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ウェールズ・ナローゲージ探訪(14)ボールドウィンが活躍するブレコン山岳鉄道 [railway visit]

9日目(2017.7.28金)は南ウェールズのCardiffからBrecon Mountain Railwayを訪ねました.いよいよ今回の旅で最後のナローゲージ訪問となります.
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▲路線図(www.bigtrainlittletrain.com観光案内より)
【Brecon Mountain Railway (ブレコン山岳鉄道 BMR), 603mmゲージ,路線距離 8.0km】
この鉄道は当初から世界中から車輛を集めて走らせる観光鉄道として企画されています.そして候補地としてBrecon Beacons(ブレコン・ビーコンズ)国立公園内の山麓が選ばれたのです.ここには1859年に開業し,1964年に廃線となった標準軌のBrecon and Merthyr Railwayの路線跡があり,その一部であるPantとTorpantauの間を再利用することで1978に着工されました.しかしすでに線路や橋脚などの鉄道設備の一部も撤去されていて再建は大変だったようです.そして1980年にPant からPontsticillまでを開業し,2014年に現在のTorpantauまでの運行となりました.
PantからTorpantauまでは片道25分,帰りはPontsticillで施設見学のため25分停車し,往復1時間半の行程になっています.当日は4往復で一編成の運用でした.
当日は朝から雨です.Cardiffからは多くの鉄道の支線が伸びています.そこでMerthyr Tydfil(マーサー・ティドビル)まで鉄道にのり,そこからバスを使うという計画だったのですが,ホテルをでてすぐのところにMerthyr Tydfil行きのバスが偶然にも停まっていたので,予定を変えてこれを利用し,その終点から別のバスを乗り継いで向かうことになりました.
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▲バスを乗り継いで降りたのはPantの墓地の前.ここからすぐのようですがちょっと寂しげな情景です.
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▲しばらく歩いてPant駅に到着.まもなくボールドウィンがやってきました.
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▲これが出発駅の光景です.この日の運用は2号機, Baldwin 4-6-2,1930年製の47トン機.南アフリカで石灰石輸送に使われ1974年に暴走事故で廃車となっていたものを1990年に取得,1997年から運行されている典型的なアメリカ型です.
この観光鉄道の開業時から活躍したのはArnold Jung,1908年製の14トン機で,東ドイツからわたってきたものだそうですが,当日は車庫にしまわれていたようで見ることはできませんでした.現在は出力の関係でBaldwin機が運行の主体で,2号機のほかにブラジルで活躍した一両がレストア中,他にも図面をもとに復元予定のBaldwin機があるようです.
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▲最後尾のカブースはアメリカメイン州の2ft鉄道Sandy River 1903年の図面に基づいて作られています.
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▲出発駅から見た風景です.Taf Fechan川の貯水湖に沿って走ります.
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▲終点のTorpantau駅です.天候が悪いので付近の散策はしませんでした.
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▲折り返しのため,付け替えが完了しました.
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▲そして帰路Pontsticillでしばらく停車します.Taf Fechan川の貯水湖が見えています.
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▲Pontsticillには古典蒸機の博物館があり,その前庭には蒸気エンジンが置かれていました.
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▲博物館の中に入ります.Hunslet 1903年製 Sybil.
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▲De Winton1894年製のヴァーティカル・ボイラーPendyffrynです.
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▲もう一機の小さなヴァーティカル・ボイラーはRedstoneという人が1905年に個人製作したというもの.模型的でいいですね.
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▲運用中のボールドウィンの銘板です.
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▲なじみのあるスタイルです.ウェールズで米国型蒸機が拝見できるとは予想外でした.
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▲デッキにはカメラを構える人が数人見受けられます.
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▲湖畔を走る鉄道はスランベリス,ベラに続いて三つ目でしたが,スランベリス同様,天候に恵まれませんでした.
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▲Pantに戻りした.駅に隣接して修理工場があります.
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▲これが工場内です.ボールドウィン機のレストアが行われているのがわかります.シリンダーヘッドやキャブ,ボイラーが個別に並べられていてまるで組み立て中の模型のようです.手前の工作機械類も壮観です.
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▲帰りはバスでMerthyr Tydfil(マーサー・ティドビル)まで出るとローカル線の終端駅があり,気動車が待っていました.
ちなみにこの町はトレビシック(Richard Trevithick)が世界で初めての蒸気機関車を走らせたところのようです.
そしてCardiffに戻りました.旅も終わりに近づいてきました.これで予定していたナローゲージの訪問は終わりました.ほぼ予定通りに旅はこなせたので明日の予備日は炭鉱博物館に行きます.


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