキハ02を縦割りにしてナローのディーゼルカーに仕立てた作品(機芸出版社ナローゲージブック1所収)があります。最近の作例では雀坊さんの“ねずきゅう”http://jumbow.main.jp/nezukyu/ がプラ車体を幅狭加工しています。これらの加工は結構技術がいります。しかし、真鍮製のキットの場合、手作業でできる技があるのです。
 
自由形のトロリーライン、松ヶ崎電鉄は郊外型の路面電車的な規格で進めてきました。路面電車のモデルとして手軽に手に入り、自由形として活用できるのがカワイモデルの2軸路面電車です。
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左側はカワイモデルの未塗装完成品を塗装したものですが、一時期、キットの形態で販売されていたので購入しました。しかし、この車体は幅が広すぎて33㎜ほどあります。標準的な路面電車として幅2250-2400㎜、1/80換算で28-30㎜を許容範囲としていたので、どうするか考えた末、端面に丸みをつけて幅を狭めることを思い立ちました。右側がキットを使って妻板を丸くカーブさせて幅を狭めたものです。
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妻面が丸く、ヘッドライトを窓下につけたスタイルは米国でも見られる形で、ボギー車として完成させる予定でしたが、このままの状態で放置されることとなりました。
 
では逆に車体の幅を広くすることができるのか?それも魔法があったのです!
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すでに箱組にしていたものにひかり模型の三重交通モニ221がありました。しかし、軽便鉄道の開業予定は当時なく、トロリーラインの郊外線車輛に転用することができないか、考えついたのが端面を絞った幅広化です。
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両端が絞られているスタイルは欧州でよくみられる形で、扉は中央に向かってスライドするという想定で窓一つ分のところで曲げました。こうして26㎜幅の車体が30㎜幅になりました。先の例と同じように窓下にヘッドライトをとりつけました。
屋根板は木製にして、厚みのあるものをつくっていますが、このまま放置となっています。
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幅を広くしたモニと狭くした路面電車をならべていますが、幅30mmで揃っています。
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側面の比較です。2輌を並べると高さや窓の大きさがかなり違いますが、こればかりは調整できません。
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カワイの路面電車キットはもう一つ未着手のものがあるので、それぞれ2輌ずつ仕上げる予定でしたが、ここで止まったままとなっています。その後、プラ板工作に慣れてしまったことが放置理由の一つですが、これらの製品の窓枠がプレス加工なので、メリハリに欠ける点も仕上げる意欲をなくした理由のひとつです。それでも完成をあきらめたわけではありません。組立の再開に備えて再び箱に収められたのでした。車体幅を変える芸当。プラ板工作では無理で、真鍮ならではのお手軽技法です。


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