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ウェールズ・ナローゲージ探訪(9)タリスリン鉄道その1 [railway visit]

現地6日目(2017.7.25火)は宿泊先であるAberystwyth(アベリストウィス)からカンブリア線でTywyn(タウィン)に向かい,Talyllyn (タリスリン) Railwayを訪ねました. 

【Talyllyn Railway (タリスリン鉄道 TR), 686mmゲージ,路線距離 11.7km】

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Talyllyn Railway(TR)は1865年にスレート石の運搬のために開業するとともに当初から旅客輸送も担ってきました.1950年にはほとんど廃業状態となりつつも殆ど途切れることなく翌年の1951年には復興保存活動が始まっており,世界最古の保存鉄道と言われています.機関車トーマスの原作者であるWilbert Awdryはここでボランティアをしていた経験から,この鉄道を舞台にした作品が多数あり,多くの機関車が作品の中に登場することでも知られています.

現在は始点のTywynからNant Gwernolまでを55分かけて走行します.訪れた夏場のシーズンは一日7往復しており近隣の保存鉄道の中でも本数が突出しています.ゲージは,他では珍しい2ft3in=686mmです.これは英国のナローゲージ鉄道模型のスタンダード009(1/76 9mm)には理想のゲージといえます.

さて当日は10:30の始発にのり,終点で折り返した後,帰路Pendreで降ろしてもらい,車庫周辺を見学してから戻ると行程です. 

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▲カンブリア線のTywyn(タウィン)の駅を降りるとまわりは住宅地でしたが,少し歩くとTRのTywyn  Wharf駅が見えてきました.

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▲出発まで時間があったので,許可をもらって駅構内をみて回りました.左に見えるのはカンブリア線です.

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▲そしてやってきたのはお面をつけたPeter Samでした.

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▲出発駅の前にある陸橋のクリアランスはかなり狭く模型的です.

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▲この4号機Peter Samは機関車トーマスの一連の作品に登場する機関車の名前です.1921年Kerr Stuart製のTattooクラスという形式で,Corris Railwayに納入されたあと,1951年に引き取られ修復されたもので正式名はEdward Thomasです.


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▲客車の編成

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▲そろそろ出発です.

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▲沿線ののどかな風景です.

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▲終点のNant Gwernolです.この先には散策コースがありますが,折り返します.

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▲帰路はAbergynolwynで30分ほど休憩となります.売店などの設備がある駅です.ここで機関士たちも食事をしています.

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▲Abergynolwyn駅で休憩中.

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▲Quarry Sidingで列車交換です.やってきたのは1号機Talyllynの編成です.

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▲Brynglasで再び列車交換です.やってきたのは6号機Tom Roltの編成です.

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▲そして車庫のあるPendreで降ろしてもらいました.

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▲1940年Ruston Hornsby製の”Midlander”が側線にいました.

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▲その後ろの”Alf”はHunslet製で元は坑内用のロッド式.

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▲石造りの車庫です.

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▲少し歩いて陸橋から6号機Douglasの編成を撮りました

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▲駅の前には2台の古いランドローバーが.その中の1台です.

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▲列車通行時.駅前の道路はゲートで閉鎖されます.1号機Talyllynの編成がやってきましたので,これにのって始発駅に戻ることにしました.(続く)


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ウェールズ・ナローゲージ探訪(8)2ftゲージのベラ湖畔鉄道 [railway visit]

現地5日目(2017.7.24月)はBala Lake Railway(べラ湖畔鉄道)を訪ね,次の宿泊先であるAberystwyth(アベリストウィス)に向かいました.
【Bala Lake Railway (ベラ湖畔鉄道BLR), 610mmゲージ, 路線距離7.2km】
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いままで訪れた4路線LLR,WHR,FR,WHHRは,いずれもゲージは2ftより僅かに狭い597mm=1ft1½inでした.そしてここではじめて産業用の標準である610mm=2ftゲージの鉄道Bala Lake Railway (BLR)を訪ねることになります.細長い湖畔の鉄道という点ではスランベリスのLLRに似ており,ここも同様に観光鉄道として再建されたものなのです.元の標準軌の路線は1965年に廃線になっていますが,そのすぐあと1972年には一部区間でナローゲージの観光鉄道としての再興が始まっています.産業用のナローゲージの標準である2ftゲージを採用したためか鉱山用小型蒸機を多量に供給してきたHunslet製の小型機がたくさん集められている点が特徴です.車庫のある拠点はLlanuwchllyn(スランイウフスリン)側にあり,終点のBala(ベラ)まで25分かけて走行,そこで折り返します.今後はBalaの町の中心部に乗り入れる計画が進められているようです.
 この日はバス便でBLRを目指します.宿の前を出発するバスにのってFRの終点Blauneau Ffestiniog(ブライナイ・フェスティニオグ)まで行き,そこからDollgellau(ドルゲラウ)に行きに乗り換え,そこからさらに乗り換えてLlanuwchllyn(スランイウフスリン)までとバスを3便乗り継ぐ計画だったのですが,都合よく最初のバスはBlauneau FfestiniogについたらDollgellau行きになるということで1回の乗り継ぎで目的地につくことができました.
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▲Dollgellauで乗り継ぎのバスを待ちます.バス停前の花屋さん.
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▲Llanuwchllynで下車すると,あたりはのどかな住宅地です.そして少し歩くとBLRの駅が見えてきました.
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▲これが出発駅です.廃止された標準軌線施設の再興なのでゆったりしています.オープンキャブのHunslet機がけん引しています.
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▲オープン客車にのりましたが,犬連れの乗客でにぎわっています.
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▲LLRを訪れた時は雨でしたが,ここでは晴天に恵まれ,湖畔の景色を楽しみました. 
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▲終点Balaで折り返しのため付け替え移動中のHunslet機.オープンキャブにベレー帽の機関士とイギリスらしい風情です.この日フル出動だったのは1885年製のWinifredです.50年ほどアメリカで保管されていて2012年に戻ってきたそうです.
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▲付け替え完了です.
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▲終点のホーム上には古い陸橋がかかっています.
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▲起点に戻って水と石炭の補給です.
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▲最後部の客車だけべニア板とアルミサッシでつくったような車輛です(笑).
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▲許可をもらってヤードの散策です.
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▲珍しいボギー台車のディーゼル機関車Meyrionnyddがありました.Severn Lambというレジャー施設向け移動機器メーカーによる1973年製.標準軌機関車のかたちに似せて作られたようです.復元された蒸機に混じってこのような創作機関車がいるのが面白いです.
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▲小さな客車(あるいは車掌車)がありました.
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▲張り上げ屋根の有蓋車です.
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▲車庫の脇には古いトラクターとレストア中のミニがひっくり返っています!模型で再現したくなります.
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▲1939年製のRuston & Hornsby内燃機”Chilmark”です.
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▲さて,機関庫の中は色とりどりのHunslet機がたくさんいました.入ってみたいところですが,ロープが張られていて関係者が出払ったまま戻ってきそうにもないので外からの拝見です.屋根付き,オープンを合わせて同じスタイルのHunslet機だけで5両持っているようです.
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▲信号所の中は見学できるように整理されています.
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▲ホームで昼食をとることができるのでのんびりと過ごしました.
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そのあと,バスでBarmouth(バーマス)にでました.砂浜が広がっていて賑わっている観光地です.河口の対岸に行けばミニゲージのFairbourne Railway(フェアボーン鉄道)がありますが,時間の関係であきらめ,ローカル線のCambrian Line(カンブリア線)を乗り継いて宿泊予定の保養地Aberystwyth(アベリストウィス)にむかいました.


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ウェールズ・ナローゲージ探訪(7)もう一つのハイランド鉄道はクリッターの宝庫 その2 [railway visit]

Welsh Highland Heritage Railway (ウェルシュハイランド・ヘリテージ鉄道)では博物館見学に続き,許可をもらって修理工場やヤードをじっくり見せていただきました.
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▲案内されて大きな修理工場の方に歩いていきました.脇に古い貨車が並んでいます.正面は今にも動きそうなSimplexがいます.
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▲貨車の一つはいまにも崩壊しそうです.
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▲Simplexですね.庫内の中には仲間がたくさんいました.
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▲これは庫内にいた60HP機です.
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▲左右非対称のHunsletです.元々は2’6”ゲージの鉄鉱山の地下坑内用で1968年製の40HP機のようです.
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▲こちらはAndrew Barclayの1970年製で,元は2’6”ゲージ用.庫内の1両と車窓から見た稼働中の一両.便利なロコらしく,webではバークレイ・タクシー・ディーゼルとして紹介されています. 
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▲入口にあったタンク車の前でなにやら作業中です.まさに庫内はクリッター(小型機)の宝庫で紹介しきれません.
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▲修理工場を出てみると,まだまだ車庫があります.
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▲2軸の客車を仕上げている照明が明るい車庫に案内してくれましたが,ここにもぎっしりと車両が..
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▲こちらは炭鉱坑内用の1947年製Hunslet 50HP ロッド機です.
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▲これも修復中の小さなロッド機です.いいですね.
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▲建物の外にも展示がありました.
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▲外には朽ちた車輛が大量に放置されています.
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▲ジャンクに萌えます(笑)
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▲展示場の外で待機中の内燃1号機GlaslynはRuston & Hornsby 40DL 1952年製です.
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▲車庫をじっくり見学し,後の便で戻りましたが,行きのワンちゃんは引き続き勤務中でした!
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▲最後に列車運行の主役だった蒸機Russelを一枚.
こうしてWHHRでは博物館を中心に興味深いものをたくさん見ることができました.小型車両のほか,設備やジャンクにあふれていて,模型づくりの参考になりました.
そして,まだお昼過ぎです.探訪記(5)に書いたように午後は再びPorthmadog Harbourに行き,Ffestiniog Railwayを再訪しました.


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ウェールズ・ナローゲージ探訪(6)もう一つのハイランド鉄道はクリッターの宝庫 その1 [railway visit]

現地4日目(2017.7.23)に訪ねたのはウェルシュハイランド・ヘリテージ鉄道です.ウェルシュハイランド鉄道とは別の団体が運営しており,博物館型の鉄道でした.
【Welsh Highland Heritage Railway (ウェルシュハイランド・ヘリテージ鉄道WHHR), 597mmゲージ, 路線距離1.6km】
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この日Tremadogの宿を出発し, WHRとFRが接続するPorthmadog (ポースマドッグ)港の方向に歩く道半ばに標準軌カンブリア線のポースマドッグ駅があります.その道路隔てた向かい側から出発するのがウェルシュハイランド・ヘリテージ鉄道(WHHR)です.路線図を見るとWelsh Highland Railway (WHR)からカンブリア線の駅方向に分岐したように路線がありますがその総延長はわずか1.6kmです.40kmもあるWHRとは規模が違いますが,ややこしいことにこのヘリテージ鉄道を運営する団体の名前がWelsh Highland Railway Ltd.なのです.WHRがFfestiniog Railway(FR)の運営でガーラットを導入して旧来路線を含む40kmを観光鉄道として見事に復活させたのに対し,こちらは歴史的なハイランド鉄道を復興することを目的としているようで,体験型の博物館を構成しています.そして複雑な経緯からか,この二つの鉄道間の運行上の連携はありません.(それらのことはwikiのWelsh Highland_Railway_restorationの項目に詳しく書かれています.)
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▲こちらが出発駅への入口です.
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▲売店やカフェがある駅舎で切符を買いました.棚には鉄道模型,鉄道本,そして地ビールがならんでいます.
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▲駅に入るとカラフルに塗装された小さな貨車が並んでいて絵になります.
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▲タンク車は特に小さく,売店で売られていた地ビールの名前が入っていますが,中身は何だったのでしょうか?
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▲列車が到着する前に駅の端まで行ったところです.左は並行して走る標準軌のカンブリア線です.
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▲しばらくすると車庫から推進運転で列車がやってきました.
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▲やってきたのはWHRが開通時に導入したRussell.1906年Hunslet製の2-6-2型です.スクラップを逃れたものをかなりのコストをかけて復元した貴重な一台でピッカピカです.10:30始発のこの列車はPorthmadog駅を出発するとPen-y-Mountの終点で折り返し,帰路はGelert’s Farmで一旦下車し博物館を見学して戻ってくるというスケジュールです.
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▲車掌車に乗り込む犬も乗務員です.
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▲客車の中です.
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▲距離が短いので終点のPen-y-Mountにはすぐ到着します.乗務員は家族連れなどに信号機の仕組みなどを丁寧に説明したり,記念撮影に応じたりしていました.機関車を付け替えるとそのまま引き返します.
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▲戻りはGelert’s Farmで降ります.ここで博物館の見学がコースに組まれています.
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▲ここには子供連れも楽しめるようにミニ鉄道もあります.
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▲館内に入ってまず目につくのがPeckett1942年製の0-4-2.現在のジンバブエの鉱山で活躍ののち引き取られ,走らせていたのですが,現在はボイラーの修復待ちで静態展示されています.脇にあるのは小さな女の子が退屈しないための衣装セットです(笑)
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▲館内は鉱山鉄道に関わった車両がたくさん置かれています.子供が触って遊べるものもあります.
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▲こちらはHunsletの下回りです.1896年製で1952年まで使われていたものを再生するつもりだそうです.模型づくりの参考になります.
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▲クリッターの展示もたくさんありますが,これはその中の一台,Motorail Simplex 20HPです.
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▲博物館と接続して動態の車輛の車庫が続いています.この赤い蒸機はAndrew Barclay 1918年製の0-6-0,Gertrudeです.
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▲その車庫を外から眺めます.両側に駐泊しているのが現役の内燃機です.
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▲さて,その先にはヤードや修理庫が広がっています.車窓からクリッターや貨車が置かれているのが見えました.どれもじっくり見たいものばかりです.ロープの先は立ち入り禁止になっているので許可をもらって見せてもらうことにしました.(続く)


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ウェールズ・ナローゲージ探訪(5)フェスティニオグ鉄道その2 [railway visit]

現地4日目(2017.7.23)の午後にはふたたびフェスティニオグ鉄道を訪ねて沿線を散策しました.
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▲現地3日目から2泊したのはPorthmadogの町はずれにあるTremadog(トレマドッグ)です.これはTremadogに入ったあたりです.少し距離がありましたが,スーツケースを転がしてたどり着きました.
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▲翌朝,現地4日目の宿の前の広場です.徒歩でWelsh Highland Heritage Railway(ハイランドヘリテージ鉄道,WHHR)を訪ねるのですが,そのレポートは次にして,午後にふたたびポースマドッグ港に向かいフェスティニオグ鉄道の沿線を歩いた様子をまとめてみました.ガーラットを擁するWelsh Highland Railwayはポースマドッグ港で接続するFfestiniog Railway(FR)の経営であることは述べましたが,車庫も共有でそれはFRのBoston Lodgeというところにあるようです.切符売り場で車庫の見学を尋ねたところ普段は非公開で予約が必要とのことでした.それほどの時間もないのでFRに乗って途中で下車し車庫の近くを散策してみることにしました.
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▲午後は2便あるのですが,13:35発の便が遅れて14:30分に出発しました.Merddin Emrysがけん引する列車のすぐ後ろには一等展望車がつながっています.
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▲スパイラルループの撮影をしたかったのですが,時間の関係で断念しました.そこで前日車窓から見えたMaenofferen Slate Quarry を見るために山間に入る前のMinfforddで下車しました.FRのMinffordd駅からの引き込み線は円弧を描くように見下ろしたところにあるこのスレート工場に回り込んでいます.この工場は現在も盛業中とのことです.建物の脇には古い内燃機などの車輛がちらっと見えるのですが,まわりは立ち入り禁止になっていたのでこれ以上は近づけませんでした.引き込み線の脇には標準軌のCambrian Coast線が走っており,FR線をアンダークロスしています.
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▲このMinfforddから村の中をしばらく散策しました.
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▲散策ののち到着したのが自社工場のBoston Lodgeです.今回は外から眺めるだけです.
FRとWHRの2路線の車輛(https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_Welsh_Highland_Railway_rolling_stock)を収容する大規模な車庫のようです. 2路線の直通運転も可能なようですがガーラット機などは重量の関係でFR内ではこの車庫まででFRの山間には入れないのではないかと推察します.
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▲こちらは行きの車窓から見えた車庫の様子です
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▲Boston Lodgeの車庫の先からは築堤が続いており,これを横断すると起点のPorthmadog Harbourです.線路際は歩けるようになっています.左が海側,右が沼地です.
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▲しばらく歩くとPorthmadog Harbourの駅が見えてきました.
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▲鉄道ばっかりみていますが,港はヨットハーバーになっており,海洋博物館もあります.
この日はこの地の鉄道の発展に尽くしたSpooner(スプーナー)一族の名にちなんだ駅内のカフェで地ビールとフィッシュアンドチップスの夕食をとり,バスでTremadogに戻り,もう一泊しました.


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ウェールズ・ナローゲージ探訪(4)フェスティニオグ鉄道その1 [railway visit]

現地3日目(2017.7.22)の午後はPorthmadog(ポースマドッグ)からでているFfestiniog Railwayを往復しました.


【Ffestiniog Railway(フェスティニオグ鉄道,FR), 597mmゲージ, 路線距離21.7km 】

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Ffestiniog Railway(フェスティニオグ鉄道FR)はWHR(ウェルシュハイランド鉄道)の親会社でもあり,世界で最も古い現存する鉄道会社と言われています.1836年にスレート石の搬出用鉄道として登りは馬力,下りは重力による運行で創業し,1863年に蒸機が導入され,1869年にはすでに特徴的なフェアリー型(Fairlie)機関車が使用されています.これは中央の運転台を共通にして2台の機関車を接合した双頭形機関車です.スレート産業の衰退とともに1946年には一旦廃線となりますが,すぐに復興がはじまり,1955年に再開,1982年にほぼ現在の路線まで再開されています.現在の路線は港のあるPorthmadog HarbourからBlaenau Ffestiniog(ブラウナウ・フェスティニオグ)までの21.7㎞を1時間10分かけて走りますが,Blaenau Ffestiniogで標準軌のConwy Valley(コンウィヴァレー)線と接続しています.登った先が本線と接続しているのも不思議な感じです.なお,この鉄道は旅行会社を運営しており,このあたりの観光事業の中心になっているようです.

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▲昼食をとり,13:35発の列車に乗り込みます.牽引するのは0-4-4-0フェアリー型のEarl of Merioneth IIで1972年に先代の部品の一部を活用して自社工場で組み立てられたものです.

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▲午前中にのったWHRのガーラットなどを見送りながら出発です.

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▲乗り込んだ車内の様子.賑わっています.

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▲駅をでると潟にそった築堤の上をしばらく走ります.潟の反対側はこのような沼地の風景が広がっています.

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▲対向でやってきたのは同じく双頭フェアリー型のMerddin Emrysです.1879年の自社工場製で修復されながら使われているのは驚きです.

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▲交換中の駅です.

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▲途中のDduallt付近に一か所勾配緩和のためのスパイラルループがあります.ループ下の待避線に貨物列車がとまっていました. 

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▲終着駅のBlaenau Ffestiniogに到着,Arriva Trains Walesが運行している標準軌のConwy Valley(コンウィヴァレー)線がつながっています.このあたりにはスレート鉱山跡の体験施設がありますが,今回はそのまま折り返すことにします.

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▲給水作業を済ませて折り返します.

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▲帰路, Ddualltのスパイラルループから貨物列車が待避していたところを見下ろします.

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▲沿線の風景です.

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▲途中のすれ違いです.隣とはかなり接近しています.

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▲Porthmadog Harbourに戻ってきました.それにしてもこの機関車はインサイドフレームで車輪径が大きいためシリンダーが中央に寄り過ぎのようにも見えて狭軌感が増します.

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▲少しあとにWHRの列車も到着したのでホーム両脇にFRのフェアリーとWHRのガーラットが並びました.


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ウェールズ・ナローゲージ探訪(3)ガーラット型蒸機でポースマドッグへ [railway visit]

現地3日目(2017.7.22)は宿泊しているCaernarfon(カーナーヴォン)の町から出発するWelsh Highland Railwayに乗ってPorthmadog(ポースマドッグ)に移動しました.移動手段としてナローゲージに乗るのはここだけでした.
【Welsh Highland Railway(ウェルシュハイランド鉄道,WHR), 597mmゲージ, 路線距離41.4km 】
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Caernarfonの町は標準軌の鉄道がないので,このナロー路線が唯一の鉄道とのつながりとなります.Welsh Highland Railwayは1923年にDinas,Porthmadog間の運行が始まりましたが,経営は思わしくなく現在の親会社であるFfestiniog Railway(フェスティニオグ鉄道)の傘下となったものの1936年に運休となり,その後廃線となりました.60年代に入り復興事業が開始されたものの様々な問題に直面し,ようやく1997になって観光鉄道として復帰しました. DinasからCaernarfonまでの区間は標準軌の鉄道跡を利用して現在の路線であるCaernarfon- Porthmadog間が開通したのは2011年とのことです.この鉄道は終点のPorthmadog Harbour(ポースマドッグ港)でFfestiniog Railwayと接続しており,その少し手前でWelsh Highland Heritage Railwayと接続しています.
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▲Caernarfonの町はずれにある始発駅です.鉄道が運営するショップが斜め向かいにあり,そこで切符を買い求めて10時始発の列車を待ちます.ぼちぼちと乗客が集まってきました. 
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▲そしてやってきたのがGarratt(ガーラット)型蒸気機関車です.早速進行方向への付け替えが始まります.この機関車は運転席とボイラーがふつうの蒸機に近い形態で中央に置かれ,3軸の動輪からなる走行装置が両側にそれぞれ連接された独自の構成になっています.やってきたのは143号,Beyer Peacock製で南アフリカに向けて出荷したG16クラスの一台です.車体は大きく,レールもしっかりしているので597㎜ゲージが一層狭く見えます.
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▲給水中です.
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▲一部の一等車をのぞき,あとは自由席,オープンの車輛にのって出発です.
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▲Dinasの駅で廃車のボイラーを見つけました
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▲のどかな風景が広がります.カメラを構える人もいますが,多くの乗客はのんびりと旅を楽しんでいます.ビールやワインのワゴン販売もあります.
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▲客車と比べても大きな蒸機です.
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▲Beddgelertで列車交換がありました.対抗列車もガーラットの編成です.
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▲Porthmadogに近づきました.
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▲道路を横断して終点のPorthmadog Harbourに進入するところです(翌日撮影).
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▲2時間ほどかけて12時に終点に到着しました.このPorthmadog Harbourの駅は接続するFestiniog Railwayと共通です.
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▲大きくてホーム上から全体を撮影するのに苦労します.(2枚は翌日の撮影)
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▲客車のステップには現業のナローゲージメーカーであるAlan Keefの名が刻まれています.
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▲駅にはカフェがあり,一角に鉄道模型のコーナーがありました.PECO, Minitrains, Bachmann, Dundasなどのナローゲージ製品に混じってKATOのポケットライン動力もならべられていました.他には書籍なども充実していました.
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▲このあと昼食をとってFfestiniog Railwayに乗るわけですが,戻ってくると駅にもう一台の黒いガーラット機がきていましたので,それを先にあげておきます.同じく南アメリカから戻ってきた87号機です.同鉄道の4両目となるガーラットで他の機種と異なり,こちらは1936年ベルギーのCockerill製です.


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ウェールズ・ナローゲージ探訪(2)スランベリス [railway visit]

現地到着2日目は宿泊しているCaernarfon(カーナーヴォン)からLlanberis(スランベリス)に向かいました.バスを使って30分ほどで到着.二つの鉄道とスレート博物館を訪問,そして周辺散策です.

【Snowdon Mountain Railway(スノードン登山鉄道,SMR), 800mmゲージ, 路線距離7km 】

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 イギリス唯一のアプト式のラック式鉄道であるSnowdon Mountain Railwayをまず訪れると天候不順で途中までしか運行していない様子です. 9時半発の切符を買って乗り込んだものの悪天候で直前になり全面運休となりました.そんなわけで残念ながら乗車レポートはありません.

ウェールズ観光では一番よく知られている鉄道で,1896年に開業しています.方式や蒸気機関車は登山鉄道王国であるスイスから輸入されたものを使っている,つまりイギリスらしくない鉄道なのです.したがってウェールズらしい鉄道を楽しむために,この鉄道の訪問は早々にすませてしまおうと最初に入れたスケジュールが仇になってしまいました.この残念な知らせを早速日本にいれたところ,なんと義父母が1993年にアイルランドとウェールズをめぐるツアーでこの鉄道に乗車していたことが判明し,切符も見つかったとのことでした.ツアーに組み込まれるほど知られているので,この鉄道は予約が必要で,しかも帰りも同じ列車で戻ることが指定されています.また,天候がよければ朝申し込みをしても当日乗れる保証はないとのことでした.湖を見渡す風景はすばらしいので,是非もう一度訪れてハイキングを兼ねてゆっくりと走行シーンなどを撮りたいとおもいます.雨の中の始発駅での情景をあげておきます.

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▲蒸機の始発列車が発車駅にやってきました.

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▲しかし残念なことに悪天候で運行中止に


【Llanberis Lake Railway(スランベリス湖畔鉄道LLR), 597mmゲージ, 路線距離4km】

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スノードン山鉄道の始発駅の道路を隔てた反対側のPadarn (パダーン)湖にそってLlanberis Lake Railwayが走っています.ここの切符売り場でThe Great Little Trains of Walesを巡るための割引カードを購入しました.

この鉄道は1961年に廃線となったスレート石搬出用の4ftゲージPadarn Railwayの路線跡を使い1971年に観光鉄道として誕生したもので,坑内のゲージは578㎜ゲージだったにもかかわらず近隣のナローゲージに合わせてか597㎜ゲージが採用されています.それにしても変則的なゲージです.

列車はLLanberisの駅を出ると湖畔に沿って終点のPenllynで折り返し,45分後にGilfach Dduでしばらく停車して戻るという運行パターンで,訪れた日は5往復していました.使用している機関車はHunsletの小型機ですが,客車の両数はけっこう多く,よくひっぱるなという印象でした.雨天で湖畔の景色は今一つだったのですが,Gilfach Ddu はPadarnの公園地帯の中心でスレート博物館に隣接しており,あとの列車で戻ることにしてこのあたりをゆっくり散策しました.あいにくの天気で,この始発列車の乗客はわずかでした.

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▲LLanberisの駅で11:10発の始発を待ちます.手前の貨車は花壇になっています.

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▲車庫を出発した編成が駅に向かってきました.霞んでいますが石切り場跡が背景に見えます.

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▲機関車を先頭に付け替えるために連結器をはずしているところです.当日活躍していたのは現地Dinorwic鉱山で活躍した1922年製のHunslet機で,愛称は”Dolbadarn”

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▲給水中のDolbadarn

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▲Gilfach Dduの駅の脇にインクラインの一つでしょうか,スレートワゴンのケーブルカーがありました.ワゴンがケーブルにつながれた単純な構造です.稼働していないようですが,立ち入り禁止とも書いてありません.天気が良く,時間があれば上まで散策したいところです.

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▲ダイビングスクールの建物の脇にあるトンネルをくぐるとVivian採石場跡がありました.石切り場の底は池になっており,神秘的な情景がひろがっています.この池はダイビングの練習に使われているようです.

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▲背景に石切り場跡がみえます.

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▲鉱車が宙づりになっており,何ともいえない良い雰囲気です.

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▲LLRの修理庫がある建物がNational Slate Museumです.左側がLLRの修理工場になっています.

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▲修理庫の前に佇むのは1961年製Ruston Hornsbyの内燃機”Llanelli”

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▲1889年製Hunsletの”Elidir”は点検中.手前にスパナーが転がっています.Dinorwic鉱山のオリジナル仕様でAlice Classと呼ばれ,ヴァーティカルエンジンの後を継いだ最も古い機種です.美しく手入れされています.

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▲スレート博物館の中庭には石切り場で使われた貨車やクレーンが置かれています.

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▲スレート博物館の内部はいくつかに分かれていてどの部屋も見ごたえ十分.

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▲館内の動力源は巨大な水車です

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▲1905年製のHunslet機”Una”は博物館内で静態展示.

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▲鍛冶場は見ごたえ十分です.この国立博物館は入場無料です.社会見学のような若い人もたくさんきていました.

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▲博物館脇の道路をLlanberisに戻る列車が横断中

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▲許可をもらってLLRの修理工場を見学しました.1952年製Ruston Hornsbyの内燃機”Twll Coed”を修理中

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▲博物館の見学を終えて駅の近くのインクラインへ,スレートワゴンを載せて運ぶケーブルカーです.V2 Inclineと呼ばれ1875年から30年代初頭まで使われていたようで,きれいに動態保存されています.

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▲インクラインのふもとから見下ろすと帰りの列車がやってきました. 

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▲夕方までにはCaernarfonに戻り,世界遺産にも登録されているお城を見学しました.

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ウェールズ・ナローゲージ探訪(1)旅の概要 [railway visit]

イギリスのウェールズにあるナローゲージ鉄道を回ってきました.海外の鉄道といえば今まで仕事や家族旅行のついででしたが,今回はじめて鉄道探訪だけのために出かけてきました.アメリカは滞在経験があるものの,イギリスは今まで空港を経由しただけで一度も訪ねたことはありません.ネットの旅行サイトを使って12日間の一人旅行を計画しました.移動手段として鉄道とバスを利用することにしました.

ナローゲージの保存鉄道が数多くあるイギリスですが,ウェールズでは11か所の鉄道がThe Great Little Trains of Walesという共同キャンペーンを張っています.夏場はほぼ毎日運行しているので旅行者には好都合です.

そこでこれらの鉄道を巡ることにしました.Wikiのサイトもあるので鉄道の概要や歴史も調べておくことができます.以下に示すのはキャンペーン冊子の地図を利用して訪れたところ,10か所をハイライトしたものです.

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ウェールズ地方の標識は英語とウェールズ語の併記になっています.地名も読みにくいものがあるので,なるべく原語表記としました.

【初日】

朝の羽田発直行便で現地時間昼前にHeathrow空港に到着しました.Euston駅からWalesのBangor(バンガー)までVirgin Trainsの列車で3時間と少しかかります.Bangorに着いたのは7時過ぎで,十分明るい時間でしたが,駅業務はとっくに終了しており,降りた客が散っていくと,駅前に独り取り残されました.なんとかバス停を探し当てて,古城が有名な港町のCaernarfon(カーナーヴォン)へ向かいました.ここで2泊します.

【2日目】

朝からあいにくの雨です.Llanberis(スランベリス)行きのバスにのり9時前に到着.イギリス唯一のラック式鉄道Snowdon Mountain Railway (SMR, 800mm, 7km)を訪れると天候不順で途中までしか運行していない様子です.

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切符を買って乗り込んだものの出発直前に全面運休となり,本日は回復の見込みはないとのこと.ちょっと先行きが心配なスタートとなりました.

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道路を隔てた反対側の湖にそってLlanberis Lake Railway (LLR, 597mm, 4km)が走っています.気を取り直してそちらに向かいました.また,ここの切符売り場でThe Great Little Trains of Walesを巡るための割引カードを購入しました.£10しますが加盟路線の乗車券は20%割引となります.

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この辺りにはスレート鉱山の遺構が残されており,National Slate Museumが設置されていました.さらに博物館にはLLRの修理庫も併設されており,雨にもかかわらず充実した内容を楽しむことができました.

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夕方は世界遺産にも登録されているCaernarfonのお城を見学しました.

【3日目】

Llanberisの町はずれからWelsh Highland Railway (WHR, 597mm, 41.4km)にのってPorthmadog(ポースマドッグ)に移動しました.

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訪問鉄道で移動手段になったのはここだけです.

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お昼につくと港のホームの向かい側にFfestiniog Railway(FR)の列車が待機しています.午後はこれにのって往復しました.この日からは隣町のTremadog(トレマドグ)に2泊します.

【4日目】

宿と港の中間地点にローカル線のPorthmadog駅があり,その脇から出発するのがWelsh Highland Heritage Railway (WHHR, 597mm, 1.6km)です.

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WHRとは線路がつながっており,車両の貸し借りがあるようですが,独立してこじんまりと運営されており,接続はありません.かなり古い貨車や修復中のクリッターがたくさんあり,許可をもらってみせてもらいました.

午後はふたたびFRにのって途中下車し,沿線散歩をしました.

【5日目】

Tremadogの宿の前からバスを乗り継いでLlanuechllynで下車し,Bala Lake Railway (BLR, 610mm, 7.2km)に向かいます.細長い湖畔の鉄道という点ではLLRに似ています.Hunslet製の小型機の宝庫でした.

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そのあと,Barmouth(バーマス)にでてうまくいけばフェリーで対岸のFairbourneにわたり,Fairbourne Railwayを訪れようと思ったのですが,汐の関係で乗り場が砂浜の先に移動しており,スーツケースを転がすのは無理とあきらめました.ローカル線のCambrian Line(カンブリア線)を乗り継いて海岸沿いの保養地Aberystwyth(アベリストウィス)にむかいました.このAberystwythで3泊します.

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【6日目】

Cambrian LineでTywyn(タウィン)に向かいます.少し歩いたところにTalyllyn Railway (TR, 686mm, 11.7km)があります.

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機関車トーマスの里でもあり,お面をつけた蒸機もいます.今日は蒸機4輌がフル出動ということでした.車庫をのぞいたりと1日楽しむことができました.

【7日目】

宿にしたAberystwythの駅に隣接しているのがVale of Rheidol Railway (VRR, 603mm, 18.9km)です.

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現地は穏やかな山並みが続きますが,谷を見下ろせる風光明媚な路線として有名です.朝はあいにくの雨でしたが午後から回復しました.

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夕方はAberystwythの町が見下ろせるケーブルカーにのってみました.

【8日目】

Cambrian LineでWelshpool(ウェルシュプール)に移動しました.駅前より少し離れたところを起点とするWelshpool & Llanfair Light Railway (W&LLR)に向かいます.

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今回訪れた中で唯一の2ft6inゲージ.国内には少ないゲージらしく,客車はオーストリアのZillertal Bahnとハンガリーのものが使われていました

そのあと、一旦Walesを出て,Shrewsburyを経由して一路南ウェールズのCardiff(カーディフ)に向かいます.Cardiffで2泊の予定です.

【9日目】

ローカル線でMerthyr Tydfil(マーサー ティドビル)まで行き,そこからバスに乗り継ぐ予定でした.しかしホテルのすぐ近くでそこに向かう路線バスが待機していたので,それを利用して向かったのが最後の鉄道訪問となるBrecon Mountain Railway(BMR, 603mm, 8km)です.

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このあたりはBrecon Beacons(ブレコン ビーコンズ)国立公園に属し,観光鉄道として廃線跡を利用して開通した路線らしいです.世界中から車輛を集めており,活躍していたのはBaldwinの機関車.編成後部にはSandy Riverを模したカブースがつくなど,アメリカ色が強いです.あいにくの雨でしたが賑わっていました.帰りはMerthyr Tydfilから鉄道を利用して町に戻りました.

 【10日目】

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Cardiffからは山間にむかって鉄道支線が数多く伸びています.そこでこの日はEbbw Vale Town行きにのり,LLanhilethからバスを乗り継いでNational Coal Museumへ.良質の無煙炭の産地として栄えたこの一帯は世界遺産にもなっています.博物館の中心にある地下鉱脈におりるシャフトは現役で,降りてガイドの歴史説明を受ける見学コースになっています.

こうしてほぼ予定どおり目的地を訪ねまわることができました.Cardiffの隣町Newport(ニューポート)からGreat Western Railwayの特急にのってPaddington, London(ロンドンパディントン駅)に夕方到着して一泊しました.翌日空港を飛び立ち,翌々日の12日目早朝に羽田に帰りました.


以上が旅の概要です.訪問した鉄道の内容についてはあらためて綴っていく予定です.



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