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HOスケールの1961年型Chrysler車キット [car model]

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HOスケールの1961年型クライスラー車7点が入ったキットです.Imperial, Chrysler Convertible, Dodge Polara, Dodge Dart, Dodge Valiant, 同Wagon,Plymouth Savoy Wagonの7種です.似たような車が多いですがボディー内の刻印で識別できます.デンマークのHeljan製ですが,元々はRevellの製品です.調べてみるとRevellがクライスラー社とタイアップして製作した販促モデル(Promo)だったということです.
ということでキットとしては1960年につくられたことになります.
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▲Heljanの外箱は”7 Different Cars”とそっけないのですが説明書はConverta-car kitとあります.つまり組み合わせが楽しめるカスタマイジングキット仕立てというわけです.Revellは当時HOスケールの鉄道模型を展開していたので,1/25のAMTにHOスケールで対抗するつもりだったのでしょうか?
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▲これが7台のボディーでシャーシーをはめたまま未完です.今日のHOサイズミニカーと比べると見劣りしますが,キットというのは今日でも珍しいと思います.
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▲デカールやオプションパーツにはスノーボードやゴルフバッグも入っています.
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▲説明書に記載されたオプションパーツの使用例で,花屋さん,パトカー,電話会社,スキーマニアなど,やたら細かいです.
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▲ダッジのフルサイズPolara(これだけ塗装しました)とコンパクトカーValiantのワゴンです.
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▲左がPolara,右はほとんど区別がつかないDodge Dartです.
60年代に入りアメ車は低く,大きい箱型になり,61年型ではGMやフォードが直線的なデザインになっていたのに対し,クライスラー車は50年代の複雑な曲線を描いたデザインを引きずっている印象を受けます.
 
Revellのカープラモデルは試行錯誤していたころで,このHOサイズはこの年限りとなり,翌年もクライスラー社とタイアップしますがカープラモデルの主戦場1/25のシリーズを展開します.
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▲これは1962年型Dodge DartとPlymouth Furyのキットの組みたて説明書(説明書だけが残っています)です.この2台は車台が共通で,前年はフルサイズでしたが,この年はかなりダウンサイズしています.
 
62年型クライスラー車は相変わらず側面にフィンが突き出たような個性的なデザインで,すっきりとした箱型のGMやフォードと比較し人気がなく売れ行きが落ち込んだ年だと言われています.
 
Revellの1/25キットはAMTのカスタマイジングキットの人気を受けてオプションパーツが盛り込まれましたが,せいぜいライトやトリムなどのしょぼい内容でした.結局Revellのアニュアルキットはこの年だけで終わりました.わたしがこのキットを入手したのもセールだったからです.本国で$1.50のキットは900円でしたが,Revellだけは代理店の関係で720円,それが400円で売られていました.
 
ちなみにDodge Dartはその後ダッジブランドのコンパクトカーとして1976年まで継続され,2012年にはアルファロメオ・ジュリエッタと共通車台で再登場しますが,現在は生産が打ち切られています.


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