ソビエトの小さな車から [car model]
アシェットから1/43「懐かしの商用車コレクション」の頒布が開始されましたが、アシェットやディアゴスティーニのシリーズは各国で独自の展開をしています。ロシアの通販サイトでロシア版ディアゴスティーニの旧ソビエト時代の車のコレクションがあるのを知り、小型SUVを中心にいくつか入手しました。
DeAgostini Auto Legends USSR(1/43)というシリーズです。最近のミニカーは価格が高くなっています。仕上げが段々向上しているので致し方ないのですが、鉄道模型レイアウトの情景用にウェザリングを施したりするので、なるべく安い物を探します。配本型のコレクションは単体販売のミニカーモデルと比較して値段が安いのがありがたいです。今回入手したものを中心にソビエト時代の小型車を紹介します。
■IMZ-NAMI-A50 Belka (Squirrel) 1955
変わったデザインの小型車です。IMZ (Irbit motorcycle factory) とNAMI (Central Scientific Research Automobile and Automotive Engines Institute)の共同開発で、イセッタにヒントを得た、前部から運転席に乗り降りするモーターサイクルエンジンを積んだ車ですが、試作で終わったようです。
かなり前のめりのボディを持つリアエンジンカーで、赤と銀の塗り分けが鮮やかです。
■SMZ S-3A 1958
これは以前に入手していたモデルですが、同じディアゴスティーニのシリーズなので紹介します。SMZ (Serpukhov Motor Works)で生産されたサイクルカーと呼ばれるマイクロカーの部類ですが、福祉政策として身障者向けに開発され貸し出された車です。346cc2ストローク10hpエンジンを搭載しています。
■Moskvich-415(1959)とMoskvich-2150 (1973)
モスクビッチの名は広く知られていますが、小型SUVもありました。こちらは1959年のMoskvich-415
こちらは1973年のMoskvich-2150
この二台は年代が10年以上離れていますが、いずれも試作で終わっているようです。
■LUAZ-969 1975
ウクライナのLuAZ (Lutsk automobile factory)で生産された小型4駆オフロード車です。Moskvich-415の発想を受け継ぐ形で開発されました。いくつか年代的にバリエーションがあるようで、ベージュ色と青いモデルで全面のデザインはかなり違うのですが、よく見ると同じ車体です。エンジンは1.2L、全長3.3mと小振りです。
■NAMI-750 1948
この一つ目小僧は電気自動車です。NAMIで試作された2種類のバンタイプの電気自動車のうちの小さい方で積載量は500㎏。生産は1951年、20台ほどつくられ郵便配達用に1958年まで用いられたそうです。
■VAZ-1801 1979
ゴルフカートのようなモデルですが、電動車です。VAZ (Volga Automobile Factory)によって試作された構内用の電気自動車です。
■Autokam-2160 Ranger 1992
Autokamは1989に設立された団体で1991年にイギリスの組み立て式自動車Rickman Rangerの生産を開始しました。Rickmanは英国のオートバイ改装メーカーですが、スズキジムニーに似たボディーキットとしてRangerを1985年にリリースし、それを引き継いでいます。後輪駆動です。
ショートボディとロングボディがあり、これはショートモデルです。
ズズキジムニー(右、マレーシア警察仕様)と並べてみるとよく似ていて、ジムニーよりもわずかに大きく、プレスラインを少し控えたような形状なのがわかります。
殆ど知られていない車の素性をネットで調べながらミニカーで形を確かめるのも楽しいものです。
2020-10-15 14:51
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