SSブログ

はじめてのナローゲージ蒸機はバリキット [HO-9mm]

HOnloco11m.jpg
手元に残してある最初のナローゲージ作品の紹介です.
Nゲージを始めてしばらくした頃ですが,TMS1974年5月号にピコのバリキット(Vari-kit)が紹介されました.
P3260075m.jpg 
Nゲージの入門機を下回りに使うOO9ナロー蒸機のホワイトメタルボディキットです.パーツにいろいろとオプションがあり,フリー志向の私には魅力的でした.また半田付けは得意でなかったので接着剤で組めるホワイトメタルという素材に大いに興味をそそられました. 
P3260076m.jpg 
記事は赤井哲朗氏が書かれていますが,組立のバラエティー図解は片野正巳氏によるものです. 
P3260073m.jpg 
キットはさっそく手に入れました.これがキットの中身です.機芸出版社が在庫品の放出をしたときに新たに確保したものです.
P3260074m.jpg
下回りにはアーノルトのT3/80型あるいはミニトリックスのT3型Cタンクが指定されており,それぞれに独立したフレームが用意されています.またTMSの記事は新たにミニトリックスの89型Cタンクへの加工例が追加されています.手元にあった下回りは入手しやすかったミニトリックスT3だったので,その仕様で組んでみました.この最初の組立品は友人宅に預けたままですが,失敗作なので未練はありません.当時アーノルトの製品は品薄でしたが,しばらくして売れ残りのBR80の入った入門セットを見つけて確保することができました.そして車体キットを新たに組みました.
P3260067m.jpg
このBR80の下回りを使って組み立てた作品11号がわたしの手元に残る最古のナロー蒸機になります.手すりの紛失を除いてはずっと持ちこたえることができました.ずっとあとになって手摺を補修し,再塗装により蘇らせました.もともとウェザリングで味を出すつもりでしたので,剥げた状態からの上塗りでしたが,予想したよりすっきりと仕上がってしまいました.それも20年ほど前の話です.
P3260070m.jpg 
ドームの位置などちょっとしたことにいろいろ迷ったのを覚えています.作品は,HOスケールとのバランスを考えて妻板を削り,キャブの高さを少し低くしてあります.ホットロッドではありませんがChopped Cabですね.いやチョップするより逆にノッポにしたほうが,愛嬌があってよかったかもしれません.カプラー周りのモールドは使わずにアーノルトカプラーをそのまま使っています.
P3260069m.jpg
正直いって,ずんぐりしたスタイルは決してバランスの良いものではありませんし,ディテールももっさりしています.しかし製品の少なかった当時は十分魅力的でした.またドイツ製の下回りの走行が安定していたことも親しめた理由の一つです. Vari-kitというのはフリーランス車体の製品名ですから本当は愛称が欲しいところです.
P3260071m.jpg 
最近はドイツのNゲージ入門セットにも小型タンクの出番がなくなり,小さな蒸機は品薄状態です.
写真左はアーノルトのBR80ですが,簡易ながらバルブギアまわりが作例よりも改良されています.右は変わることなく生産されたミニトリックスのT3ですが最近はみかけなくなりました.
 
ナローのメタルキットとドイツ製Nゲージ蒸機の組み合わせは過去のものとなり,現在は優れた完成品やキットに困ることのない時代となりました.ただし,メタルボディキットは現在も時折生産されるようです.TMS誌で同時に紹介されたダグラスやジャネットについてはまたあらためて紹介する予定です.


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。