SSブログ

バックマン製品とのつきあい [model railway]

バックマン(Bachmann)のOn30 シリーズは新製品がなかなかでてこないのと,中国からの輸入ルートが途絶えて値段が高くなったことで最近あまり話題になりませんが,もちろん健在です.いまその勢いはイギリス型製品に転移しているようで009のボールドウィンなどが評判です.
 
ところでわたしにとってのバックマン製品とのおつきあいは意外なところからスタートしています.小学生のとき米国滞在中に手にしたのがBirds of the World(世界の鳥)という原寸大の鳥のプラモデルシリーズでBachmann Brothersの製品でした.組み立て説明書が2枚残っています.
P9160620.JPG 
プラモデルといっても立体塗り絵のような構成です.プラスチックのモールド色は肌色で,半割れの胴体に羽や脚,眼球,止まり木などの少ない部品をはめ込みで組み立てます.キットにはシンナーのボトルと一本の筆,そして固形塗料が8種類ほど円環状に並んだパレット.それらが梱包材もなく,そのまま箱に入っていました.シンナーは接着にも使えるという乱暴なもので,パレットの上で固形塗料を長く溶かしこんでいるとパレットまで溶けてくる有様でした.説明書のイラストにある通り色番号にしたがって塗っていくというものです.番号は色の薄い順に振られていて,この順番なら一本の筆で大丈夫というわけです.日本に戻ってからは近所のユニバーサル模型でも扱っていました.このシリーズは結構な数を仕上げた覚えがあります.その理由はホビーではなく科学教材費から支出してもらえたからです(笑).
 
組立説明書の記載によるとバックマン製品はPlasticville U.S.A., Storytown U.S.Aが展開されていたようです.Plasticvilleは今日に続くストラクチャー製品で,未塗装の組み立てキットの中には水性塗料と筆がセットのものがありましたので,この鳥シリーズとの関連性が感じられます.
P9160613.JPG 
その後バックマンのことを知るのはトミーが販売していたNゲージの製品です.カタロクにはHO製品も載っていますが写真の多くはNの流用であることがカプラーから見てとれました.実際にはほとんど扱われていなかったのでしょう.まだNゲージの日本製品が少ない頃,ドイツ製品の半額以下だったバックマンの製品は魅力的でした.箱型電気機関車の車体にカブースを利用したことは以前にも書きました(松ヶ崎開発鉄道の動力車輛2017-05-31
 
その後HOやナローの動力としてバックマン製品は随分つかいました.安かろう悪かろうの品質だったので余分に仕入れて選択していました.しかしSpectrumシリーズの登場で,品質は一気に向上しました.なかでも真鍮製の高級品が中心だったシェイなどのギアードロコの登場はMDCなどのプラ製品と違ってブラス製品と同等のディテールで人気となりました.
P9160615.JPG 
On30 でもギアードロコが登場し,サウンド付きのDCCという至れり尽くせりの構成のものをいくつかそろえました.煙突から燃料(石炭か薪か)までオプションがついています.ただ,このようなOn30を走らせるためにはスペースが必要で,イベントでは重宝しますが,自宅では眠らせる状態になっています.
 
この一連の製品を開発したのは長らく模型業界で活躍されたLee Riley氏らしいです.
http://mrr.trains.com/news-reviews/new-products/2016/03/in-memoriam-lee-riley-of-bachmann-trains)バックマンに移る以前からOn30の構想を温めてきたそうで,この製品も草分けのひとつになります.
P9160619.JPG 
このModel PowerのHOプリムス・スイッチャーは今でも手に入ります.元々はAHMの製品で彼が設計したのですが,HOと称してOスケールで設計されているのです.(出典:On30 Annual 2006)下回りは隙間が十分ありますので,そのままOn3になりそうな代物で、当時からナローゲージャーが注目していたらしいです.
 
バックマンのOn30はポーターをはじめとする一部の車輛を除いて大きいのでこれ以上揃えるつもりはないのですが,改造用のHOの車輛は重宝しています.
 
その一つは最近廃業したBoulder Valley Modelsのフリーランスのクライマックス型のレジンキットです.ナローゲージさんで入手した直後,動力に用いるHO 2-truck Climaxが品切れで手に入らなくなりましたが,最近再生産されたので確保しました.
P9160621.JPG 
動力を買って早々,細かいディテールをもぎとってしまうのはもったいない気もしています.
これは Porter 0-6-0サイドタンクです.
P9160614.JPG 
Spectrumブランドのサドルタンクと同じ規格です.0-6-0機は大量に確保し,Oナロー機の下回りに利用してきました(http://www.geocities.jp/karatcreek/Ctank16and17.html)が,次は丸瀬布雨宮21号を計画しています.
DjJsRU1VsAAmIbo.jpg 
図面も用意していますが,とりかかりは少し先になりそうです.


nice!(0)  コメント(0)